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これから始める人も楽しめる「ジャパンキャンピングカーショー2020」レポート。実写版「ゆるキャン△」の福原遥も登場

旅クルマのイベントで見つけた旅行好きのための情報を紹介

2020年1月31日~2月2日 実施

国内最大のキャンピングカーイベント「ジャパンキャンピングカーショー2020」が開催された

 国内最大のキャンピングカーイベント「ジャパンキャンピングカーショー2020」が、幕張メッセの国際展示場で1月31日~2月2日の3日間にわたり開催された。

 前回より1ホール追加した展示スペースには、223台の車両に加えて用品ブース、施設ブースが出展。また、今回は旅に出るための行き先、遊び方の提案をするため「宙(そら)キャンプゾーン」「スノーフィールドゾーン」「フィッシングゾーン」「マリンライフゾーン」「アウトサイドライフゾーン」の5つの体験型エリアが新設されていた。本レポートでは出展されていた「モノ、コト」のなかから、旅行好きな方向けの内容をピックアップして紹介する。

223台が出展された「ジャパンキャンピングカーショー2020」
人気の高い軽自動車ベースのキャンピングカーも多数展示。軽ゆえに車内スペースが狭い部分はポップアップルーフやサイドオーニングと組み合わせて拡張する
ホンダN-VANをベースにしたキャンピングカー。こちらはホワイトハウス製
軽自動車より広く、ハイエースより小柄で取り回しがよいトヨタのライトエースや日産のNV200ベースのキャンピングカーも注目度が高かった
ライトエースの室内。十分な広さがある
ソーラーシステムの初歩装備の提案。車種を選ばないもので、これから車中泊をはじめる人向き
国産キャンピングカーの主流はトヨタハイエース。非常に多くの種類が展示されていた
輸入車ベースのキャンピングカーも多数展示。豪華で魅力あるが、かなり大型なので車両価格の面だけでなく置き場所や運転に関しての条件をクリアするのが大変そう
こちらはトレーラーハウス。こういったものを同時にたくさん見られる機会は少ないので購入意思がある人にとってはとても有意義なイベントだろう

女優の福原遥さんが登場したキャンピングカーアワード授賞式

 ここで、会期初日に行なわれた第8回「キャンピングカーアワード」授賞式の模様をお伝えしよう。この賞は多くのメディアを通してキャンピングカーで楽しむクルマ旅の啓蒙・普及が目的で、キャンピングカー好きな著名人などを毎年1名認定し表彰している。これまで7名が受賞していて、今回選ばれたのが女優・声優の福原遥さんだ。

 授賞式に登場した福原さんからは「私は普段からアウトドアレジャーが大好きなので受賞はすごくうれしいです。また、今、出演しているドラマの『ゆるキャン△』を通じてキャンプの魅力を改めて感じることも多く、そんなときにこのような賞をいただけたことは光栄です」と受賞の感想を語った。

第8回「キャンピングカーアワード」を受賞した女優・声優の福原遥さん
授賞式では日本RV協会の降旗貴史氏がプレゼンターを務めた
福原さんには副賞としてダイレクトカーズ製のキャンピングカー「リトリート」が1年間貸与されるとのこと
福原さんは「キャンピングカーは小さいころから憧れがありましたので早く乗りたい気持ちです」とコメントした

お手頃! おもしろそう! 会場で見つけた出かけたくなる情報を紹介

「ジャパンキャンピングカーショー2020」では、アウトドアでの遊び方の提案をするために「宙(そら)キャンプゾーン」「スノーフィールドゾーン」「フィッシングゾーン」「マリンライフゾーン」「アウトサイドライフゾーン」の5つの体験型エリアや、日本RV協会が利用を推奨している「RVパーク」「くるま旅クラブ」などのクルマ旅施設、地域のPRブースも多数出展していた。

 キャンピングカーは旅をする道具なので、それを有効に使うには「旅の目的地」の情報が不可欠だ。そのため、これらのブースも初日から訪れる人が多かった。本レポートではそのなかのいくつかのブースを紹介する。

ヤマハブースではレンタルボート会員「ヤマハ マリンクラブ シースタイル」をPRしていた。手前の大型ボートもレンタル可能

 まずはヤマハが出展していたレンタルボート会員「ヤマハ マリンクラブ シースタイル」から。これは全国約140か所でボートやマリンジェットがレンタルできるシステム。旅の楽しみの1つに船を使ったマリンレジャーを取り入れるのはとても魅力的であるが、ボートというだけで「高そう」というイメージを持つのではないだろうか。記者もブース内に入るまではそう思っていたが、見せていただいたパンフレットに乗っていた料金にびっくり。

 個人向けに3つのコースを用意していて、1つは船舶2級免許所持者向けの「シースタイル」というもの。これらは全国140か所でボートがレンタルできるモノで、入会金は2万2000円、月会費は3300円。利用時にはボート利用料と燃料代が別途必要となる。

 そして肝心のレンタル料だが、例えば豪華なクルージング用ボートのヤマハ「SR330」(定員15名)でも9万9800円~13万7500円(3時間)だ。ぱっと見は高く感じるが、15名で利用すれば1人あたり約6700円~9200円となる。もっともお手頃な定員6名のボート「BayFisher20」ならば4500円~9100円(3時間)だ。なお、利用時間は3時間と6時間の2コースがあり、時間延長も可能。

クラブ艇の一覧。ボートは常に2年ごとに新しいものに入れ換えているということなので最新モデルが揃っている。もちろん整備済

 次に特殊小型免許所有者向けの「シースタイルジェット」。こちらは全国約30か所でレンタル可能。入会金は2万2000円で月会費は1650円。そして3つ目は免許がない人向けにキャプテン付でボートレンタルができる「シースタイルライト」。これは入会金5500円で月会費はない。利用時はボート利用料とキャプテン派遣料、燃料代などが別途必要になる。

 高嶺の花と思っていたボートでのマリンレジャーが手頃に楽しめるこのサービスは、旅行の楽しみの幅を大きく広げてくれるものではないだろうか。

このサービスは日本全国とタイ、グアムで展開している

キャンピングカーに泊まる、キャンピングカーを借りる

 福岡県にある「RVトラスト」のブースでは定員を2名に限定し、なおかつシンクなどキャンピングカーでは付いていて当たり前と思われている装備を省き、その分、居室スペースの拡大と居心地向上に振った「C-LH」というモデルを出展。

 このクルマは販売以外にレンタルも受け付けていてるが、その価格設定が驚きだ。3月までの限定料金では平日で1日4000円、土・日・祝は1日6000円とビジネスホテルに泊まるより安価で、九州周遊など旅が長期になる際には長期割引料金の設定もある。なお、限定料金期間が終わってもリーズナブルな料金設定であるとのことだった。

 こちらのサービスは周知が進むと間違いなく人気になると思われるので、借りたいと思った方は早めに行動した方がよさそうだ。詳細はRVトラスト CANTAL福岡那珂川店へ問い合わせていただきたい。

734万9800円というプライスが付く「C-LH」はレンタルも行なっている。3月までの限定料金では平日で1日4000円、土・日・祝は1日6000円
C-LHのインテリア。定員2名(就寝2名)で生活的な装備を省き、ホテル並みの居心地を目指したという作り。ペット同乗可のレンタカーもある

 こちらも九州の企業。トラストパークが出展していたサービスは、ホテルや旅館の代わりにキャンピングカーに宿泊するというもので料金が魅力。1泊2日1室料金が平日(日~木)では5980円、休日(金・土・祝前)が7980円である。キャンピングカーの装備はシングルベッド3台、エアコン、冷蔵庫、電子レンジとなっている。なお、このサービスは現地に常設のキャンピングカーに泊まるものなので、キャンピングカーの移動、運転はできない。現地までは自分のクルマ(駐車スペースあり)や公共の交通機関で行くことになる。

 現在は福岡県那珂川市の那珂川清滝、福岡県糸島のまむしの湯、福岡県福岡市の石釜village喜楽、熊本県玉名市の草枕温泉てんすいの4か所で利用することができるが、場所によってはキャンピングカーの側でたき火などが可能とのことなので、調理やたき火といったキャンプらしさも味わいたいときは、どこが可能か調べてから予約をすること。

福岡、熊本で展開中のキャンピングカー宿泊サービス「くるまはく」。これもお手頃価格

 もう1つ紹介しよう。「RVパーク smart島原半島」ブースでは、島原城内に駐めてあるキャンピングトレーラー泊をPR。お城を見ながら宿泊できるのが最大のポイントだ。平日(日~木)が5980円、休前日(金・土・祝前)が7980円(シーズンで料金変動あり)とこちらもお手頃。装備はベッド2台(シングルとダブル各1つ)、エアコン、冷蔵庫、IHクッキングヒーター、DVDプレイヤー、無料Wi-Fiとなっている。なお、場内は管理人が常駐しているとのこと。車外での火の使用は禁止されている。

RVパーク smart島原半島ブースは島原城内に駐めてあるキャンピングトレーラー泊をPR。
自前のキャンピングカーで行く場合はスペースレンタルになる

 ここからは、会場内で目に付いた各地域のブースとアウトドアレジャー向きのアイテムなどを紹介していく。細かいエリアごとに、現地の方が開いているPRブースはまわっているととても楽しい。それに、キャンピングカーのイベントなのでクルマ利用が基本になっており、自家用車での旅行が多い方には参考になるはず。次回開催時はぜひ会場に行き、おもしろい情報探しをしてはいかがだろうか。

埼玉県川口市のキャンピングステーションが行なうキャンピングカーカーシェアリングサービス「キャンピングステーション」。登録が必要。料金は平日2万1600円、土日祝祭日2万6400円、ハイシーズン3万2400円(すべて24時間料金)
日本RV協会がオススメするRVパークのPRコーナー。RVパークはキャンピングカーだけでなく、普通のクルマの車中泊でも利用可能
鹿児島県指宿市の「南薩アクティビティ SHICHIHOU」のブース。鹿児島は日本海と大平洋の両方に面していて鹿児島湾もあるので、海の幸には恵まれている地域である。そのため海釣りを楽しむツアーなども充実しているとのこと。海釣り体験では網魚体験なども行なっている。また、小型の電動車(ジープ型)でのドライブレジャーなど新しいレジャーも展開している
中伊豆ワイナリーブース。ぶどうの栽培からワインの醸造、瓶詰め、販売まで行なっている。栽培から手がけているところは稀少とのこと。敷地は広大でホテル、温泉からスポーツ施設、乗馬を含むアウトドアレジャー施設などもある
会場内は酒類の販売ができないので伊豆ワインぶどうから作った酢とワインの風味がする羊羹を販売していた。羊羹は試食させていただいたがとても美味しかった
ドラマや映画のロケ地を巡る旅も人気だ。それを紹介するのが特定非営利活動法人「ジャパン・フィルムコミッション」(JFC)のブース。Webサイトに全国ロケーションデータベースがあるので、興味のある方は検索していただきたい
東京から近い秩父の「RVパーク みどりの村」。こちらは県営公園みどりの村内にあって設備も充実
北海道知床にある「RVパーク 知床 清里 ウエネウサルみどり」ブース。ウエネウサルとはアイヌ民族の言語で「人が集まり楽しむ」という意味があるとのこと。宿泊だけでなくガイドにより季節ごとに知床の魅力を体験できるアクティビティプランも用意している
こちらも東京から行きやすいキャンプ場の「こっこランド那須 F.C.G」。自然保護区域に面する自然のなかにある広大な敷地を持つキャンプ場。1日1組限定の貸し切りキャンプ場も用意している
望遠鏡メーカーの「ビクセン」とキャンピングカーメーカーの「Toy-Factory」の合同ブース。星を見るキャンプをテーマにした構成になっていた
キャンピングカーメーカーの「Toy-Factory」では新車のほか、認定中古車の販売もしている
天の川を見るための専用双眼鏡というロマンチックなアイテムがビクセンの「SG 2×40f」だ。集光性の高いレンズを使っているので肉眼では見えにくい星も見えるようになり、画角は広角。つまり広くて星の多い多い夜空が見られるので天の川や星座観測、流星群などを見るのに適している。価格は1万4000円
フィッシング用品メーカーはバス釣り大会用のボートとトレーラーを展示。釣りをしに行くという旅の目的のPRだ。
千葉にある「フォレストアドベンチャー・ターザニア」は体験施設を展開。現地は森をそのまま使ったアドベンチャーレジャーが楽しめる作り。完全予約制となっている