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ハワイ旅行の本格復活に向け「ジャパンサミット2024」開催。日本から25社が円安・海外離れを打破する商談会に臨む
ハワイ州観光局 ミツエ・ヴァーレイ日本支局長「日本市場を業界一丸となって戻したい」
2024年4月26日 13:01
- 2024年4月25日~26日 開催
ハワイ州観光局 日本支局(HTJ)はハワイ現地時間の4月25日、ホノルルにあるハワイコンベンションセンターで「ジャパンサミット2024」を開催した。
ハワイ旅行の本格的な復活に向けて主要観光地オアフ島に現地サプライヤーと日本の旅行関連会社が集まり、セミナーや商談会、懇親会を通じて旅行商品の造成や販売強化につながるさまざまな情報交換を行なうもの。今年はJTBやHISをはじめ、エクスペディアや楽天グループなどのOTA、航空系のANA Xやジャルパック、そのほかウエディング企業など日本から計25社、現地サプライヤーは計81社、総勢約290名が参加する過去最大規模となった。
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ハワイ全体のインバウンドが1000万人を超えたコロナ禍前の2019年に対し、2023年は964万4519人(2019年比−7.15%)まで回復。特にアメリカ国内からの旅客数が742万6047人(2019年比+8.06%)と好調に推移し、一方で日本からの旅客数は57万2978人(2019年比−63.65%)に留まった。
最新の数値では2024年2月に出国する日本人の数が2019年同月と比較して63.8%にまで伸びており、このゴールデンウイーク後の予約数が少しずつ改善。富裕層やリピーターのビジネスクラス旅行者向けの事前予約が順調に進み、2024年夏以降(夏休み・シルバーウィーク・年末年始)は2019年の予約数にまで近づきつつあるという。
主催者を代表して登壇したハワイ州観光局 日本支局 局長 ミツエ・ヴァーレイ氏は、第3四半期・第4四半期にかけてプロモーションの照準を合わせ日本人旅行者に新しいハワイを見せていきたいと意気込み、「回復ペースがゆっくりなこの日本市場を業界一丸となってどう戻していくか、たくさんの情報を皆さんとシェアしていきたい」と参加者らに呼びかけた。
また、ドル円相場155~156円台に値下がり34年ぶりに円安水準を更新したというなかで「今年はハワイ旅行が割高になる。航空各社の燃油サーチャージも6月以降に数千円値上がりする見通しで、厳しい状況が続いている」と危惧。しかしパッケージコストは2024年4月平均で4泊39万8600円(パリは4泊39万9400円)とヨーロッパとほとんど変わらない状況であるという(ハワイ旅行の平均滞在日数は以前より5~8泊に伸びて旅行単価も上がっている)。
人気の韓国、台湾、タイ、中長距離ではヨーロッパ、ドバイ、そのほかオーストラリア、カナダなども日本市場にリソースを投下しているなか、ハワイが台頭していくには「どのようにハワイへ旅行する動機付けをするかが重要」との考えを強調した。
なかでも日本市場において主要ターゲットとなるのはカップル、ファミリー、アクティブシニア、ゴルフ旅行、ウエディング・ハネムーンなど。この日はエクスペディアホールディングス 木村奈津子氏、マイナビ 中西加奈氏、読売広告社 山本竜童氏の3名による基調講演も行なわれ、日本人旅行者の動向やハワイウエディングのトレンド、ソーシャルメディア活用などについて解説。参加者らに旅行商品の販促強化に向けた戦略とアイデアを共有した。
ハワイ州観光局では、まず海外に旅に出よう!という想いを込めた「やっぱりハワイ」を合言葉に、テレビCMやSNSキャンペーン、企業タイアップなど、さまざまなメディア・プラットフォームの展開に注力し、オアフ島のみならず隣島の素晴らしさを引き続き日本の潜在的旅行者へ伝えていく姿勢。
また今年は、本物のハワイを日本で体感するイベント「HAWAI'I EXPO 2024(ハワイエキスポ)」を6月1日~2日に恵比寿で開催。9月26~29日に東京ビックサイトで開催される世界最大の旅イベント「ツーリズムEXPOジャパン2024」ではしっかり予算を投じてパビリオンの規模も拡充し、ハワイの存在感を示したいとした。