荒木麻美のパリ生活
「メイド・イン・パリ」のチーズ屋さん。高品質・適正な価格・環境に配慮した商品を提供
2020年6月20日 09:00
新型コロナウイルス対策として、フランスでは3月半ばから外出禁止措置が取られましたが、5月11日から解除が始まりました。
外出禁止中も自宅周辺の外出は許可されていたので、私は日光浴と運動を兼ねて毎日散歩をしていたのですが、毎回同じルートは飽きます。そこでこの2か月間は、近所でも今まで行かなかったエリアを探索していました。
そんななかで偶然見つけたのが2軒の「メイド・イン・パリ」のチーズ屋さん。フランスといえばチーズ。チーズ屋さんはたくさんあるのですが、パリ産のチーズは珍しいのでご紹介したいと思います!
まずは「La Laiterie de Paris」(パリの乳製品製造販売所の意)です。まだ30代の創業者は、以前はヤギを飼育したり、有名チーズメーカーで働いたりしていたそうですが、クラウドファンディングで資金を募り、2017年にお店をオープンしました。
現在はノルマンディーやブルターニュなどからきた高品質の乳から作る自社製チーズのほか、厳選した他社製チーズ各種を扱っています。
小さな店内にはひっきりなしに客が訪れます。私が今回買ったのは、クルミのブリー(カマンベールに似た白カビのチーズ)、サリエットというハーブのトム(セミハードタイプのチーズ)、ヤギ乳のブッシュ(薪型の白カビチーズ)です。ブリー以外は自社製品です。
ブリーはトロトロ、トムはハーブの香りがさわやか、ブッシュはヤギ乳好きにはたまらない独特の味でどれもとにかく美味!
このほかLa Laiterie de Parisではヤギ乳、羊乳、牛乳を使ったバター、ヨーグルト、クレーム、リ・オ・レ(ライスプディング)といった商品も扱っています。食べた後の空き瓶は返却すると換金してくれます。
La Laiterie de Paris
所在地: 74, rue des Poissonniers, 75018 Paris
Webサイト: La Laiterie de ParisのFacebookページ(仏語)
次に紹介するのは「Laiterie La Chapelle」(シャペルの乳製品製造販売所の意)。2018年にお店をオープンしました。こちらのお店も創業者はまだ30代、小さいながら人が絶えない人気店です。
ちなみに創業者はLa Laiterie de Parisなどでチーズ作りを学んだのちにLa Laiterie de Parisの近所に店を作ってしまったので、両店にはいろいろあるようですがそれはさておき。
ここで作って販売しているチーズは「トム(Tomme)」という種類のみです。イル=ド=フランス産の高品質の牛乳を原料に使っています。商品は4か月から8か月以上の熟成期間ごとに売られています。熟成期間が長いほど味が濃厚になります。
Laiterie La Chapelleでもチーズ以外の商品を売っており、こちらも空き瓶は返却すると換金してくれます。卵、シャルキュトリー(ソーセージなどの加工した肉製品)、ワインなども少しですが置いています。
Laiterie La Chapelleでは定期的にチーズ作りのアトリエも開催しています。定員は3名から5名、2時間半で1人80ユーロだそうです。
Laiterie La Chapelle
所在地: 72 rue Philippe de Girard, 75018 Paris
Webサイト: Laiterie La Chapelle(仏語)
私は乳製品、特に牛の乳製品をあまり食べないようにしているのですが、フランスのチーズはやっぱり美味しいです! 近所に美味しいお店を発見したことですし、これからも食べ過ぎには気を付けつつ、質のいいものを少しだけ味わって食べたいと思います。