JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛
JAC機内販売商品の売上の一部を動物保護施設へ寄付。アマミノクロウサギミュージアム Quru Guruを訪問
2026年6月8日 06:00
全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。
今回お話を聞いたのは、奄美群島担当で動物保護に携わるJALふるさとアンバサダーの吉福瑠璃子さん。
――取り組みについて教えてください。
日本エアコミューター(JAC)は、機内販売商品「奄美の生き物お楽しみチャーム」の売り上げの一部を、大和村のアマミノクロウサギミュージアム Quru Guru(くるぐる)へ寄付しました。
「奄美の生き物お楽しみチャーム」は、アマミノクロウサギやルリカケスなど、奄美の希少な生き物たちをモチーフに、大島紬をあしらったチャームです。
今年、奄美大島・徳之島・沖縄島北部および西表島が世界自然遺産登録5周年を迎えます。
「地域の魅力を伝えるだけでなく、自然保護にもつながる取り組みにしたい」という思いから、売り上げの一部を、奄美の動物保護に取り組まれている活動へ役立てていただくこととなりました。
――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。
本企画は、地域に深く根差した活動を行なうJALふるさとアンバサダーとして、その知見を活かし企画・考案しました。
自然保全と地域の魅力発信の両立を目指し、現地で感じている奄美の魅力や思いをどのように形にするかを意識しながら、紬レザーかすりの川畑氏と連携して取り組んできました。
また、商品をきっかけに奄美の希少動物に興味を持っていただき、その生き物たちを守っていくためにはいろいろな課題があることを知っていただく機会になれば、という思いのもと進めてきました。
――アマミノクロウサギミュージアム Quru Guruについて教えてください。
アマミノクロウサギミュージアム Quru Guruは、奄美大島・大和村にある、アマミノクロウサギの保護研究施設です。
交通事故などでケガをしたアマミノクロウサギの治療やリハビリを行ない、野生復帰を目指す活動のほか、クロウサギの生態研究や環境教育にも取り組まれています。
館内では、体験型の展示を通して、アマミノクロウサギの生態や、自然と人との共生について学ぶことができ、大人から子供まで楽しめる施設です。
くるぐるひろば
アマミノクロウサギの生態や、人との関わりの歴史について紹介しており、映像や音声コンテンツを通してゆったり学ぶことができます。
芝生をイメージしたスペースにはクッションも置かれており、子供たちがくつろぎながら絵本を楽しめる空間になっています。
くるぐるの森
奄美の生き物たちが暮らす夜の森を再現したエリアです。
アマミノクロウサギと同じ目線で、奄美の夜の森を探検しているような感覚を味わうことができるほか、森で暮らすさまざまな生き物たちも登場します。どんな動物がいるのか探しながら楽しめる、没入感のある空間になっています。
屋外飼育場「ひるにわ」
クロウサギが暮らす自然環境を感じることができるエリアです。巣穴のなかを映すカメラ映像を通して、普段見ることのできない貴重な様子を観察することができます。
また、奄美群島の固有種であり、鹿児島県の県鳥でもあるルリカケスを見ることもできます。ルリカケスは世界的にも希少な種で、全国の動物園で生態研究や繁殖に向けた取り組みが進められており、Quru Guruでもその取り組みに協力するため、上野動物園で繁殖した2羽を飼育展示しているそうです。
屋内飼育場「よるにわ」
昼夜逆転の環境のなかで飼育されているクロウサギの自然な姿を間近で見ることができます。
アマミノクロウサギは夜行性のため、活発に動き回る様子を観察でき、とても印象的でした。丸みのあるかわいらしいフォルムや、ぴょこっとした短い耳も魅力的です。
また、エリア内にはリュウキュウコノハズクも。夜の森に溶け込むようにいるため、「どこにいるかな?」と探しながら楽しめるのも魅力です。
くるぐるの道
アマミノクロウサギを取り巻く現状や、人と自然との共生について考える展示が行なわれているエリアです。ガラス越しに研究室を見ることもでき、保護研究施設ならではの雰囲気を感じられます。
私自身、奄美に住み始めて「ロードキル(野生動物の交通事故)」という言葉を初めて知りました。
アマミノクロウサギは夜行性のため夜間にクルマと遭遇しやすく、さらに体が黒いため夜道では見落とされやすいそうです。
現在は、ドライバーへの注意喚起に加え、道路構造の工夫による物理的な減速対策や、最新技術を活用した実証実験なども行なわれており、行政・研究機関・地域が連携しながら、多角的に保護活動が進められています。
ミュージアムショップ
施設内のミュージアムショップでは、アマミノクロウサギをモチーフにしたぬいぐるみやアクリルスタンド、文具などのオリジナル商品を販売しています。
普及啓発を目的に作られた商品で、売り上げはクロウサギの治療や施設の運営にも活用されています。かわいらしいグッズが多く、お土産にもお勧めです。
カフェ・ムンバカディ
施設内のカフェ・ムンバカディでは、奄美らしさを取り入れたオリジナルドリンクを楽しむことができます。
テラス席の目の前には緑豊かな山々が広がっており、鳥のさえずりを聞きながらゆったりとした時間を過ごせます。山との距離が近く、奄美の自然を身近に感じられる心地よい空間でした。
――旅行者に向けてメッセージをお願いします。
奄美大島は、美しい海だけでなく、世界自然遺産にも登録された貴重な自然や、ここでしか出会えない生き物たちが暮らしている島です。
Quru Guruでは、アマミノクロウサギの生態や、奄美の自然と人との共生について、大人から子供まで楽しく学ぶことができます。実際に訪れることで、「自然を守る」ということをより身近に感じられる場所だと思います。
また、夜道では野生動物が道路に出てくることもあります。ぜひ安全運転で、奄美の自然や生き物たちとの出会いを楽しんでいただけたらうれしいです。




































