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【星野リゾートが創造する新しい旅のカタチ】日光銘菓とイチゴを使った冬の熱々スイーツ「羊羹フォンデュ」(界 日光)
星野リゾート連載企画 第4回
2021年3月2日 11:00
星野リゾートが「王道なのに、あたらしい。」をテーマに全国各地に展開する温泉旅館ブランド「界」について紹介する連載の第4回。
今回は栃木県の温泉旅館「界 日光」で提供されているユニークな冬のスイーツ「羊羹フォンデュ」について、入社4年目の五十嵐佳琳(かりん)さんに話を伺った。
五十嵐さんは栃木県那須塩原市出身。もともと地元の文化や魅力を発信することで地域活性化を担えるような仕事がしたいと考えていたそうで、和・食・文化などさまざまな要素を兼ね備える「旅館」という場で働くことができ、しかも年齢に関係なくさまざまなことにチャレンジできるフラットな組織文化がある「星野リゾート」に魅力を感じ新卒で入社した。
――羊羹フォンデュとはどういった料理ですか?
界 日光がオリジナルで開発したメニューで熱々に温めた羊羹に栃木名産のイチゴやお団子をたっぷりとつけて召し上がっていただくスイーツです。
羊羹は市販の固形のものを温めるのではなく、日光市にある老舗製餡所のスタッフと何度もやりとりをして、試行錯誤の末に誕生した、羊羹フォンデュ専用の羊羹です。
熱でほどよく溶け、具材に絡みやすい固さにしています。「黒須製餡所」の羊羹は厳選された小豆を使い、日光の大自然が生み出した上質な天然水で練り上げているのが特徴です。
――羊羹フォンデュが誕生した経緯は?
界 日光が位置する奥日光エリアは標高が1300mと高いこともあり、冬場は氷点下マイナス10℃になることもしばしば。そんなところへ足を運んでいただくお客さまに、旅で疲れた身体を癒せるような温かいおもてなしができないかと考えたのがきっかけです。
スタッフ同士で自由にアイディアを出すなかで「日光銘菓の羊羹と、名産品のイチゴを使ったスイーツができないか」「寒い季節になってくるととチーズフォンデュが人気ですよね。それを餡子でやってみては?」という流れから、2018年に企画がスタートしました。
「本当に美味しいのか?」と当初は半信半疑でしたが、できあがったものを食べてみると、甘さ控えめで上品な味わいの日光の羊羹が、イチゴの香りとほどよい酸味を引き立ていて、とても美味しく仕上がりました。
お客さまに好評ということもあり、ご自宅でも羊羹フォンデュをお楽しみいただけるようお土産用のパッケージも販売しています。
――なぜ、日光で羊羹なのですか?
県外の方にはあまり知られてないのですが、実は日光では羊羹が有名です。日光の歴史と関わってくるのですが、日光東照宮を参拝する日光詣(にっこうもうで)が行なわれていた江戸時代、山に囲まれ水が豊かな日光の地で作られた羊羹は参道のお土産として定着しました。
日光の水羊羹は水分量が多く口に入れると、とろけるような触感が特徴のため、気温が高いとすぐに傷んでしまいます。冷蔵庫が普及していなかった昔は、室温が冷蔵庫並みの温度になる11月ごろから製造を始め、冬季限定の商品として販売していました。それ以降、今でも羊羹は日光の冬の食べ物として親しまれています。
寒さが厳しく乾燥する冬場、温かいこたつに入って過ごす際、ひんやり冷たく舌触りのよい羊羹がおやつとして好まれています。最近ではおせちの口取りの一品として欠かせない存在になっていて、家庭によってはおせちのお重に羊羹が入っていることもあるくらいです。
――ゲストの反応は?
主に20代~30代の女性グループ、お子さま連れのご家族に人気なのですが、まずは熱々の羊羹とイチゴの組み合わせに「どんな味なんだろう?」と興味を持つゲストが大多数です。
実際に食べてみると、「まさか羊羹の甘さとイチゴのほどよい甘酸っぱさがこんなにもマッチするとは思わなかった」「極寒の地で食べる温かいスイーツとしてぴったり」「羊羹にこんな新しい食べ方があったのか」など、まさに「地域の魅力を再発見」という反応が多くとてもうれしくなります。
――最後のメッセージをお願いします。
コロナ渦で遠方への旅が難しい時期かと思うので、まずはぜひ地元の方にもお越しいただきたいです。界 日光では万全の感染対策を行なってお待ちしているので、日光の羊羹に馴染みがある方にも新たな味わい方を知ってほしいです。
星野リゾート 界 日光「羊羹フォンデュ」
提供期間: 2021年3月31日まで
提供時刻: 1日4回(15時30分~、16時00分~、16時30分~、17時00分~)※各回最大6名まで
料金: 1名1500円
受付: 界 日光 フロント
提供場所: 界 日光 組子ライブラリー
Webサイト: 界 日光 春の提供サービス