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第12回「NEXCO東日本 新メニューコンテスト」決勝大会、頂点は常磐道 友部SAの「君への手紙~TOMOBE SA“FT.”M.STYLE~」
「SNS映え」を審査基準に追加
2018年3月22日 17:24
- 2018年3月20日 開催
NEXCO東日本(東日本高速道路)とネクセリア東日本は3月20日、「NEXCO東日本 新メニューコンテスト」決勝大会を開催した。
「地元食材をアレンジしたごちそうメニュー」をテーマに、管内のSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)にある42店舗がコンテストに参加。決勝大会には地域ごとの予選を勝ち抜いた10店舗がエントリーし、地元食材の魅力を引き出し、見た目にも華やかなメニューを披露した。
このコンテストは、地域の特色や特徴を活かした魅力ある店舗づくりを目指して取り組んできたもので、今大会で12回目となる。地元食材を使った魅力ある品に加え、今回は見た目の華やかさを重視した「SNS映え」の項目が審査基準に加えられた。
決勝大会開催にあたり、ネクセリア東日本 代表取締役社長の村山和夫氏が壇上に立ち、「私どもは基本的なサービスの礎づくり、地域の特徴を活かした個性的な店舗づくりを進めるなかで、サービスエリア、パーキングエリアの魅力を向上し、クルマの旅のもう一つの喜びを演出しております。今回も地域の魅力を満載した10作品が出揃いました。本日は思う存分腕をふるっていただければと思います」とあいさつした。
審査は審査委員長を務める陳建一氏、特別審査委員の柘植末利氏、審査委員のもえのあずき氏、川瀬良子氏、岩貞るみこ氏、村山和夫氏の6名が、出品者のプレゼンテーションと試食から採点する。
審査項目は「テーマとの整合性」「視覚」「試食」となっており、テーマとの整合性では地域食材の効果的な活用や開発ストーリー、ネーミングとなっているか、視覚では美味しさや見栄えのするアイデア、SNS映えする工夫が施されているか、試食では味はもちろんのこと1500円の価格に見合った内容であるかがチェックされた。
「NEXCO東日本 新メニューコンテスト」決勝大会の審査メンバー
審査委員長:四川飯店グループ オーナーシェフ 陳建一氏
特別審査委員:学校法人食糧学院 東京調理製菓専門学校 校長 柘植末利氏
審査委員:タレント、NEXCO東日本 SA・PAグルメアンバサダー もえのあずき氏
審査委員:タレント 川瀬良子氏
審査委員:モータージャーナリスト 岩貞るみこ氏
審査委員:ネクセリア東日本株式会社 代表取締役社長 村山和夫氏
「ぐるっと信州よくばり御膳」
上信越自動車道 東部湯の丸SA(上り)
テナント:ホテル紅や
メニューのポイント:蒸した長野県産「米豚」をポン酢で、「信州サーモン」を刺身で、鮎はクルミを使った衣でから揚げにしていただくメニュー。野沢菜とキノコを使ったご飯、市田柿のデザートも用意。
「ボヌール八幡平」
東北自動車道 岩手山SA(上り)
テナント:岩手県北自動車
メニューのポイント:市内で育った黒毛和牛「八幡平牛」を使ったビーフシチューがメイン。八幡平牛はあまり流通していないそうで、自家製のデミグラスソースと合わせてある。奥に見えるのは、三陸のホタテや岩手県産の野菜を使った魚介のミルフィーユ。
「けんさん焼き旬味セット」
関越自動車道 越後川口SA(上り)
テナント:越後交通
メニューのポイント:魚沼産コシヒカリに、新潟の枝豆「黒崎茶豆」を混ぜて焼きおにぎりにした「剣先(けんさん)焼き」は、あとから佐渡のあごだしでだし茶漬けとしても楽しめる一品。新潟の洋梨「ル・レクチェ」を使ったデザート付き。
「栃木おもてなし3段御膳」
東北自動車道 那須高原SA(下り)
テナント:ロイヤルホールディングス
メニューのポイント:「那須鶏」「那須野ヶ原牛」「ゆめポーク」など地元食材を特徴的な器と膳に盛ったメニュー。角煮は山芋と合わせたタレを使っており、タレまでしっかり味わえる。地元のカブと大根を使った手まり寿司も。
「軽井沢 霧の回廊」
上信越自動車道 横川SA(上り)
テナント:荻野屋
メニューのポイント:フタを開けた瞬間にドライアイスの霧があふれ出す演出のメニュー。軽井沢の高原をイメージした器に、真空低温調理した「上州もち豚」、和風だしでいただくそばを閉じ込めた。そばは粉チーズとオリーブオイルで味の変化も楽しめる。こちらも、もえのあずきさんが実食済み。
「新しい北の食と出会う道『山海の旅路 彩丼』 」
道央自動車道 輪厚PA(上り)
テナント:ネクスコ東日本リテイル
メニューのポイント:豊富な魚介類を刺身やてんぷらで、さらにじゃがいもの稀少品種「インカの目覚め」も味わえるメニュー。鮭ルイベ(冷凍刺身)や食前酒風のハスカップジュース、大根のハスカップ漬けなども。
「君への手紙~TOMOBE SA“FT.”M.STYLE~」
常磐自動車道 友部SA(上り
テナント:東武食品サービス
メニューのポイント:このメニューのために食器デザイナーに依頼したという分割できる球体の器が斬新。「常陸牛」のローストビーフ丼のほか、「つくば美豚」「つくば鶏」など地元産にこだわった。デュラムセモリナ粉を合わせたそばは、カレーソースでいただく。
「うねめ『花籠御膳』」
東北自動車道 安達太良SA(上り)
テナント:日の丸サンズ
メニューのポイント:太鼓や提灯など「郡山うねめまつり」をイメージした盛り付けで、郡山産の黒毛和牛「うねめ牛」をスモークステーキに、ソースは甘みの強いブランド野菜「御前人参」を使っている。もえのあずきさんも実食済み。
「姫豚と深谷ねぎの地元ご馳走膳」
関越自動車道 上里SA(下り)テナント:西武鉄道
メニューのポイント:上里小麦を使ったうどんと、ブランド豚「姫豚」、そして「深谷ねぎ」が楽しめるしゃぶしゃぶがメインのメニュー。食後には地元「ヤマキ醸造」の豆腐が入ったガトーショコラを。
「伊達なcuisine誉~政宗公の城下食彩探訪~」
東北自動車道 長者原SA(上り)
テナント:グリーン・グリーン
メニューのポイント:1時間程度かけてコース仕立てで提供するメニュー。A5の仙台牛を鳴子温泉の希少米「ゆきむすび」で俵飯にしたほか、中央の器は「みやぎサーモン」を使ったブイヤベース。
審査後の表彰式で陳建一氏は、「このコンクールは12回目となります。私は最初から参加しているのですが、毎年毎年皆さんが非常によく考えて素晴らしい作品が出てきております。前よりも感じたのは、ここにいる調理人の方以外にホールでサービスする人たちの姿がすごく見えるようになってきました。調理をする側とサービスする側がどれだけ大事かというのが痛感させられました」と感想を語った。
途中「作品は素晴らしいものばかりで、正直審査に疲れました。それに皆さんの熱い思いも伝わってきて、正直に言うと点数付けたくないです。もうやめよう(笑)」と陳氏らしい軽妙なトークでジョークを織り交ぜつつ、「コンクールでは順番を付けなくてはいけませんが、皆さん地元に誇りを持って帰っていただきたい。そしていっぱい美味しい料理を作っていただいて、多くの人を幸せにしてください。今後もお体に気を付けて活躍されていただきたいと思います。繰り返しますが、順位の発表はありますが、みんな優勝です」と語った。
結果はグランプリに常磐自動車道 友部SA(上り)の「君への手紙~TOMOBE SA“FT.”M.STYLE~」が輝き、準グランプリは東北自動車道 長者原SA(上り)の「伊達なcuisine誉~政宗公の城下食彩探訪~」が選ばれた。また、エントリーNO.2・東北自動車道 岩手山SA(上り)の「ボヌール八幡平」、エントリーNO.4・東北自動車道 那須高原SA(下り)の「栃木おもてなし3段御膳」が審査員特別賞を受賞した。
優勝した東武食品サービスの料理長である菅沼氏は受賞した感想を聞かれ、「高い器を買ってしまってどうなるかと思っていたのですが、ウチの社長に怒られずにすみます(笑)」と、喜びと安堵の表情で話した。苦労した点について聞かれると「日本そばにデュラム粉を入れるという、ちょっと邪道なことをしてしまったのですが、新メニュー開発ということでそのあたりが一番難しかったですね」と答えた。そして「昨日までに5,000食を提供するなどお客様にご支持いただいて本当に感謝しているのですが、器を作ってくれたM.STYLEさんですとか、生産者の方、また調理していただいているスタッフみんなの力で受賞することができたと思っております。ありがとうございました」と喜びを語った。
審査員特別賞
東北自動車道 岩手山SA(上り) /岩手県北自動車
「ボヌール八幡平」