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トンネルをくぐれば別世界! 静と動の草津をよくばりに楽しむ「界 草津」ご褒美おこもり湯治旅

開放感抜群! 「界 草津」の露天風呂付き客室

 今年6月に開業した「界 草津」(群馬県吾妻郡草津町草津白根464-690)に2泊3日で滞在する機会をいただき、先日行ってきました。

 事前に「宿泊者専用のトンネルがある」と聞いてはいたのですが、実際に体験してみると、これが思っていた以上に素晴らしかった!(のちほどたっぷりお伝えします)

シックな石垣のサインボードがお出迎え
宿から歩いてすぐ! 目と鼻の先には「草津温泉スキー場」

 と、まずはここで「界 草津」のざっくり紹介&お勧めポイントをまとめてご紹介しましょう!

・すべてがNEW! 2026年6月にゼロから新築オープン
既存の建物の改装ではなく、更地の状態からこだわり抜いて建てられた最新施設です。

・「界」ブランド最大の全94室
敷地面積もブランド最大を誇り、広大な自然を活かした贅沢な造りになっています。

・温泉街へとシームレスにつながる「宿泊者専用トンネル」
高台にある静かな宿と、にぎやかな西の河原公園をトンネルで行き来できます。

・異なる名湯を贅沢に浸かり比べできる
「万代鉱源泉」と「西の河原源泉」が引かれており、大浴場1か所で湯めぐりがかないます。

・連泊優待プランを用意
公式サイトから予約すると2泊目が半額になる、現代湯治にぴったりなプランがあります。

・敷地内併設の「蕎麦割烹 SAI」で味わう本格蕎麦会席
日帰り利用もできるレストランで、連泊でも違う食体験が可能です。

・大型犬も2頭までOK! 3室限定の愛犬ルーム
72m2の露天風呂付き客室で、愛犬と一緒に泊まれる定員3名の部屋を用意しています(ワンちゃんの入浴は不可)

・布やテキスタイル好きに刺さる美しい布のアートが盛りだくさん
絹糸が贅沢に織り込まれた美しい織物アートが館内や客室のあちこちに並びます。

・冬はウインタースポーツと名湯をダブルで満喫する滞在ができそう!
草津温泉スキー場がすぐ目の前なので、冬はまたガラリと違った魅力がありそうです。

 こんな「界 草津」の2泊3日の滞在を、ほぼ時間軸に沿って前編・後編たっぷりの写真とともにご紹介します!

この暖簾をくぐると特別な滞在がスタート!
あえて壁を高くして視界を遮り、進んだ先にどんな景色が待っているのか想像させる導線
額縁で切り取られたような青空
エントランスを進んだ先から眺め
大きなソファでくつろげるレセプションフロア
センス抜群のアイテムがずらりと並ぶショップ
モダンなドット柄がかわいいトートバッグはここでしか買えない限定色も
立体的な刺繍や織りが素敵なポーチに目がいきました

全94室すべてがご当地部屋! お部屋にいながらシルクを感じられる

界 草津のご当地部屋「シルクアートの間」

「界」ブランドといえば、地域ならではの設えにこだわった「ご当地部屋」が有名です。数室しか用意されていない施設も多いなか、ここ「界 草津」は、なんと全94室すべてがご当地部屋。かつて養蚕が盛んだった群馬の歴史と染織文化を表現した「シルクアートの間」です。

 お部屋に入ってまず目を引くのが、テキスタイルデザイナーの須藤玲子さんが監修した布壁です。雄大な山並みと、そこから立ち上がる湯けむりを見事なグラデーションで表現した織物が、空間をより上質に引き立てています。

テレビの後ろの布アートが圧巻。近づくと、白い絹糸を手作業で刻んだ繊細な職人技を見ることができます

 そして、今回用意していただいたのは、94室中21室のみ(うち3室が愛犬ルーム)の露天風呂付き客室です。この客室露天風呂は、温泉ではなく「真湯(しんゆ)」が使われているのがポイント。草津の温泉は強酸性で、入り過ぎると肌への刺激が強いため、大浴場で名湯を堪能したあとは“仕上げ湯”として優しい真湯に浸かる、そんな使い方がお勧めなのだそう。

 さっそく作務衣に着替えて、お茶菓子の「こんにゃく絹餅」をパクリ。ステキなテキスタイルに囲まれながらテラスの向こうの緑を眺めれば、これぞまさに、ご褒美おこもり湯治旅の始まりですわ~!

奥は寝室。格子で緩やかに仕切られた開放的な間取り
ヘッドボード壁に飾られているのは色鮮やかな銘仙のアート
開放感抜群のテラスに設けられたシックな浴槽。ちなみにこちらは4階。テラスにはブラインドもあります
露天風呂の手前にはシャワールーム
洗面スペースは広くて機能的
作務衣のほかに浴衣も用意。もちろん界オリジナルの風呂敷に包まれたアメニティセットも♪
クレンジングから乳液まで揃っているので手ぶらでOK。同じものが温泉大浴場にも
寝室側から見たところ
急須や湯呑みなど。冷蔵庫内にはあらかじめピッチャーに冷水。白クマのQRコードを読み取ると「ご当地セラー」のメニューが表示されます
客室入り口で出迎えてくれるのは群馬の伝統工芸である創作こけし
ナナカマドなど高原植物をイメージしたクッションカバー
本物の繭みたい! 繊細な絹糸を紡いで作られた素敵なランプシェード

秘密のトンネルで温泉街へワープ!

3つの建物は、湯小屋棟、ラウンジ棟、ご当地楽棟

 一息ついたところで、界 草津を語るうえで絶対にハズせない最大のハイライト「宿泊者専用トンネル」へ。いったいどんなトンネル?と楽しみにしていたのですが、そこへ続くアプローチの小径が森のなかに作られていて、これまたステキでした。

滞在中何度も歩いたトンネルへと続く森の小径
途中にドッグランもあります

 森林浴しているような気分で歩いていくと、見えてきたのは黒い小屋。実はこれ、約20m下へと運んでくれるエレベーターなのです。1階のボタンを押して扉が開くと、目の前に現われたのが噂のトンネル! 長さは約80mあります。

黒い小屋がエレベーター
エレベーターで20mほど降りると目の前にはトンネルが

 どこか幻想的にも思える空間を進み、トンネルを抜けると……そこは湯煙が立ち込めるにぎやかな西の河原公園のすぐ近く。

「なるほど、ここに出るのか~!」と、界 草津のコンセプト「トンネルがつなぐ木立の湯宿と温泉街」を肌で実感した瞬間でした。

西の河原公園では足湯を楽しむ観光客の姿が

2つの名湯を巡る「湯小屋」と暖炉に癒されるラウンジ

手前が男湯、奥が女湯

 2泊3日の滞在中、何度もトンネルを通って宿と草津温泉街を行き来しましたが、その話は後編でお伝えするとして、いったんお宿に戻って温泉大浴場やラウンジなどをご紹介します。

スタイリッシュな脱衣所。化粧水などのアメニティは客室と同じもの

“湯小屋棟”と呼ばれる大浴場には、草津温泉を代表する主要6大源泉のなかから「万代鉱(ばんだいこう)源泉」と「西の河原(さいのかわら)源泉」という、個性の異なる2つの名湯が引かれています。

草津伝統の「湯もみ板」をモチーフにしてデザインされた大浴場

 広い窓から中庭の緑を感じられる内風呂にある「あつ湯」の大きな浴槽には、ピリッと刺激が強く、これぞ草津!という「万代鉱源泉」を源泉かけ流しで。さらに、開放感抜群の露天風呂も同じく「万代鉱源泉」です。

 一方で、小さな「ぬる湯」の浴槽は、それぞれの源泉が1つずつ用意されている贅沢な設計。特に「西の河原源泉」は、草津温泉街でもごく限られたお宿にしか引かれていない、ものすごく貴重でレアな源泉なのだそうです。

ぬる湯から入って、体を慣らしてからあつ湯へ。界 草津は、この入浴法が自然に実践できるレイアウト
自然の風が心地よく吹き抜ける露天風呂

 ただし、草津の温泉は日本有数の強酸性を誇るパワフルなお湯なので長湯は禁物。湯上がりは、お隣のラウンジへ移動してフリーのアイスキャンデーをいただきながら、のんびり体を休めるのがお勧めです。

湯上がり処としても使える「暖炉ラウンジ」
この暖炉の火が恋しくなる季節はすぐそこ

 このラウンジ棟には、薪がパチパチと音を立てて燃える「暖炉ラウンジ」をはじめ、足を伸ばしてゴロゴロできる畳スペースなど、くつろげる空間がいろいろ。界ではおなじみの、地域の歴史や温泉にまつわる本が並ぶトラベルライブラリーもこの一角にあります。

靴を脱いでくつろげる畳のスペースやソファスペースも
窓辺カウンターは電源完備
トラベルライブラリーのセレクトが秀逸
各種ドリンクやアイスキャンディはすべて無料

知れば温泉が10倍楽しくなる「温泉文化いろは」を体験

「温泉文化いろは」は、参加無料で予約不要

 1日目の午後は、暖炉ラウンジで毎日2回開催されている「温泉文化いろは」に参加してみました。全国の「界」施設で今年6月から開始された、地域の温泉にまつわる歴史や背景を楽しく学べる体験プログラムです。

 界 草津では、「~草津よいとこ、一度は聞いて~草津温泉まち歩きのすすめ」と題し、手作りの飛び出す巨大絵本が登場! 草津の源泉が湧き出る白根山の話からはじまって、江戸時代から街の構造ができあがった歴史まで、知的好奇心を刺激される話が満載でした。

草津の“すごさの秘密”を知ることで、滞在中の湯めぐりの時間がさらに奥深いものに
この飛び出す絵本が実によくできていて楽しい♪

1日目の夕食は上州豊伝会席。絶品「上州常夜鍋」などに舌鼓

食事処の入り口を彩る繊細なテキスタイルアート

 1日目の締めくくりは、全席半個室タイプのお食事処でいただく夕食タイム。こちらでは、群馬の豊かな食文化を表現した「上州豊伝会席」をコース仕立てで堪能できます。

 先付けは「花豆味噌とイノシシのリエット 湯もみ見立て」。ミニチュアの湯桶に立て掛けられているのは、なんと群馬・磯部温泉の名物「ご縁せんべい(磯部せんべい)」! 湯もみ板をイメージしたスプーンで“湯をもむようにして”リエットを仕上げたら、おせんべいに乗せていただきます。その遊び心あふれる仕掛けに、まずはほっこり!

草津伝統の湯もみを見立てた器で提供される先付け
リエットを乗せるのは磯部温泉の名物「ご縁せんべい」
煮物椀は上品なお出汁がふわっと香る「鱧蓮蒸し」

 続く「煮物椀」をいただいたあと、運ばれてきたのが「界」の夕食のハイライトである華やかな「宝楽盛り」。お重の蓋にデザインされていたのは、群馬の郷土文化「上毛かるた」の絵札。その頭文字を並べると「か・い・く・さ・つ」と並ぶ粋な演出でした。さらに、お重が乗せられたお盆は、湯畑のひょうたん型回廊をモチーフにしているというこだわりも。

八寸のお重の蓋に「上毛かるた」
お造りに2種類の刺身こんにゃくが入っているのも「こんにゃく王国」群馬県ならでは
利久南瓜や小蛸の甘露煮、枝豆鹿の子といった、手の込んだ上品な「八寸」がぎっしり
湯畑をイメージしたお盆の形に注目。湯畑をデザインしたのは岡本太郎氏なんですって
季節の野菜など揚げ物は3種類

 サクサクの「揚げ物」をいただいたあと、「台の物」で登場したのは、地元の厳選されたお肉とお野菜を特製のお出汁にくぐらせていただく「上州常夜鍋」です。出汁のなかにはホロホロになるまで柔らかく煮込まれた鶏のもも肉が丸々と! 箸を入れるとスッと崩れるほど柔らかな鶏もも肉と、旨味がたっぷりと溶け込んだ濃厚なスープを一緒にいただく美味しさは、まさに至福の味わい。

 ここで一度、滞在着の帯をこっそり緩め、最後のスープまで飲み干す勢いで美味しく完食! 料理すべてで草津温泉と群馬を感じられる素晴らしい食体験でした。

ときどき「あ~また食べたい」と思い出すほど、この上州常夜鍋のファンに。締めに出てきたのは群馬名物の水沢うどんです
甘味はコロンとかわいらしい「界草津特製 繭玉ムース」

 温泉はもちろん、上州の伝統工芸や美食を堪能した1日目。後編では、2日目に体験したご当地楽「上州座繰り」や、トンネルを通って散策した草津温泉街、外湯めぐり、「蕎麦割烹 SAI」での2泊目の夕食など、連泊だからこそ出会えた「界 草津」の魅力をレポートします。

ベッドスローは伝統技法「ななこ織」の絹帯