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オーストラリア政府観光局、新たな広告キャンペーンを説明。4月18日から渡航前の陰性証明不要に

2022年4月11日 実施

オーストラリア政府観光局が新たな広告キャンペーンを説明

 オーストラリア政府観光局は4月11日、都内で新たな広告キャンペーンについて説明した。

 国際的な往来が段階的に再開していることを受けて、「ワクワク大陸、いよいよ再開。」と題した全国的なキャンペーンを行なう。今年度は「食」「サステナビリティ」「先住民文化」の3つをテーマに掲げており、新聞紙での全面広告のほか、東京・大阪で屋外広告・交通広告、さらに短尺の動画を使ったデジタル広告なども展開する。

 特に屋外広告・交通広告に使用するビジュアルは、主に現地で体験できるユニークなアクティビティを採用しており、現地ツアー商品などと合わせて訴求していくという。

オーストラリア政府観光局 日本局長 デレック・ベインス氏

 コロナ前の日本からの旅行者は、2013年から6年間連続で増加傾向で推移しており、2019年には年間50万人を記録していた。現地の近況などについて説明したオーストラリア政府観光局 日本局長のデレック・ベインズ氏は、渡航者数別にみると日本は5番目の規模で、重要な市場の1つという。

 コロナ前には、日本からオーストラリアへの新規就航が毎年のように増えており、2017年にはJALがメルボルン線を開設、2019年にはANAが西海岸のパース線を開設、その年末にはジェットスターが関空~ケアンズ線、成田~ゴールドコースト線をデイリー化したことなどが記憶に新しい。

 新千歳(札幌)の季節運航を含めると、日本の3都市からANA、JAL、カンタス、ジェットスターの4社がオーストラリア6都市へ直行便を運航していた。現在はANAとJALの羽田~シドニー線、JALのメルボルン線の臨時便のみで、カンタスの直行便は6月以降、ジェットスターは7月以降の再開を予定しているという。

 その一方、オーストラリアでは入国要件の緩和が進んでいて、日本からの渡航者については、ワクチン2回接種を条件に2021年12月15日から受け入れを再開しており、2022年3月21日以降は全世界に対して受け入れを再開している。また、4月18日のフライトからは、ワクチン接種済みなら渡航前の陰性証明書も不要になる。

 なお、現地に到着してからのルールは州によって異なるが、例えばシドニーのあるニューサウスウェールズ州では、到着24時間以内に抗原検査が必須で、初日の空港からの移動についてはタクシーは可、電車は不可になっている。また、他国で求められる「滞在X日目のPCR検査」などはどの州でも存在しないとのことだ。

 IATA(国際航空運送協会)は旅行需要の回復に2年かかるという見通しを立てており、政府観光局の見通しも同様という。海外旅行が初めてというビギナーより、まずは海外旅行経験豊富な層から需要が戻ってくるのではと見解を示した。

2019年の日本人渡航者は約50万人
オーストラリア渡航時の要件など
2022年度のテーマは「食」「サステナビリティ」「先住民文化」
今後行きたい場所の調査でオーストラリアが急浮上
オーストラリア政府観光局 シニアマーケティングエグゼクティブ 江原正恵氏
体験をベースにしたキャンペーンビジュアル