イベントレポート
【ツーリズムEXPO 2018】10月1日から観光ビザ免除のミャンマー。「入国カードの記入、復路の航空券や所持金の提示はすべて不要」
ホテル観光大臣が記者会見。10月1日のANA便到着時に現地でセレモニー
2018年9月22日 10:46
- 2018年9月20日~23日 開催
ミャンマー連邦共和国とミャンマー観光連盟は9月21日、ツーリズムEXPOジャパン2018で記者会見を開き、ホテル観光大臣のオウン・マウン(Ohn Maung)氏が、10月1日からの観光ビザ免除プログラムや、新しい観光キャッチフレーズについて紹介した。
マウン氏は今回の来日ついて、「ツーリズムEXPOは日本最大の旅博であり、観光促進のみならず、両国の友好関係を深くするためのきっかけを作るためにも来ている」とあいさつ。ミャンマーの多様性の魅力や、現在は地域社会で旅行客を迎えるCBT(Community Based Tourism)に注力しており、17コミュニティがプロジェクトを展開していることなどを紹介。
海外からの渡航者数については、約344万人で前年比18%増。日本人は10万人ほどと説明。この数字はタイ、中国に次いで3番目に多い渡航者数であり、今後も増加が見込まれるとしている。
一方、2018年は欧州からの渡航者が減少していることから、アジア市場の今後の成長を期待して、10月1日からのビザ免除を決定したという。これまでは50ドル(約5750円、1ドル=115円換算)が必要だった。
アジアではマレーシアを除くASEAN加盟国が従来から免除されていたほか、今回、日本と韓国が免除され、中国はアライバルビザの発給を開始する。観光ビザの滞在可能日数は28日間。この施策により、日本からの渡航者数が20万人にまで増加することを目標に掲げている。
また、当初は観光ビザ免除適用のためには1000ドル以上の所持金が必要と発表されていたが、今回の会見で「所持金を見せる必要はない。入国カードの記入も必要なくなった。帰りの航空券を見せる必要もない」と、実施前にルールが変更されたことを発表。「気軽に来てもらえる」とアピールした。
このほか、会見ではミャンマーの新しい観光ブランドも発表。これまでは「旅を始めましょう」のキャッチフレーズを5年間にわたって使用してきたが、新たに「Be enchanted Myanmar(ミャンマービーエンチェンテッド、魅力あふれるミャンマーの意)」のキャッチフレーズを策定。マウン氏は「アジア最後のフロンティアとして知られてきたミャンマーを、日本人にもっと理解してもらいたい」と新しいキャッチフレーズ策定のねらいを述べた。今後は、SNSやWebサイトなどのデジタル媒体を通じて、ミャンマーを知ってもらう取り組みを進める方針だ。
ちなみに、ロゴマークに使われている「myanmar」の文字は、ミャンマー語のアルファベットから、英語のアルファベットに近い文字を選んで組み合わせたものだという。
会見には、日本~ミャンマー間で唯一の直行便を運航するANA(全日本空輸)のヤンゴン支店長 鈴木康之氏も同席。ミャンマーを訪れた人の声として、「すごく安全で治安がよい」「敬虔な仏教徒が多いので、自分よりも他人のために尽くしたい気持ちが大きい。人に優しくてスマイリー、心温かい国民性」といった感想を紹介した。
今回の観光ビザ免除を機にミャンマーを理解してもらうべく、ミャンマー出身俳優の森崎ウィンさんが出演する日本・ミャンマー合作映画「マイ・カントリー マイ・ホーム」を、12月1日~2019年3月31日にANA国際線の機内ビデオプログラムとして放映することを計画していることを明かした。
【お詫びと訂正】初出時、ANA機内プログラムの説明で国名に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
ビザ免除初日となる10月1日には、NH813便(ヤンゴン16時05分着)の到着に合わせて、ミャンマーが歓迎式典を開催する予定で、到着客に記念の証明書をプレゼントするという。