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虹のアーチがエア・カナダの成田~モントリオール線初便を祝福。就航セレモニーを成田空港で実施

2018年6月2日 実施

エア・カナダが成田~モントリオール線に就航。到着便は虹のアーチをくぐった

 エア・カナダは6月2日、成田~モントリオール線に就航。モントリオール発初便のAC005便の到着時には歓迎放水が行なわれたほか、成田発初便AC006便の出発前には成田空港の搭乗ゲート前でセレモニーが行なわれた。

 エア・カナダの成田発着便は、これまでにボーイング 787-9型機によるバンクーバー線、ボーイング 767-300ER型機によるカルガリー経由トロント線を運航中。第3の路線であり、第4番目の就航都市としてモントリオール線を開設することになった。成田空港にとっても初めてのモントリオール線となる。

エア・カナダの成田路線(2018年6月2日時点)

AC006便:成田(17時30分)発~モントリオール(16時30分)着
AC005便:モントリオール(14時05分)発~成田(翌15時50分)着

AC004便:成田(16時50分)発~バンクーバー(09時25分)着
AC003便:バンクーバー(13時25分)発~成田(15時15分)着
AC010便:成田(16時15分)発~カルガリー(10時55分)着/(12時20分)発~トロント(18時02分)着
AC009便:トロント(08時30分)発~カルガリー(10時39分)着/(12時50分)発~成田(翌14時35分)着

 モントリオール発初便となるAC005便の到着時には、歓迎放水も行なわれ、虹がかかるウォーターアーチをくぐって駐機場へ向かうシーンも見られた。

歓迎放水で迎えられるバンクーバー発初便のAC005便。虹がかかる美しいウォーターアーチをくぐって駐機場へ向かった

 成田発初便となるAC006便の搭乗ゲート前は、初便搭乗客へカナダ名物のメイプルを使った、メイプルウォーターやメイプルティーの振る舞いや、ジャズバンドによる演奏でお祝いムードを演出。ジャズバンドはセレモニー開始にあたって、カナダ国歌「オー・カナダ」を演奏した。

成田空港第1旅客ターミナルの44番搭乗口前でセレモニーを実施
ジャズバンドの演奏が搭乗口を盛り上げた
メープルウォーター、メープルティーが搭乗客に振る舞われた
国土交通省 東京航空局 成田空港事務所 成田国際空港長 石井靖男氏

 セレモニーであいさつした国土交通省 東京航空局 成田空港事務所 成田国際空港長の石井靖男氏は、英語でスピーチを行ない、まずは就航に感謝と歓迎の言葉を述べた。自身も何度かモントリオールを訪問しているそうで、「いつも冬に訪れており、毎日が雪。それでも美しい景色や欧州の文化を楽しんでいる。赤や黄色に染まった有名な景色も美しく夏や秋にも訪れてみたい」とモントリオールへの印象を述べた。

 また、航空局の職員としての立場では、「ICAO(国際民間航空機関)の本拠地がある特別な街」とし、毎年多くの職員が訪れていることにも言及。さらに石井氏は、「エア・カナダは私にとって特別な存在。9年前(2009年)に天皇皇后両陛下がカナダを訪問したときの調整に携わった。その際、バンクーバーとビクトリア間でエア・カナダのチャーター機を利用したが、そのオペレーションは素晴らしいものだった」と、同社に対し賛辞の言葉も送った。

駐日カナダ大使 イアン・バーニー氏

 続いて、駐日カナダ大使のイアン・バーニー氏があいさつ。「今回の新規路線により、カナダ東部とアメリカ北東部から乗り換えなしで日本に来られるほか、ほかのアジア諸国への利便性も高まる」と歓迎。「カナダ政府は日本とのつながりを強くすることに注力しており、そのために欠かせないのが航空路線の充実。経済、貿易、政治、文化、教育などあらゆる側面に人々の移動が伴うから」と述べた。

 観光視点では「日本・カナダ相互の観光も活発で、前年比10%以上増加し、それぞれ30万人が相互に行き来している。日本の皆さまにはナイアガラの滝、バンクーバー、カナディアンロッキーはおなじみだが、知られていない地方もたくさんある。ケベック州のほかの地域や、カナダ大西洋岸を訪れ、新しい発見を満喫してほしい」とコメント。

 さらに、ビジネス面では、「新路線は、カナダにとって4番目の貿易パートナーであり、アジア最大の投資パートナーである日本との経済的な結び付きも強める。モントリオールはかつてないほどのテクノロジーブームに沸いており、AI、フィンテック、データセンターなど、日本をはじめとする世界の注目を集めている。この就航は時宜を得たもの」と評価した。

モントリオール市長 ヴァレリー・プランテ氏

 このモントリオール発初便では、モントリオール市長のヴァレリー・プランテ氏を代表に、経済・ビジネスミッションの参加メンバーが搭乗し、日本を訪れている。マイクを持ったプランテ氏は、「初めて日本に来られ、モントリオールの市長として最初の経済ミッションで日本の地を踏めるのをうれしく思う。日本はモントリオール、ケベック、カナダとの長い友好関係を維持してきた国。今回のミッションでは東京、広島、大阪、京都を訪問し、予定びっしりで会合も多く設けられている。新たなビジネスチャンスが生まれることを望んでいる」と話した。

エア・カナダ ネットワークプランニング担当副社長 マーク・ガラード氏

 主催者であるエア・カナダからはネットワークプランニング担当副社長のマーク・ガラード氏があいさつ。「エア・カナダは近年、精力的に東京のような需要のある年とカナダのハブ空港とを結ぶ路線を拡大してきた。新たにモントリオールへフライトが加わり、東京からカナダの4つのハブ空港へ直行便でお越しいただけるようになった。さらに、エア・カナダのネットワークへ乗り継ぐことで、さまざまな目的地まで案内できるようになった。日本とカナダの間を年間1300便、80万席を用意して皆さまをご案内している。貨物でも全世界への流通で各国へ貢献している」と、エア・カナダのネットワークの充実ぶりを紹介。

 そして、「新しい直行便によって、カナダと日本の友好関係はツーリズム、留学、ビジネスにおいてもさらに発展すると確信している。より多くの日本の皆さんにエア・カナダのホームタウンであるモントリオールへお越しいただき、さまざまな体験をしてほしい」とコメントした。

 その後、テープカットが行なわれ、搭乗客が機内へ。17時30分のほぼ定刻どおりにプッシュバックが始まり、A(16R)滑走路へ。成田からモントリオールへ初めての直行便がテイクオフした。

テープカット。駐日カナダ大使のイアン・バーニー氏ほか、ケベック州政府在日事務所、モントリオール市、国土交通省、成田国際空港株式会社の関係者が参加した
出発準備中の成田発初便のAC006便
ほぼ定刻どおりにプッシュバックを開始
成田からモントリオールへの初の直行便が飛び立った