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NEXCO東日本、定例会見で「平成30年北海道胆振東部地震」の報告や「CEATEC JAPAN 2018」への初出展を発表

ドラ割「ウィンターパス2018-2019」も発売

2018年9月26日 実施

NEXCO東日本が定例会見を実施

 NEXCO東日本(東日本高速道路)は9月26日、「平成30年度第4回定例記者会見」を開き、今後の取り組みや営業概要などを説明した。目新しいところでは、10月16日から開催される「CEATEC JAPAN 2018」へ初めて出展する。また、9月6日に発生した「平成30年北海道胆振東部地震」についても触れ、被害や復旧の状況についても語られた。

 冒頭では、NEXCO東日本 代表取締役社長の小畠徹氏が、平成30年北海道胆振東部地震の被災者に対してお見舞いを述べ、当時の状況について説明した。地震が起きた直後は道央自動車道(E5)、札樽自動車道(E5A)、道東自動車道(E38)の合計約360kmの区間で通行止めを実施。高速道路上においては、追分町で観測した震度6弱が最大であり、被害状況は路面の段差や亀裂、道央道 北広島IC(インターチェンジ)の料金ゲートの損傷などを挙げた。

 幸いにして大きな被害もなく、5時間後には緊急車両の通行が開始され、9月6日17時過ぎには一部のICを除いて通行止めを解除し、翌7日にはすべてのICの閉鎖も解除した。

 また、苫東厚真火力発電所の被災による北海道内の電力供給のひっ迫により、SA(サービスエリア)内の照明の減灯やトンネル内入口部照明の減灯など、利用客に支障が出ない範囲で節電に取り組んだことも報告。9月19日には、苫東厚真火力発電所の1号機が再稼働したことによりこれらの緊急措置も解除したが、道内のオフィスなどでは引き続き節電に取り組んでいるとのことだ。加えて、被災地への義援金として500万円を寄付することも発表した。

 小畠氏からは続いて「CEATEC JAPAN 2018」への初出展についての説明があった。CEATEC JAPAN 2018は、10月16日~19日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で行なわれる技術展示会であり、CPS(Cyber Phisical System)やIoTを活用し、経済発展と社会的課題の解決を両立する「超スマート社会(Society 5.0)」の実現を目指すもの。同社は主催者企画/特別テーマエリアにあるIoTタウンに出展し、「スマートメンテナンスハイウェイ(SMH)」の取り組みを紹介する(関連記事「NEXCO東日本、定例会見でスマートメンテナンスハイウェイについて説明」)。

 SMHはICTの活用や機械化の導入により、高速道路の維持管理プロセスの生産性向上を目指すもので、今回の展示では、点検調査の高度化のための現場点検用の携帯端末であるモバイルPC、点検結果の分析や評価の様子、それを踏まえた補修計画策定の効率化に関連するデータベース「RIMS」のデモンストレーションを行なう。小畠氏はこれらを来場者にアピールすることで、同社の認知度の向上につなげたいと話した。

東日本高速道路株式会社 代表取締役社長 小畠徹氏

 営業概要の通行台数や料金収入については、同 管理事業本部長の遠藤元一氏が説明した。1日当たりの交通量である日平均通行台数は約321万台で、前年同月比2.2%の増加。料金収入は8月は約875億円で、前年同月比3.2%の増加となった。8月は2つの台風の影響はあったものの、全般的に天候に恵まれたことや、外環道(東京外かく環状道路)三郷南IC~高谷JCT(ジャンクション)間が開通したことにより通行台数が増加したのが要因であると話した。

東日本高速道路株式会社 取締役兼副社長執行役員 管理事業本部長 遠藤元一氏

 SA、PA(パーキングエリア)の売上高については、同 サービスエリア事業本部長の萩原隆一氏が説明した。売上高は192億6700万円で前年同月比5.2%の増加となり、内訳は飲食・商品販売部門が133億9500万円で1.7%の減少、ガソリンスタンドは58億7100万円で25.3%の増加となった。飲食・商品販売部門については、休日が昨年より1日少なく、初旬と下旬に台風の影響を受けたことが影響したと考えられ、ガソリンスタンドは原油価格の上昇や、軽油の給油量が増加しことが要因であると話した。

東日本高速道路株式会社 取締役兼常務執行役員 サービスエリア事業本部長 萩原隆一氏

 最後に遠藤氏から冬季企画割引商品である、ドラ割「ウィンターパス2018-2019」を販売することが発表された。こちらの商品は首都圏などの指定された発着エリアから冬季スポーツリゾート地への1往復を定額で利用できるもので、2017年は首都圏や新潟、北陸を発着エリアとし、湯沢・沼田・白馬・志賀・菅平・猪苗代・那須方面へ行くことができた。

 これに加え、今年からは新たに仙台が発着地として加わり、岩手県の安比・八幡平方面と福島県の猪苗代・磐梯方面へのプランも追加された。例えば、首都圏発着で猪苗代・磐梯プランを利用すると、平日昼間通常料金が1万2010円かかるところがプラン料金の8500円となり、3510円の割引になる(関連記事「NEXCO東日本、冬のレジャーにお得なドラ割『ウィンターパス2018-2019』発売」)。

ドラ割「ウィンターパス2018-2019」

利用期間:2018年12月7日(金)~12月28日(金)、2019年1月4日(金)~4月8日(月)のうち、連続する最大3日間。日帰り利用も可能
発着エリア:首都圏、新潟、北陸、仙台
目的地エリア:湯沢・沼田・水上、白馬・志賀・妙高、菅平・軽井沢、猪苗代・磐梯、那須・塩原、安比・八幡平
対象車種:ETC利用の普通車・軽自動車など(ETCコーポレートカードの利用は不可)
利用方法:Webサイト「ドラぷら」または「ドラぷらモバイル」から事前申請
申込受付:11月15日16時