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1954年2月2日当時のルートをたどる、JAL国際線70周年の特別チャーター! ホノルル経由西海岸の31時間が16時間半に

2024年1月27日 実施

JALが国際線就航70周年を記念し、特別チャーター機の運航と記念式典を行なった

 JALは、国際線就航70周年を記念して、「ファーストフライトの航路をたどる特別チャーター」を1月27日に運航した。

 1954年2月2日の東京・羽田~(給油のためウェーキ島を経由)~ホノルル~サンフランシスコ線の就航の70周年を祝うイベントで、初便に近い航路での運航ならびに出発前の式典に加え、普段は入ることのできないエリアの見学や機体との撮影会などを実施した。

パッケージツアー参加者向けの業務解説。まさに大人の社会見学だ
ブリーフィングルームへの入室もできた

 本チャーターは、パッケージツアー(ホノルル/サンフランシスコ行き)と航空券の2タイプで販売。パッケージツアー参加者向けに搭乗前に「成田空港オペレーションセンター見学」なども組み込まれ、出発前にブリーフィングを行なうエリアを見ることができた。また、「オペレーションコントロール(航務)」の見学など航空ファンにはたまらない時間が過ごせた。

通常は絶対に足を踏み入れることができないオペレーションセンターの見学も

 サンフランシスコ行きのツアー参加者に対しては、「JAL社員が本気で考えた70問クイズ」を実施。現在から過去まで幅広くJALについての知識が問われる問題に、参加者は悪戦苦闘していた。例題として、比較的簡単な「ベビーバシネット(赤ちゃん用ベッド)が利用できる体重上限について」「日本初のJet旅客機DC-8型機が何と呼ばれたか?」などを公開している。

サンフランシスコ行きのパッケージプラン利用者向けに「JAL社員が本気で考えた70問クイズ」を実施

搭乗ゲートでのセレモニーは、歴代制服姿のCAも登場! 搭乗する機内横での記念撮影も

 出発前には搭乗ゲート前でのスペシャルイベントも開催。現役の客室乗務員が当時の制服(2代目、5代目、6代目)を着用して登場し、参加者との記念撮影に応じていた。なお、2代目の制服は本ルートの初フライト時に着用していたものと同じタイプ。

懐かし&憧れの歴代制服姿のCAが式典に参加した

 エリア内では、フォトスポットを用意。手持ちのフォトプロップス片手に、大型模型や「DC-6B型機」(シティ オブ 東京号)の画像を背景にスマホやカメラで撮影を楽しむ参加者の姿も見ることができた。

搭乗ゲート付近には、フォトスポットを用意
「DC-6B型機」をバックに、貴重気分で帽子などもかぶれた

 出発前の式典では特別ゲストとして、ハワイと日本をつなぐ活動を行なっているモデル兼レポーター・サーシャさんがトークセッションに参加。現地では「トラディッショナルなハワイアンフードをぜひ味わって!」とアピール。今回の航路で立ち寄るホノルルや、ハンドサイン「SHAKA(シャカ)」ポーズについてトークを繰り広げた。

特別ゲストのサーシャさんがハワイについてトーク
歴代制服姿のCAらとともに記念撮影も!

 式典のラストにはJAL 執行役員 ソリューション営業本部 副本部長の中野星子氏が登壇。「70年に渡り世界の翼として、人々・文化・物品を運んできました。今回のフライトは、当時のフライトを味わってほしいと企画しました。テクノロジーの発達とともに、70年の歴史も感じていただけたら」と、今回のチャーターフライトへの想いを語った。

日本航空株式会社 執行役員 ソリューション営業本部 副本部長 中野星子氏

 今回のJL604便は、当時の初便と同じ便名を採用。初フライトでは、羽田からホノルルまで18時間10分、乗り継ぎを含めサンフランシスコまでは31時間かかっていた。同じ航路をたどるチャーター便では、ホノルルまで8時間15分、サンフランシスコまでは16時間25分だ(乗り継ぎ含む)。初便の座席数はファーストクラスのみの36席で、今回のチャーターはボーイング 777-300ER型機で244席。

搭乗ゲートも70周年にちなんだ70H
乗り込む前には、機体を背景に記念撮影も楽しめた
ボードを持って記念撮影も
隣に駐機していたJAL CARGOの機体に気付き記念撮影をする参加者も

 機内では、国際線初便メニューをもとに現代風にアレンジを加えた「70周年記念チャーター限定機内食メニュー」を提供。こちらは成田~ホノルル間で提供した。

「70周年記念チャーター限定機内食メニュー」
メインディッシュ「ローストチキン」。柔らかなお肉とマスタードが効いたソースがベストマッチ
サラダ「パイナップルサラダ パイナップルドレッシング」はフルーツで南国感をプラスした1品
アペタイザー「カクテルシュリンプ ポテトサラダ」は、箸休めにぴったり
運航当時の昭和の喫茶店をイメージ&アレンジした「プリンアラモード」は手作り感を感じる味わい
メニューの下に敷かれたシートもスペシャル仕様だった
メニュー
裏面には「DC-6B型機」(シティ オブ 東京号)の写真をデザイン
到着前の「ローストビーフサンド」と「フレッシュフルーツ」
紙コップにも、「DC-6B型機」と70年ロゴをデザイン

 さらにチャーター便への搭乗者にはプレゼントも渡された。特別デザインの「パスポートケース」や「復刻版・1950年代の時差早見表/為替換算表」に「トートバッグ」「ポーチ」などフライトの記念にぴったりのアイテムが揃っていた。

搭乗者には限定アイテムをプレゼント
「パスポートケース」と「復刻版・1950年代の時差早見表/為替換算表」

 今回のチャーター便、JAL愛たっぷりの参加者が多く、なかには家族でJALのパイロット経験者も。初便当時の貴重な写真を手に、思い出も話してくれた。

参加者の手には、貴重な「WINGS OF THE NEW JAPAN」の文字がデザインされた当時の機体の写真が!

 出発時には、スタッフたちがエプロンからのお見送り。窓から手を振る参加者の笑顔がしっかりと見え、フライトへの期待あふれるなかでの出発となった。

スタッフがお見送り