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全長110kmの“世界一長い地下鉄アート”など、ストックホルム政府観光局が見どころを紹介! 春はANA直行便で北欧へ

2025年2月28日 実施

ストックホルム政府観光局率いる代表団が来日し、ANA直行便で行けるようになった北欧・スウェーデンの魅力を紹介

 駐日スウェーデン大使館は2月28日、東京・虎ノ門にあるスウェーデン大使公邸で「ストックホルムの観光セミナー」を行なった。

 ANAの羽田~ストックホルム線新規就航を受けてストックホルム政府観光局の代表団が来日し、日本の航空・旅行系メディア向けてストックホルムの魅力を紹介するもので、現地の観光施設や空港財団といったサプライヤーのほか、ストックホルム政府観光局とANAが出席。

 既報のとおり羽田~ストックホルム線は、コロナ禍に一時計画を断念したものの、開設の準備が整い4年半越しとなる1月31日に就航した。日本とスウェーデンを結ぶ現行唯一の直行便であり、就航を機に日本からの旅行者増加が期待される。

 スウェーデンの首都・ストックホルムは、バルト海に面した14の島々と運河からなる美しい水の都。北欧の自然と都市が調和した風景のなかで、歴史文化、アート、北欧デザイン、アクティビティ、美食、サステナブルなライフスタイルが体験できる。

 羽田~ストックホルム線詳細とストックホルム観光については、関連記事をあわせて読んでいただきたい。

 ストックホルム政府観光局 マーケティング・マネージャー Jpnas Alvins氏は、スウェーデンと日本の関係について「地理的に遠く、文化も違うが、高い生活水準や活発なイノベーション、環境への配慮、伝統文化を重んじる心、社会福祉などにおいて共通点がある。遠くて、近い存在」と話し、日本からの旅行客を歓迎する想いをアピール。

 またストックホルムは、市街地の公共交通機関(地下鉄、トラム、路線バスなど)が充実するだけでなく、郊外路線の鉄道やLRTも整備されている。空路では、ANA直行便が発着するトックホルム・アーランダ空港から乗り継いでスカンジナビア航空の運航便などを利用すれば、オスロ、コペンハーゲン、ヘルシンキを周遊できる。このように日欧間の旅の選択肢は広がっており「ストックホルムは北欧各国へのゲートウェイ」であると表現した。

ストックホルム政府観光局 マーケティング・マネージャー Jpnas Alvins氏

 同じくストックホルム政府観光局のインターナショナル・マーケット・ディベロップメント プロジェクト・マネージャーのAnna Swalbring氏はストックホルム市内の主要観光スポットを紹介。

 ストックホルムには中世の街並みが残る旧市街「ガムラ・スタン」をはじめ、スウェーデン国王が執務する「ストックホルム宮殿」、13世紀に建てられたストックホルム最古の教会「ストックホルム大聖堂」、毎年ノーベル賞受賞者の晩餐会が行なわれる「ストックホルム市庁舎」に歴代日本人受賞者の展示も見られる「ノーベル賞博物館」といった学びの観光施設が多い。

ストックホルム政府観光局のインターナショナル・マーケット・ディベロップメント プロジェクト・マネージャーのAnna Swalbring氏
会場ではスウェーデンのコーヒーブレイク文化「FIKA」にちなみ、シナモンロールなども振る舞われた

 そんななか日本人に注目してほしいスポットのひとつというのが“世界一長い美術館”と呼ばれるストックホルム地下鉄。

 前述のとおりストックホルムでは市内交通が発達しているが、特に市民の主要な足でもある「ストックホルム地下鉄」では、およそ100駅にテーマの異なるパブリックアートを施し、全長110kmにわたる大規模なアート空間を演出している。

 洞窟のような駅の天井、ホーム、地上へ向かう長いエスカレーターなど至るところパブリックアートが施され、まるで異世界。モチーフも植物や虹などさまざまなので、地下鉄で途中下車しながらアートを巡るといった体験も楽しめる。

実際にストックホルム地下鉄で撮影した駅構内の写真

 ほかにも代表団として参加した現地サプライヤーからは、1628年に沈んだスウェーデン海軍の巨大な木造戦艦を展示する「ヴァーサ号博物館」、世界初の野外博物館「スカンセン野外博物館」、名曲ダンシング・クイーンなどで知られるスウェーデン出身の伝説的アーティスト・ABBAの「アバ・ザ・ミュージアム」など、見どころが紹介された。

全日本空輸株式会社 CX推進部 グローバルマーケティング部 担当部長 遠山雄一氏

 直行便の就航から約1か月が経ち、これからスウェーデンは冬が明け、春夏の過ごしやすいシーズンを迎える。ANAを代表して登壇したCX推進部 グローバルマーケティング部 担当部長の遠山雄一氏は、「現行は週3便だが、なんとか機材や乗員クルーを調整し、冬ダイヤからデイリー運航できるようにしたいというのが個人的な想い」であると、今後への期待をうかがわせた。