イベントレポート

【パリ航空ショー 2019】エアアジア、長距離新機材のエアバス A330neo機内を公開。ブラナシリ氏「ヨーロッパとアメリカへの直行便が可能に」

2019年6月17日(現地時間)実施

CA(客室乗務員)と記念撮影するエアアジアXグループ CEO ナダ・ブラナシリ氏(中央)

 フランス ル・ブルジェ空港で6月17日~23日(現地時間)、世界最大級の航空展示会「パリ航空ショー(International Paris Air Show)2019」が開催されている。エアアジアは6月17日(現地時間)、同社初の長距離路線航空機となるエアバス A330neo(A330-900型機)を披露した。

 エアアジアは、アジア太平洋地域でのエアバス A330neoのローンチカスタマーとして66機、リースで2機をオーダー。公開したエアアジア仕様のA330-900型機は、タイ・バンコクのドンムアン国際空港を拠点にするタイ・エアアジアXが運航し、オーストラリア、日本、韓国などの主要市場への成長とネットワーク拡大計画の促進に活用するという。

エアアジア仕様のエアバス A330neo
エアアジア仕様のエアバス A330neo

 エアアジア仕様のA330neoは、「ゆとりを持った客室スペースが特徴で、より大きな収納スペース、すべての座席に電源(ユニバーサルACコンセントとUSB充電ポート)などの装備を備えた」という。また、搭載するロールスロイス製エンジンの「Trent 7000」は、従来の「Trent 700」と比べて、A330neoの1シートあたりの燃費を14%向上させるとしている。

左側2席、中央2席、右側2席のシートパターン
左側3席、中央3席、右側3席のシートパターン
機体中央部分にある左側3席、中央3席、右側3席のシートパターン
電源(ユニバーサルACコンセントとUSB充電ポート)が全席に用意される
機内エンタテイメントなどは装備しない
機体後方部分の客室

 A330neoを導入するエアアジアXグループ CEOのナダ・ブラナシリ(Nadda Buranasiri)氏は、「エアアジアXは、中長距離の空の旅のために、最高の値段の運賃を提供することに注力し続けています。A330neoの登場により、新たな目的地への参入が可能になり、ヨーロッパとアメリカへの直行便が可能になりました」と強調。A330neoを最大限に活用して、多くのネットワーク計画に取り組んでいくとしている。

 また、ブラナシリ氏は「これは、航空業界、特にお客様にとって非常に重要なマイルストーンで、長距離の航空旅行市場に革命をもたらします。新世代のA330neoを運航するアジア太平洋地域で最初の航空会社として、エアアジアは再び市場をリードすることに興奮しています」とコメントしている。

エアアジアX 会長 タン・スリ・ラフィダ・アジズ(Tan Sri Rafidah Aziz)氏(左)、エアアジアXグループ CEO ナダ・ブラナシリ(Nadda Buranasiri)氏(右)

 新機体お披露目後、ブラナシリ氏に加えて、エアアジアX 会長のタン・スリ・ラフィダ・アジズ(Tan Sri Rafidah Aziz)氏が取材に応えた。

 日本の利用者に向けてアジズ氏は「日本のお客さまは飛行機の遅延を気にされることを知っています。定時運行に向けて我々のオペレーションのなかできることに取り組んでいきたい」として、新機材導入による快適性と合わせて、定時運行による快適性を提供していきたいとの考えを述べた。