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開業したばかりのOMO5小樽 by 星野リゾートを見てきた! 新築+旧商工会議所リノベでレトロな趣

2022年1月7日 開業

 星野リゾートは1月7日、北海道・小樽でホテル「OMO5小樽 by 星野リゾート」を開業した。本稿では、内覧会で見てきた様子をお伝えする。

OMO5小樽の外観。右の北館は新築で左の南館はリノベーションした旧商工会議所
旧商工会議所である南館が3階建てにもかかわらず7階建ての北館の半分以上の高さがあるのは天井がかなり高い証拠

 星野リゾートが手がける、「旅のテンションを上げる」をコンセプトにした都市観光ホテルブランド「OMO」(おも)。北海道で2施設目となるOMO5小樽は、これまで日帰り観光の多かった小樽に「泊まる理由を作る」を目標に、「ソーラン、目覚めの港町」というコンセプトを掲げて、小樽の知られざる歴史や文化、食の魅力を提案するホテルだ。

 多くの歴史的建造物が並ぶ「北のウォール街」と言われるエリアに位置し、ホテルの北館は新築だが、南館は小樽市指定歴史的建造物である旧商工会議所をリノベーションし、旧商工会議所で使用していた家具や備品などをインテリアとして再利用するなど、レトロな小樽のを感じながら宿泊できる施設となっている。

 北館へ入ると右手にフロントがあり、奥の空間は「OMOベース」と呼ばれる町のなかの散歩を楽しむためのパブリックスペースとなっている。

 OMOベース正面奥のドアを開けると小樽の地図とともに観光名所やショッピング、グルメなどが楽しめる店舗を紹介したカードが並ぶ「ご近所マップ」が姿を見せる。このご近所マップは今後も情報を追加していくとのことだ。

 また、このOMOベースには旧商工会議所で当時使用していた棚にたくさんのオルゴールを飾ってあるのだが、24時間オルゴールの貸し出しをしており、お気に入りを客室に持ち込み音色を楽しむこともできる。

フロントのあるスペースはOMOベースと呼ばれる旅の計画を立てられるスペースとなっている
旧商工会議所で使用していたヒーターがフロントのカウンターのオブジェに
OMOスペースの奥には扉の形をした観光マップ。そのまわりには旧商工会議所で使用していた消火栓や分電盤なども飾られている
ご近所マップにはショッピングやグルメな情報がぎっしり
旧商工会議所で使っていたレトロな棚にはレンタル可能なオルゴールがたくさん並ぶ
旧商工会議所の南館には石造りの手すりの階段や当時使われていた鏡台や照明なども使われている

小樽に泊まる理由

 内覧会では、OMO5小樽が開業に向け作り出した「小樽に泊まる理由」を3つ紹介した。

 1つ目はここでしか食べられない夕食の体験、骨まで食べられる「ニシンのミックスパエリア」。OMO5小樽の南館3階にある「OMOカフェ&ダイニング」の夕食メニューのスペシャリテの一品だ。

 大正から昭和にかけてニシンで栄えてきた小樽。一時取れない時期が続いたが10年ほど前から回復、漁獲量はここ5年で約3倍に増えた。ニシンのメスは「かずのこ」が取れるので卸値が安定しているが、一方でオスは脂が乗って美味しいにもかかわらず消費量は増えず卸値が下がってしまっている。

 原因はニシンの小骨が多く食べにくいイメージ……。これを払拭し、魅力的に伝えたいということで特殊な加工法を用いて骨まで食べれるように加工したニシンのパエリアを開発した。ニシンの調達は、ニシンの資源保護や国産ニシンの普及に努めている小樽市祝津にある創業明治43年の三浦水産が協力している。

骨まで食べれるように開発された「ニシンのミックスパエリア」

 2つ目は「麟友市場で、勝手にお節介丼ツアー」。

 OMOブランドでは、ホテル単体ではなくまわりのお店やご近所さんと連携し、一つのリゾートとして、ホテルスタッフが「OMOレンジャー」となり、旅先の友人のように一緒に楽しくガイドをしてくれる。

 小樽にもともとある市場文化のなかでもローカル感が強い麟友市場で、OMOレンジャーと丼を持って歩くだけでお店の人が旬の美味しいネタを勝手に丼に乗せてくれるという、よい意味での「お節介」で海鮮丼ができあがるというツアーだ。最近多い店を回って勝手に食材を丼に盛っていく「勝手丼」との違いを出した。

 お店の自慢のネタや、希少価値の高い魚のネタを乗せてくれるなど、新しい食の発見にもつながりそうだ。

 出発時間は朝の5時からということで、季節によっては出発時間や帰りの時間(6時30分)に海から朝日が昇るのが見えたりするとのこと。期間は1月25日から通年となっており、価格はガイド料と食事代で1名3300円、2日前までに公式サイトで予約が必要だ。

OMOレンジャーと丼を持って歩くとお店の人が美味しいネタを乗せていってくれる「麟友市場で、勝手にお節介丼ツアー」

 3つ目は小樽洋菓子舗LeTAO(ルタオ)とのコラボスイーツ「目覚めのフロマージュパルフェ」。

 北海道では飲んだあとに食べる「〆パフェ」が有名だが、この目覚めのフロマージュパルフェは朝に小樽の町を散策したあとに楽しめるスイーツとしてヨーグルトやナタデココなどの発酵食品と、北海道を代表するスーパーフルーツのハスカップ、アロニアのソルベとソースを使用するなど、朝の栄養を考えられたスイーツだ。

 ベリー系のフルーツの爽やかさと、フロマージュクリームやマスカルポーネブリュレなどルタオオリジナルのクリームのコクとなめらかな食感を歴史的建造物を眺めながら楽しめる。

 提供場所はOMO5小樽から歩いて10分、堺町通り商店街の「ルタオパトス」2階のカフェ専用スペース。単品1650円、ドリンク付き1870円となっており、提供時間は10時から12時まで。対象は宿泊者限定で40食限定と特別感のあるスイーツになっているので、宿泊した際にはぜひ食べに行ってみてほしい。

朝パフェ「目覚めのフロマージュパルフェ」
「ルタオパトス」は堺町通り商店街にある

OMO5小樽の客室と大浴場

 客室は南館のスーペリアルームとデラックスルームを見学することができた。

 歴史的建造物をリノベーションした南館の客室の特徴は、デザインはその当時のイメージを残しつつ、基本的にテレビや冷蔵庫などは新しいものになっており快適性はしっかり考えられている。

 もともと天井の高い建物だったため、天井高約3m20cmと高く、窓も大きいので開放的な空間に仕上がっている。また、この高い天井はオルゴールを聞くには最適だという。

 スーペリアルームは洗面台、洗浄機能付きトイレ、バスルームが別の構成で、デラックスルームにはさらに広いソファが置かれたくつろぎスペースに加えて食器類も用意してあるので、近所で購入したワインやウイスキー、スイーツなどをゆっくり楽しみながら過ごすことができそうだ。

 北館1階にある大浴場にはサウナが併設されており、宿泊者限定で使用できる。

南館のスーペリアルーム
南館のデラックスルーム。大きなソファと備え付けの食器
デラックスルームの洗面台は2つ。バスルームもモノトーンで落ち着いた雰囲気
サウナもある大浴場

OMO5小樽カフェ&ダイニング

 南館3階では、宿泊者限定で朝食のビュッフェ(7時~9時)と夕食のコース・ビュッフェ(17時30分~21時30分)を、また日帰り利用可能なカフェタイム(11時~15時、ラストオーダー14時30分)とバータイム(20時~23時30分、ラストオーダー23時)を利用できる。

 内覧会では夕食のコース料理の流れを紹介した。
①6種類のアルコール・ノンアルコールドリンクを選んで席へ
②アミューズ:イベリコベジョータ
③スープ:ガスパチョ
④タパスバー:9品なかから好みの6品
⑤スペシャリテ:ニシンのミックスパエリア、イカスミのパエリア、牛肉のグリル、豚肉のグリル、塩ダラの包み焼きの5品から1品
⑥デザート:ビュッフェ5品のなかから1品

 今回は、小樽に泊まる理由の1つめで紹介した夕食コースのスペシャリテ「ニシンのミックスパエリア」の試食とノンアルコールのサングリアを試飲することができた。

 口に入れ軽くかんだだけで骨がもろもろと崩れていくニシンはさすがにしっかりとした味わいで、エビや貝の香りや旨味がしみ込んだライスとマッチしてかなり美味しいかった。

 テーブルにはレモンとアイオリソースが用意されていて、お好みで味変して食べることもできる。ノンアルコールのサングリアはすっきりした甘さ控えめに作られた大人な味わいで、コース料理によく合いそうだ。

夕食のコースで出てくる料理の数々
9品から好みの6品を選ぶタパスバー。北海道の食材を使用している
骨まで食べれる「ニシンのミックスパエリア」
牛肉のグリル
豚肉のグリル
塩ダラの包み焼き
イカ墨のパエリア
ドリンクはアルコール・ノンアルコール6種類。左の赤いのが今回試飲させてもらったノンアルコールのサングリア
デザートはプリンブュエル、余市のリンゴを使ったタルト、チョコレートムース、バスクドチーズケーキ、アーモンドのケーキの5種類
ビュッフェコーナー
ドリンクコーナーにはアルコールも充実
中央のテーブルには炎が揺らめき、天井には小樽らしいガラスのシャンデリア