週末駅弁

郡山駅「ふくしま中通りいろどり小箱」

ふくしま中通りいろどり小箱

 福島県は北海道、岩手県に次ぐ全国3位の面積をもつ広大な県です。それだけに県内でも地域によって気候や風土が異なるそうで、太平洋に面した東側の「浜通り」、奥羽山脈より西に位置する「会津」、浜通りと会津に挟まれた「中通り」の3つの地方に分けて語られることも多く、県外の人でも東北地方に出かけたことがあれば、テレビの天気予報などでこの名前を聞いたことがあるあるかもしれません。

「ふくしま中通りいろどり小箱」は、その名のとおり中通りの名産品をふんだんに使い、福島の魅力を表現した駅弁です。手掛けたのはこの地域の有名駅弁「海苔のりべん」を発売している郡山の老舗駅弁屋、福豆屋。もうこの時点で期待大です。

ご飯とおかずは別々になっています

 お弁当は上段がおかず、下段がご飯の2段重ねとなっていて、一見小さく見えますが量的には十分なサイズです。郡山産のブランド米「あさか舞」を使った豆ごはんはほんのりと優しい味付けで、トッピングされた角切り玉子焼きや花人参の色合いは目にも優しさを感じます。時折感じるご飯にまぶされたごぼうと、添えられた歯応えのあるさくら漬けのシャキシャキ感がアクセントになっていて、とても美味しくいただけます。

郡山産のブランド米「あさか舞」を使った豆ごはんは見た目も味も優しい

 もちろんおかずも充実していて、甘辛な福島県産牛肉煮は濃い味付けながら、牛肉そのものの味わいもしっかりしています。伊達鶏の唐揚げは鶏の味わいこそしっかりとしているものの、全体的には淡白で揚げ物特有の油っぽさはありません。

左から伊達鶏の唐揚げ、若桃の甘露煮、福島県産牛肉煮
伊達鶏の唐揚げ
2段重ねの上段(おかず)の方がちょっぴり大きい

 人参は中通り北部の郷土料理「いか人参」。醤油だれとスルメで味付けした人参は初めての体験でした。豆味噌は塩味強め、ド直球の味噌味。デザートのずんだ餅かと思っていた緑色のものはさるなし入り豆腐つくね。調べてみるとさるなしってキウイフルーツの仲間だそうですがフルーツ感とはちょっと違う、でもさっぱりとした味わい。

 筆者にとってこの3品はすべて初めてのもので、こういう地域のいろいろな料理に少しずつ触れられるのは駅弁の大きな魅力だと思います。ちなみに海老芋揚げ出しは瑞々しくやさしい味わいです。

いか人参、さるなし入り豆腐つくね、自家製豆味噌、海老芋揚げ出し
自家製豆味噌
さるなし入り豆腐つくね
瑞々しくやさしい味わいの海老芋揚げ出し

 デザートは福島県産 若桃の甘露煮。一見梅にも見える緑色の丸いやつ。デザートらしい甘さと果物感たっぷりに爽やかさを兼ね備えた味。かじってみると種子らしきものが見えますがすべて食べられます。

福島県産 若桃の甘露煮。かじってみると種子らしきものが見えますがすべて食べられます

 実はこの駅弁、2026年4月1日~6月30日の3か月間、JRグループと県、市町村、地元の観光事業者が一体となって福島県の魅力を発信する観光キャンペーン「ふくしまデスティネーション(ふくしまDC)」の開催に合わせ企画された期間限定駅弁だそうです。実際にいただいてみるとその趣旨を十二分に感じられる内容で、とても満足感の高い駅弁でした。

「ふくしま中通りいろどり小箱」

価格: 1500円
販売駅: JR郡山駅
購入場所: JR郡山駅新幹線上り13番線ホーム 福豆屋二号売店
購入日: 2026年5月17日