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関空1タミ、新しい国際線出国エリアを見てきた! 国内最大ウォークスルー免税店は341ブランド取り扱い

2023年12月5日 開業

本邦国際空港では最大規模となるウォークスルー型免税店

 関西国際空港の開港以来初となる大規模リノベーション工事を進めている関西エアポートは、新国際線出国エリア(出国審査場・搭乗ゲート・商業エリア)を12月5日にオープンする。

 開港以来初となるターミナル1の大規模リノベーション工事は2026年までを予定しており、全体を4つのフェーズに分けて実施。2022年10月にはフェーズ1として国内線エリアの供用が開始され、今回はフェーズ2に位置づけられている新国際線出国エリアのオープンとなる。

従来南北にあった出国審査場を3階中央に集約
中央のプラザエリアにはシンボリックな屋根と柱を設置。柱にはデジタルサイネージで日本の情景を映し出す演出
3階で出国審査をすませ2階に降りた先に現われる、4つにジャンル分けされたウォークスルー型免税店。341ブランドを取り扱う

 最大の目玉は、面積約2500m2を誇る、本邦国際空港では最大級となるウォークスルー型免税店「KIX DUTY FREE」で、出国審査場を抜け搭乗ゲートへ向かう動線上に位置。香水・化粧品、酒、たばこ、菓子類の4つのジャンルに分かれ、それぞれ異なるコンセプトでゾーニングされている。

 取り扱いブランドは341ブランドにものぼり、空港免税店初登場となる日本の老舗酒造メーカーや、国内空港免税店初登場となるブランドなど、幅広いラインアップを揃えた。また12月5日のオープンに先立ち、11月21日には4言語に対応した免税店の事前予約サイトをリニューアル。事前予約サイトの取り扱いブランドの拡大、オンライン限定割引など、セールやキャンペーン情報のコンテンツを発信している。

お菓子などの土産品を専用端末で注文する新システム。スムーズに買い物が可能。そのほか、事前予約商品の受け取り専用カウンターなども備える

 今回の国際線出発エリアのリノベーションでは出国後の動線も大きく変わる。昨秋のフェーズ1では国内線エリアを南側に移設。国際線出発動線は、もともと国内線の到着動線のあったターミナルビル中央に主要施設を集約する形となり、国内線が2階、国際線が4階であることは従来どおりだが、国際線保安検査後の制限エリア内の動線は大きく変わる。

 南北2か所あった出国審査場は中央に集約。有人審査ブースや顔認証ゲートの数は変わらないものの、白い床と天井に木目調のカウンターで従来より明るく温かみのある空間に生まれ変わった。

白い床と天井に木目調のカウンターを設置。従来より明るく温かみのある空間に。有人審査ブース26、自動化ゲート8、顔認証ゲート23(ブース数・ゲート数に変更はない)
ウォークスルー免税店を抜けると正面に現われるプラザエリア。ここを中心に「4MOOD(Fun、Curious、Active、Peaceful)」と名付けられ4つにエリア分けされた商業施設が新たにオープンする

 3階出国審査場からの動線は1か所に集約されており、そこから2階へ降りると前出のウォークスルー型免税店エリア。そして免税店エリアを抜けると、日本建築をオマージュした関空を象徴するシンボルエリア「PLAZA」が現われる。

 このPLAZAを中心に「4MOOD」と名付けられた4つのゾーンがあり、それぞれに異なる演出を施している。12月5日のオープンでは、飲食9店舗、物販16店舗、複合1店舗、サービス1店舗の商業エリアとなるが、2026年に予定している工事完了時にはさらに南北に延長され、総面積は1万6000m2に達する見込みだ。

 これで4つのフェーズに分けられた大規模リノベーション工事は2つのフェーズが完了したことになるが、特に大がかりな工事を伴ったフェーズ1国内線エリア移設と今回の新出国エリアの完了で全体の約70%の工事が完了したという。

 フェーズ3では国際線保安検査場の集約・拡張、および国際線入国エリアの移設が行なわれ、4つのフェーズのうち、空港ターミナルの主要機能に関わる3つのフェーズが終了。関西・大阪万博開会前の2025年春にグランドオープンを迎える。

 大規模リノベーションのすべての工程終了は、フェーズ4の新国際線出発エリア南北商業施設増設工事が完了する2026年秋を予定している。

関空 新国際線出国エリア写真ギャラリー

ウォークスルー免税店
4MOOD ~PLAZA~
4MOOD ~Peaceful~
4MOOD ~Active~
4MOOD ~Curious~
4MOOD ~Fun~
エアサイド(制限区域)から