ニュース

大阪中之島美術館「フェルメール展」内覧レポート。「真珠の耳飾りの少女」は撮影可能、詳しくない人も楽しめる!

2026年8月20日 取材
記者説明会・内覧会には公式アンバサダーのミッフィーが駆けつけた © Mercis bv

 大阪中之島美術館は、8月21日〜9月27日に「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日」を開催する。この記事では、開幕前日に行なわれた記者説明会・内覧会の様子をお届けしていく。

「真珠の耳飾りの少女」が日本にやってくるのは、実に14年ぶりのこと。本展では、オランダ・ハーグにある「マウリッツハイス美術館」所蔵品のうち、ヨハネス・フェルメールの2作品を含む、17世紀のオランダ絵画12点を披露する。

展示室の入り口前には「葬送のフリーレン」とのコラボ展示がある ©山田鐘人・アベツカサ/小学館

 展示前半は、フェルメール以外の作品10点について、全6章のジャンルごとに展開。4点は日本初公開となる。

 17世紀オランダ絵画の黄金期をたどったあとは、全幅20mの大型スクリーンを備えた「フェルメール・シアター」へ。実際の作品を鑑賞する前に、フェルメールの生涯や作品が描かれた時代背景について学ぶことができる。

 シアターを抜けた先にあるのは、フェルメールの全37作品の実物大による複製画像がずらっと並ぶ「ヨハネス・フェルメール」エリア。

 最後の部屋では、23歳ごろに描いたとされる初期の神話画「ディアナとニンフたち」と、本展最大の目玉である「真珠の耳飾りの少女」の2作品が待ち受けている。

会場マップ
ヨハネス・フェルメール「ディアナとニンフたち」1653~1654年ごろ マウリッツハイス美術館
ヨハネス・フェルメール「真珠の耳飾りの少女」1665年ごろ マウリッツハイス美術館

 会場内ではフェルメール作品2点に限り、フラッシュなしでの写真撮影が可能。事前にしっかりと背景知識を得てから実物の前に立つことで、名画の魅力をより深く味わえるだろう。

 さらに会場内には、展覧会公式アンバサダーの「ミッフィー」が作品の見どころを解説するジュニアパネルを設置。西洋美術に詳しくない人でも、大人から子供まで幅広い世代が名画の世界を楽しめるよう、工夫が凝らされている。

ジュニアパネルをはじめ、フェルメール作品に関する解説を多数掲出
「真珠の耳飾りの少女」などに使われている高価な塗料の見本
第1章~第6章の展示作品
第1章 歴史画:ピーテル・ラストマン「ラザロの復活」1622年ごろ マウリッツハイス美術館
第1章 歴史画:セイザル・ファン・エーフェルディンヘン「正直者を探すディオゲネス(ある家族の寓意的肖像画)」1652年 マウリッツハイス美術館
第2章 肖像画・トローニー:フランス・ハルス「男の肖像」1634年ごろ マウリッツハイス美術館
第2章 肖像画・トローニー:レンブラント・ファン・レイン「笑う男」1629~1630年ごろ マウリッツハイス美術館
第3章 風俗画:ヘラルト・テル・ボルフ「揺りかごの傍らで縫物をする女」1656年ごろ マウリッツハイス美術館
第3章 風俗画:ヤン・ステーン「老いが歌えば若きが笛吹く」1663~1665年ごろ マウリッツハイス美術館
第4章 静物画:ヤン・ダーフィッツゾーン・デ・ヘーム「宝石箱と花のある豪華な静物」1650~55年ごろ マウリッツハイス美術館
第4章 静物画:マリア・ファン・オーステルウェイク「装飾的な壺の花」1670~75年ごろ マウリッツハイス美術館
第5章 教会内景画:エマヌエル・デ・ウィッテ「想像のカトリック聖堂の内部」1668年 マウリッツハイス美術館
第6章 風景画:パウルス・ポッテル「水に映る牛」1648年 マウリッツハイス美術館

 展示室出口の「フェルメール・ショップ」では本展限定グッズなどが多数展開されている。購入は各商品1人1点まで。入店には本展チケットが必要で、ショップへの入場は1人1回のみ。詳細は別記事(後日公開予定)で紹介する。

5階ショップの様子
注意事項
ショッパー

 記者説明会には、マウリッツハイス美術館 館長のマルティネ・ゴッセリンク氏らが登壇。ゴッセリンク館長は、本国オランダの同美術館がリノベーション(改修)を行なうことに触れ、「作品を貸し出す国があるとするならば、長い友好関係がある日本しかない」と、本展の開催と日本が選ばれた経緯を説明。「自分の娘を日本にお預けするような気持ちです。日本のみなさまだからこそ安心して託せます」と微笑んだ。

 また、大阪中之島美術館 主任学芸員の小川知子氏は、今回の開催が本来なら実現が難しい急なオファーだったことを明かし、「偶然にも当館の展示スケジュールを大幅に組み替えていた時期と重なり」受け入れが可能になったという裏話を披露。「開催決定を知らされたときは大変驚きましたが、この特別な機会は当館にとって大きな喜びです」と語った。

マウリッツハイス美術館 館長 マルティネ・ゴッセリンク氏
大阪中之島美術館 主任学芸員 小川知子氏
マウリッツハイス美術館
「真珠の耳飾りの少女」は1994年に大規模な修復プロジェクトが行なわれている

フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日

会期: 2026年8月21日~9月27日
会場: 大阪中之島美術館 5階展示室(大阪府大阪市北区中之島4-3-1
主催: 大阪中之島美術館、朝日新聞社、朝日放送テレビ
後援: オランダ王国大使館
Webサイト: 公式サイト