荒木麻美のパリ生活

異国情緒漂うパリのインド人街をぶらぶら散歩

レストラン、服飾・雑貨・食材店、ヨガセンターなどなんでもあり！

荒木麻美

2019年12月21日 09:00

今回はパリのなかでもインド系の人が多く集まる街の様子をお伝えしたいと思います

　パリには特定の人種が集まるエリアがあります。ものすごくざっくり言うと3区はユダヤ系、13区は中華系、10区と18区はアラブ系・アフリカ系やインド系（バングラデシュ、スリランカ、パキスタンなども含む）の人が多くいます。ちなみに日本人街ではないのですが、日本食レストランや日本食材のお店が多いのは、1区と2区にまたがるサン＝タンヌ通り（rue Sainte-Anne）とその周辺となります。

　今回はこのなかから、インド系のエリアをご紹介したいと思います！

　10区にあるのはパッサージュ・ブラディー（Passage Brady）を中心とする界隈です。ここはレストラン、雑貨店、食料品店などが入っています。

10区にあるパッサージュ・ブラディー（Passage Brady）

　ここでお勧めなのは、健康食品やサプリなどを扱うお店「トゥラシ（Thulasi）」。

Thulasi

所在地： 58 Passage Brady, 75010 Paris

トゥラシ（Thulasi）

　店内には健康食品や美容系の商品のほか、この界隈ならではの、インドの伝統医学であるアーユルヴェーダに沿ったサプリもたくさんあります。私が行ったときには店内に自然療法士が常駐しており、商品についてのアドバイスをしていました。

オオバコの種（Psyllium Noir）を発見。種の皮（白い）はよく売っているのですが、種（黒い）は珍しいです。車前子（シャゼンシ）という名前の生薬としても知られていますが、私も取り入れているヒルデガルト療法（関連記事「パリでヒルデガルトの自然療法を実践。『原種のスペルト小麦』を試せるレストランとブティック」）でも、主に整腸作用のために黒を定期的に飲むことを勧めています

　個人的にはパッサージュ・ブラディーは旅行者向けという感じがするのですが、パッサージュ・ブラディーを少し北上した東駅・北駅周辺は、インド系の人が多く住んでいるために地元住民向けのお店がたくさんあり、さらに異国情緒あふれる雰囲気です。

パッサージュ・ブラディーを少し北上した東駅・北駅周辺には、サリーのお店やインド系の人が大好きな金製品のお店も多いです

　私がときどき行くのは「VT Cash & Curry」というスーパー。とても広くて商品の種類が豊富なのです。ここで必ず買うのはココナツ。その場でココナツを割ってジュースと実を削ってくれます。私はココナツジュースはあまり好きではないので、ココナツの実だけ買って、料理やお菓子に使います。今回はオクラとカレー粉ミックスも購入しました。

VT Cash & Curry

所在地： 11 - 13 Rue Cail, 75010 Paris

VT Cash & Curry

食材、スパイス系はもちろん、美容関係、お香やお茶もたくさん！

精製バターのギーも大きな缶に入って売っています

サトウキビをその場でジュースにしてくれます

今回購入したオクラ、カレー粉ミックス、ココナツの実

　私はパッサージュ・ブラディーのレストランには行かないのですが、こちらのエリアにあるレストランにはときどき行くので、そこから3軒をご紹介します。最初の2件はベジタリアンレストランです。3軒目は比較的最近できたところで肉料理もあり（ベジタリアン対応メニューあり）、今のところはここが一番のお勧めです。

Saravana Bhavan

所在地： 170 Rue du Faubourg Saint-Denis, 75010 Paris
TEL： ＋33（0）1 40 05 01 01

Saravana Bhavan

Krishna Bhavan

所在地： 21 Rue Cail, 75010 Paris、24 Rue Cail, 75010 Paris
TEL： ＋33（0）1 42 05 78 43

「Krishna Bhavan」は道を挟んで2店舗ありますが、どちらもメニューは同じです

Indian Taste

所在地： 54 Rue Louis Blanc, 75010 Paris
TEL： ＋33（0）1 42 05 50 50

Indian Taste

　このエリアにはヒンドゥー教の寺院もあります。一見普通の建物なのですが、ひっきりなしに信者が出入りしています。信者でなくとも中に入れますが、写真撮影は禁止なので注意してくださいね。

ガネーシャ神寺院

所在地： 17 Rue Pajol, 75018 Paris

ガネーシャ神寺院

　毎年8月末にはガネーシャ祭りも盛大に行なわれます。この日はこの辺のエリア一帯がインド系の着飾った人たちでごったがえし、ガネーシャ神を称えるパレードがエリアを練り歩き、むせ返るほどのお香が焚かれ、あちらこちらでガネーシャ神の好きなココナツが割られて大騒ぎとなります。

　最後に、東駅のそばにあるシヴァナンダヨガのパリセンターをご紹介します。

　ヨガの流派はいろいろありますが、シヴァナンダヨガは、インドで西洋医学の医師でもあったスワミ・シヴァナンダ氏が考案したヨガです。12のポーズを基本に構成されており、覚えやすく、初心者、妊婦、高齢者にもやりやすいと思います。

Center Sivananda Yoga Vedanta Paris

所在地： 140 Rue du Faubourg Saint-Martin, 75010 Paris
TEL： ＋33（0）1 40 26 77 49
Webサイト： Center Sivananda Yoga Vedanta Paris（仏語）

Center Sivananda Yoga Vedanta Paris

　現在ではカナダに本部があり、世界中にセンターがあります。日本では東京の高円寺に直轄のセンターがあるようです。

　私はここに通い始めて10年近くになりますが、お香の香り漂う開放的な空間はすてきです。ホームページに施設内の写真がたくさん載っているので見てみてくださいね！　ほかのセンターもそうだと思うのですが、パリのセンターで働く人のほとんどはボランティアです。スタッフたちは本当に感じがよくてほっとできる場所です。日本人の先生や生徒も見かけますよ。

　センターでは毎週木曜日の20時と土曜日の14時に無料の体験コースを開催しています。ヨガマットも有料ですが貸してくれますので、動きやすい格好で行けばOKです。コースはフランス語になりますが、先生は英語を話せる人がほとんどなので、初心者でも見よう見まねでやっていると、ちょこちょこと英語で教えてくれると思います。

　センターではヨガだけでなく、瞑想や講話、ベジタリアン料理教室などもあります。以前ご紹介したオルレアン（関連記事「ジャンヌ・ダルクの町、オルレアンへ」）の近くにはシヴァナンダヨガのアシュラムがあり、ここではヨガ・バケーション・リトリートなどをやっています。一度訪ねたことがありますが、周辺には何もない、緑と静寂に囲まれたところなので、こんなところで休暇を過ごすのもいいですよね。