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JAL、東京~シドニー線50周年祝賀を現地で開催。「羽田の豪州枠はシドニーが最有力」と豊島専務
2019年10月1日 15:14
- 2019年9月30日(現地時間) 実施
JAL(日本航空)は9月30日(現地時間)、東京~シドニー線の開設50周年を祝う祝賀会をオーストラリア現地の「シドニー・オペラハウス」で開催した。
同社のシドニー線は、1963年9月6日にチャーター便として端緒を開き、1965年9月1日にシドニー営業所を開設、1969年8月1日にシドニー空港所を開設と続き、同年9月30日に東京(羽田)~香港~シドニー線として週2往復で定期便の運航を開始した。当時の機材はダグラス DC-8-62型機で、給油のためにマニラに寄港していたため、片道16時間程度のフライトだったという。
その後、1975年4月に直行便化。1980年には太平洋線や(北回りの)欧州線、シドニー線などにファースト/エグゼクティブ(ビジネス)/エコノミーの3クラス制を導入し、翌1981年にはジャンボジェットことボーイング 747型機をシドニー線に投入。2019年現在はボーイング 787型機で週7便を運航しており、所要時間は往復とも9時間程度となっている。
10月26日までの夏ダイヤと、10月27日以降の冬ダイヤは下記のとおり。日本との時差は1時間だが、10月に入るとオーストラリアはサマータイムに変わるため、時差は2時間に広がる。現在の機材はSKY SUITE仕様のボーイング 787-9型機(時刻表表記はSS9)で、ビジネス/プレミアムエノコミー/エコノミーの3クラス195席で運航している。
JALの成田~シドニー線スケジュール(~2019年10月26日)
JL771便: 成田(19時20分)発~シドニー(翌06時10分)着、毎日運航
JL772便: シドニー(08時15分)発~成田(17時05分)着、毎日運航
JALの成田~シドニー線スケジュール(2019年10月27日~)
JL771便: 成田(19時00分)発~シドニー(翌06時50分)着、毎日運航
JL772便: シドニー(09時15分)発~成田(17時00分)着、毎日運航
会の冒頭では、JAL 取締役専務執行役員 路線統括本部長の豊島滝三氏があいさつに立ち、「ちょうど50年前の9月30日にダグラス DC-8を使って羽田から香港を経由、マニラで給油してシドニーに就航した。1981年にボーイング 747型機を導入したが、80~90年代にかけて日本人のオーストラリア観光ブームが最高潮に達し、ケアンズ、ブリスベンにも就航。あまりの人気に機材が足りず、カンタス航空から機材を借り受けて運航することもあった」と振り返った。
一方、その後日豪間の航空需要は弱くなり、JALもほとんどの豪州路線からは撤退することになるが、「シドニー線だけは皆さまに力強く支えられて今まで維持してきた。現在は双方向の人的交流が年間約100万人と過去最高水準に達しており、JALも2017年9月にメルボルン線を開設して需要拡大に応えている」と述べ、50年でよい時期もわるい時期もあったと述懐した。
また、「2020年3月29日からは羽田の豪州線発着枠を獲得しており、具体的には検討中だがシドニーが最有力。羽田は日本各地への国内線ネットワークが充実しているので、これまで行きにくかった場所にもスムーズに乗り継げるようになる」として、日豪間のネットワーク強化に意欲を見せた。
続いて、ニューサウスウェールズ州 首相のグラディス・ベレジクリアン(Gladys Berejiklian)氏、駐オーストラリア 日本国特命全権大使の高橋礼一郎氏が登壇、さらに和太鼓のパフォーマンスや歴代CA(客室乗務員)制服のファッションショーが行なわれ、50年にわたる両国の交流や航空需要の再びの隆盛などを祝って、祝賀会は参加した250名の関係者とともに夜遅くまで盛り上がった。