ニュース

東京2020会場予定地をオリンピアン・パラリンピアンが一緒に歩いた「ジャパンウォーク in TOKYO 2018 春」

ANAブースではパラリンピック競技クイズを実施

2018年5月19日 開催

オリンピック・パラリンピックに出場した大勢のアスリートが「ジャパンウォーク in TOKYO 2018 春」に参加

 2020年に東京で開催されるオリンピック・パラリンピックの応援イベントとして、「ジャパンウォーク in TOKYO 2018 春」が5月19日に東京・豊洲で行なわれた。このイベントは、障がいのある人もない人も分け隔てなく暮らす社会を目指して、そのきっかけ作りの一つとしてオリンピック出場者、パラリンピック出場者と一緒に歩きながら交流を深めるというものだ。今回で5回目を数える。

 実行委員会には、JXTGエネルギー、ANA(全日本空輸)、NTT(日本電信電話)、野村ホールディングス、JR東日本(東日本旅客鉄道)、みずほフィナンシャルグループ、朝日新聞社が名を連ねており、なかでもANAはイベント参加人数とボランティアスタッフ数が運営企業中で最多の700名強と非常に力が入っている。

 当日は2月に行なわれた2018平昌冬季オリンピックのノルディック複合で2大会連続の銀メダルに輝いた渡部暁斗さんや、2018平昌冬季パラリンピックのアルペンスキー女子大回転で金メダル、ほか4種目でメダルを獲得した村岡桃佳さんなど、総勢29名のオリンピアン・パラリンピアンが参加した。

イベントが開催された豊洲公園。当日は雨予報であったが、天気は回復。参加者は受付時に渡された黄色のTシャツを着用して参加

 ウォーキングコースは、スタート地点の豊洲公園から銀座、日比谷、日本橋を巡るロングコース(約14km)、東京2020オリンピック・パラリンピックの競技会場予定地が集中する有明地区を巡るミドルコース(約10km)、誰もが参加しやすいように豊洲周辺を歩くショートコース(約4km)の3コースが用意された。当日はロングコース1571人、ミドルコース1951人、ショートコース1212人の合計4734人が参加した。

 出発前には参加者を前に福地献一実行委員長(朝日新聞社 取締役)や東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 副事務総長である山本隆氏、平昌オリンピックのメダリストである渡部暁斗さんがあいさつ。スタート地点にはオリンピアン・パラリンピアンが並び、ハイタッチで参加者を笑顔で送り出した。

あいさつをする実行委員長の福地献一氏
来賓あいさつをする山本隆氏
アスリートを代表してあいさつする渡部暁斗さん
参加者から大きな拍手で迎えられるオリンピックとパラリンピックの出場者
ハイタッチで参加者を送り出す
イベントを主催している各社からも理解を深めようと多くの人たちが参加していた。写真は出発前に結団式を行なうANAグループの皆さん
天気も回復したとあって、にこやかに会場を後にする参加者
一緒に歩くアスリートはピンクのTシャツを着用して参加

 午後からはアスリートによるトークショーやパラリンピックの競技体験、記念撮影会、主催各社の企業紹介ブースなどが用意され、ゴールした参加者やイベントに集まった人たちが楽しんでいた。

 トークショーは3回行なわれ、初回は侍ジャパンの監督である稲葉篤紀さんが正式競技に復帰した野球の展望を語り、2回目は新しく加えられた競技のアスリートであるパラテコンドーの太田渉子さん、BMXの中村輪夢さん、空手の川崎衣美子さんがそれぞれの競技について紹介。3回目は平昌2018冬季オリンピック・パラリンピック大会のメダリストである渡部暁斗さん、村岡桃佳さん、森井大輝さんが登場し、大会を振り返ってさまざまなエピソードを披露。集まった観客を楽しませていた。

 パラリンピックの競技体験ができるエリアでは、陸上競技車いす(レーサー)、ボッチャ、ブラインドサッカー、車いすバスケットボールが用意されていたほか、オリンピックの正式種目となったBMXが体験できるエリアも準備されていた。

野球は東京2020大会から正式競技に復帰。侍ジャパンを率いる稲葉監督はプレッシャーのすごさを笑いを交えながら語っていた
東京2020大会から新たに加わった競技・種目から3競技が紹介された。左からパラテコンドーの太田渉子さん、空手の川崎衣美子さん、BMXの中村輪夢さん
トークショー最後は2018平昌冬季オリンピック・パラリンピック大会を競泳のメダリストである松田丈志さんの司会で振り返ってもらった。左から松田丈志さん、村岡桃佳さん、森井大輝さん、渡部暁斗さん
集まってきた子供たちにレース用車いすの操作方法を教える花岡伸和さん
体験エリアには2種類のレース用の車いすが用意されていた。花岡さんによるとホイールの大きな方が、よりレース仕様になっているとのことだ
ボッチャはカーリングのように、いかに多くの球を目標球に近づけるかを競う。投げることができない人は蹴ったり、用具を使ったりすることも認められている
ブラインドサッカーの体験エリアでは、実際にアイマスクをして掛け声と鈴が内蔵されたボールの音を頼りにゴールを狙う
車いすバスケットボールは車いすを操作しながらゴールを狙うので、動作の切り替えタイミングがとても難しい
BMXエリアではヘルメットとBMX用の自転車を借りて、ブレーキのかけ方やバランスの取り方など基礎的な操縦方法をレクチャーしていた

 主催者の1社であるANAのブースでは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の成功と、すべての人に優しい社会の実現のために「HELLO BLUE, HELLO FUTURE」を標語に取り組んでいることを紹介。また、パラリンピック競技クイズに参加すると「ANAオリジナルバッグ」がプレゼントされるとあって多くの人たちが参加していた。

ANAのブースではパラリンピック競技クイズを開催。特別塗装機デザインの紙飛行機を競技が紹介されたパネルに向けて飛ばし、当たった場所のクイズに答える
クイズの内容は競技ルールを知らないと意外に難しいものもある
クイズに参加すると、使用した紙飛行機とANAオリジナルバッグ、パラリンピックガイド(夏季大会編)がもらえる