イベントレポート
【パリ航空ショー 2019】セブ・パシフィック航空、モノクラス466席のエアバス A330-900を16機購入。成田/関空~マニラ線に投入見込み
A321XLRを10機、A320neoを5機で合計31機の購入契約
2019年6月19日 00:53
- 2019年6月17日~23日(現地時間)開催
フィリピンの航空会社セブ・パシフィック航空と航空機メーカーのエアバスは、フランス ル・ブルジェ空港で6月17日~23日(現地時間)に開催中の世界最大級の航空展示会「パリ航空ショー(International Paris Air Show)2019」において記者会見を開催し、セブ・パシフィック航空がエアバスから新しい航空機を購入する契約を締結したことを明らかにした。
両社によれば、セブ・パシフィック航空が購入することを決定したのは、A330neoが16機、A321XLRが10機、A320neoが5機となる。このうちA330neoは、すべてエコノミークラス(モノクラス466席)という現在のA330と同じ構成になる見通しで、A321XLRが2024年になる以外は2021年に引き渡される予定だ。セブ・パシフィック航空によれば、現在A330を成田路線、関空路線で運航しているが、そうした路線にA330neoは投入される見込みだという。
日本路線に導入されているA330-300型機の代替としてA330neoシリーズのA330-900型機を446席モノクラスで導入
記者会見にはエアバスを代表してエアバス CCO(Chief Commercial Officer、最高商業責任者)クリスチャン・シェーラー氏と、セブ・パシフィック航空を代表してセブ・パシフィック航空 CFO(Chief Financial Officer、最高財務責任者)アンドリュー・フアン氏が、両社の契約に関して説明を行なった。
初めにエアバスのシェーラー氏が「セブ・パシフィック航空は1996年に設立され、それから短期間でLCCのベストエアラインの1つに成長した。東南アジアだけでなく、中東やオーストラリアなどにも路線を延ばして成長している」と簡単にセブ・パシフィック航空の説明を行なったあと、フアン氏が両社の契約に関して説明した。
フアン氏によれば、セブ・パシフィック航空が導入決めたのは、A330neoが16機、A321XLRが10機、さらにはA320neoが5機となっており、合計で31機の契約になる。特にA330neoは、A330-900型機が選択され、すべてがエコノミークラスのみで466席(エアバスのニュースリリースでは460席となっているが、会場でフアンCFOから466席と説明があった)構成になる見通しだ。
同社はすでに、A330-300型機をエコノミークラスのみ436席という構成で、日本路線などに導入している。A330neoはそうした従来のA330を置き換えることになる。フアンCFOによれば「これらの航空機は燃費では最高のスペックとなっている。さらに座席数も増やすことができるので、乗客にとってベストの価値を提供することができる」と述べ、A330neoなどの新型機の導入により、セブ・パシフィック航空が常に目指しているローコストで、ベストバリューがさらに加速することができると強調した。
フアンCFOによれば「新しいA330neoは関空や成田、シドニーといった路線の代替になるだろう」と述べ、現在A330が投入されている成田~マニラ線、関空~マニラ線といった同社の日本向け主要路線にA330neoを導入する見通しを明らかにした。