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ついに開業、全室海峡ビュー「リゾナーレ下関」に行ってみた! 絶景&ふぐ料理をとことん楽しむ仕掛け満載
2025年12月11日 06:00
- 2025年12月11日 開業
星野リゾートは12月11日、リゾートホテル「リゾナーレ下関」(山口県下関市あるかぽーと4-1)を開業した。リゾナーレブランドとして8施設目で、九州・山口エリアには初進出となる。開業に先立ち行なった先行内覧会で、さっそく施設全貌を見てきた。
リゾナーレ下関のコンセプトは「海峡のデザイナーズホテル」。特徴は大きく3つで、「目の前に広がる関門海峡の絶景」「その土地ならではの食体験」「海峡を楽しみつくす滞在」。関門海峡の絶景は海沿いに立つリゾナーレ下関ならではだ。
客室は「全室海峡ビュー」。エメラルドグリーンを基調としたデラックスフォースやリビングに砂浜が広がる海峡カバナスイートなど、9タイプ全187室あるすべての客室から関門海峡の景色を楽しめる。
その土地ならではの食体験としては、下関名物「ふぐ」にフィーチャー。メインダイニング「OTTO SETTE SHIMONOSEKI」では、イタリア料理のフルコース全9品中、6品もふぐを使った料理が味わえる。
夕食、朝食を提供するビュッフェダイニング「PUKU PUKU」でも、夕食に「ふぐ」を使った料理をたっぷりと用意。ふぐ鍋、ふぐのブイヤベース、ふぐの唐揚げなど、和食だけではなく洋風でもふぐを好きなだけ味わえる。朝食ではふぐ出汁で味わう「瓦そば」も提供する。
また、海峡を楽しみつくす滞在の提案として、地域の事業者と連携をしたアクティビティを開催予定。例えば「海響館講座」では市立しものせき水族館「海響館」の飼育員からふぐについて学んだホテルスタッフが、海響館やふぐの魅力について伝える。
ビンゴ形式で楽しくふぐの種類を伝え、翌日にはゲストが海響館に出かけたくなるような内容となっている。ほかにも関門海峡の船の交通ルールを伝える「はじめての関門海峡」などが開催予定だ。
リゾナーレ下関で総支配人を務める鈴木良隆鈴木氏によれば、下関は観光資源が豊富ながら日帰り観光客が多いという課題を抱えており、リゾナーレ下関が長期滞在する目的になるような施設を目指していくという。
「ふぐ」と「湾曲」がこだわり。想像を掻き立てるデザイン
リゾナーレ下関は、リゾナーレブランドとして初めて建物づくりからはじめた施設でもある。クライン ダイサム アーキテクツのアストリッド・クライン氏と福岡有紀氏が内装デザインを、日本設計の塚川譲氏が建築デザインを担当した。
館内を彩るのは、下関ならではの「ふぐ」をモチーフにしたデザイン。ふぐの展示種類数世界一を誇る「海響館」に実際に訪れ、種類豊富でカラフルなふぐをデザインに取り入れた。
食べるだけではないふぐの魅力を体感できるのが「ふぐプール」。ここでは大小さまざまなふぐがデザインされていて、遊ぶだけで子供も大人もワクワクするような空間になっている。
登壇した福岡氏によれば、「いろいろなところにフグを盛り込んでいます。隠れフグも、探して、発見して、みなさんに楽しんでもらえたら」とのこと。
そして塚川氏が最もこだわった点として挙げたのが「曲線」。建物はすべてに曲線が使われており、角度によって表情を変え、想像力が掻き立てられる。しかし、曲線を用いた建物は図面の線を引くだけでも困難で、工事も四角い建物を作るよりも圧倒的に大変だったという。
塚川氏は「船の帆に見えるね、大きな波のように見えるね、階段は巻貝みたいだねと、ご家族・カップル・ご夫婦でいろんな話をしながら歩いてもらえるとうれしい」と語った。
リゾナーレ下関は、新しい下関に向けた「最初のプロジェクト」
内覧会に際して行なった記者会見では、星野リゾート代表の星野佳路氏や下関市市長の前田晋太郎氏らが登壇し、リゾナーレ下関への想いを語った。
下関市と協働で「あるかぽーと・唐戸エリアマスタープラン」を策定し、下関を中心に関門エリアが「日本を代表するウォーターフロントシティ」になるために下関市と一体となり取り組んでいる星野リゾート。
「あるかぽーと・唐戸エリアマスタープラン」は長期的な段階的整備を計画しており、その最初のプロジェクトとなるのが「リゾナーレ下関」の開業だ。「あるかぽーと・唐戸エリアマスタープラン」のスムーズな進行には、「最初のプロジェクトが一番大事」と星野氏は話す。
「リゾナーレ下関が集客し、新たな需要を生み出し、水族館や唐戸市場に影響を与え始めると、次の投資もスムーズに入ってくるようになります。そういう意味で、先陣を切る私たちの責任は非常に大きいと思います。全力を挙げて、この施設の予定通りの立ち上がりと、収益の確保をしっかりとやっていきたい」と説明。
「感激です。何十年ぶりにワクワクし、感極まっています」と話したのは前田市長。下関では昭和62年に「この土地にはホテルが必要」という話があがっていたものの何十年も話が進まなかった背景があり、「星野代表をはじめとする星野リゾートのすべての皆さまに感謝を申し上げたい」と述べた。下関市は総工費70億円超の唐戸市場の全面的リニューアルなども意思決定しており、エリア全体としての活気あるまちづくりが計画されている。
また、「関門海峡は唯一無二の素晴らしい景観で、関門海峡の景色に誇りを持って暮らしてきました。関門海峡のブランドの価値を、星野リゾートさんに上げていただいた、という気持ちです。翌年、2年後、5年後、10年後と、次々に『下関は素晴らしい』と皆さんに魅力を感じていただけるような事業を打ち出していきたい」と意気込んだ。














































