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ハワイアン航空ワンワールド加盟で何が変わる? ラウンジやJALマイル相互利用、高まる日本路線の魅力をCEOに聞いた
2026年7月8日 06:00
- 2026年6月30日 開催
アラスカ航空グループのハワイアン航空は、今般4月のoneworld(ワンワールド)正式加盟を記念して、ホノルル現地時間の6月30日に祝賀イベントを開催した。
ダニエル・K・イノウエ国際空港にある格納庫「Charles I. Elliott Maintenance and Cargo Facility(チャールズ・アイ・エリオット メンテナンス アンド カーゴ ファシリティ)」を会場に、加盟各社の代表者を迎えて行なったイベントでは当初、記念塗装機を初公開する予定であったが、準備の都合により翌週に持ち越され、この日はCGバナーによるお披露目となった。
加盟各社が語る航空アライアンス「ワンワールド」の価値
登壇したのはワンワールド 代表のオレ・オルベール氏をはじめ、JAL、アメリカン航空、フィジー・エアウェイズ、加盟準備を進めるフィリピン航空の各代表。ハワイアン航空 最高経営責任者(CEO)のダイアナ・バーケット・ラコウ氏がモデレーター役を務め、各社にアライアンスへの期待や今後の展望を聞いた。
アメリカン航空 パートナーシップ統括責任者のジェフ・オガー氏は、ハワイアン航空がハワイ、アラスカ航空が米国西海岸、JALがアジアというように、それぞれの強みを活かすことで「単独では実現できないネットワークを構築できる」と説明。一方で、各社はブランドやサービスの個性を維持しながら協力することが重要だと強調した。
「おもてなし」の心は各社共通
各社が自社ならではの文化として挙げたのが、ホスピタリティだ。JALの路線マーケティング担当 シニア・バイス・プレジデントのロス・レゲット氏は日本語で「おもてなし」を紹介。
続いてフィジー・エアウェイズのグローバル・アライアンスおよびパートナーシップ担当 バイス・プレジデントのミシェル・ガーキンガー氏は「フィジー流ホスピタリティ」を、フィリピン航空 レベニューマネジメントおよびアライアンス担当 バイス・プレジデントのクリストフ・ガードナー氏は「Buong Pusong Alaga(心からのおもてなし)」を挙げた。
そしてハワイアン航空は「Ho'okipa(おもてなし)」というハワイの伝統的な価値観をサービスの核に据えていると説明。ワンワールドでは、こうした各社の個性を尊重しながら、一貫した高品質なサービスを提供していく考えだ。
環境と地域文化への取り組み
環境への取り組みも重要項目の一つとして挙げられた。ワンワールドでは次世代の持続可能な航空燃料(SAF)の実用化を支援する投資ファンドを共同で設立。アメリカン航空は飛行機雲による環境負荷を低減する運航方法の研究、フィジー・エアウェイズはマングローブ植樹や環境配慮型機内用品の導入、JALはハワイ向け運賃の一部を地域社会へ還元する取り組みを進めている。
また、ハワイアン航空では今回の特別塗装機の運航を記念して、伝統的な航海文化を今に伝える「ポリネシアン・ボヤージング・ソサエティ」と、イオラニ宮殿の保存活動を支援する団体へ、それぞれ1万ドルを寄付。地域文化の継承も航空会社の重要な役割であることを強調した。
ワイドボディ機 エアバスA330型機を使用した特別塗装機には、「oneworld」ロゴとともに、ハワイ語で「Aloha a puni ka honua(世界中にアロハをお届け)」と記されており、「アロハの精神を世界へ届け、ワンワールドの新たな価値をともに築いていきたい」と締めくくった。
ハワイアン航空CEOに聞く、統合で高まる日本路線の利便性
式典後、個別インタビューに応じたハワイアン航空 CEOのダイアナ・バーケット・ラコウ氏は、ワンワールド加盟によって、日本の旅行者にとってハワイへのアクセスがさらに便利になったと説明。
両社はブランドを維持したまま運航やシステムを統合し、ワンワールド加盟各社との連携も強化したことで、JALをはじめとする加盟航空会社とのマイル相互利用や上級会員特典の共有が可能になった。
ワンワールド上級会員は搭乗クラスに関わらず、優先チェックインやラウンジ利用、優先保安検査などのアライアンス共通サービスが受けられるほか、ホノルル空港では「The Plumeria Lounge(プルメリア・ラウンジ)」をワンワールドラウンジとして利用できる。
ブランド戦略では、ハワイアン航空とアラスカ航空の「デュアルブランド」を維持する一方、2026年4月をもって予約システムやアプリは一本化し、運航コードは「HA」からアラスカ航空の「AS」に統一した。現在も空港や機内では「ハワイアン航空」の名称を使用しているため、一部で混乱も見られるが、利用者への周知を進めていくという。
日本市場は最重要市場の一つと位置付けており、日本人旅行者はハワイ文化への理解が深く、リピーターも多いと評価。現在は東京、大阪の2路線を運航し、今後の需要次第では路線拡充も視野に入れている。
ハワイアン航空利用の利点としては、日本発便から離島への乗り継ぎの際、国際線の手荷物ポリシーが島間便にも適用されるため、預け手荷物2個まで無料となることが挙げられる(※他社利用からの乗り継ぎまたは国内線のみ利用の場合、ポイントプログラムのステイタスによって10~20ドル/1個がかかる)。
また、日本語対応の客室乗務員が必ず搭乗しているほか、マウイビールやコハナラムといった地元産の商品を取り入れた機内サービスなど、「アロハ」を旅の始まりから感じられることもハワイアン航空ならではの魅力だと語った。
アラスカ航空が描く成長戦略
続いて、アラスカ航空 パートナーシップ・国際事業担当マネージングディレクターのアレックス・ジュドソン氏に話を聞いた。
同氏は、アラスカ航空が持つ米国西海岸のネットワークと、ハワイアン航空のハワイ・太平洋路線を組み合わせることで、西海岸各都市からハワイ経由でオセアニアやアジアへアクセスしやすくなることが、統合最大のメリットであると説明。ホノルル~サンディエゴ線など独自の路線もあることから、選択肢もぐっと広がったと話す。
当初の計画では、ボーイング 787型機の導入に伴いエアバス A330型機を退役させる予定であったが、現在は改修し、787型機と同様の「ドア付きスイート」やプレミアムエコノミークラスを導入する方針だ。また、シアトルを拠点とする787型機の運用を強化し、同ハブの成長を図る。
2025年は成田およびソウル線を開設し、2026年はローマ、ロンドン、そしてアイスランドのレイキャビク線も就航。今後もさらなる拡大・成長の機会を追求していく方針で、2030年までに長距離路線を少なくとも12都市へ展開することを目標としている。
日本市場についても重要な戦略市場と位置付け、シアトル~成田線ではJALとの連携を活かし、日本を経由してアジア各都市へ接続する需要を取り込んでいく考えだ。
「2ブランド、1つの航空会社」というデュアルブランド戦略では、利用者は統一された予約・運航システムを利用しながら、ハワイアン航空の「アロハ・ホスピタリティ」とアラスカ航空の「ウエストコースト・エクスペリエンス」という、それぞれ異なるブランド体験を楽しめる。
2026年秋には日本でもブランド認知を高めるキャンペーンを展開し、新たな航空グループとしての存在感を高めていくという。
アラスカ航空との統合から約2年、そして2026年春のワンワールドへの加盟――。世界へとネットワークを広げ、ぐっと利便性が上がったことにより、新たな一歩を踏み出したハワイアン航空。この先も大きな期待が寄せられる。





























