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北海道エアシステム、ATR 42-600初号機が丘珠空港に到着・機体を公開。4月12日就航予定

2020年2月16日 機体公開

2020年4月12日 就航予定

札幌丘珠空港に到着したATR 42-600型機の特別塗装機は左右で違うデザインとなっている

 HAC(北海道エアシステム)は2月16日、機材更新により導入したATR 42-600型機のHAC初号機(登録記号:JA11HC)の札幌丘珠空港到着に合わせ、空港内HAC格納庫で内覧会とお披露目式を開いた。

 初号機のフェリーフライトとなったHC4250便は、鹿児島空港を8時28分に出発、8時35分に離陸。丘珠空港へ11時31分に着陸し11時35分にHACハンガー前エプロンに到着した。

 HAC格納庫前では「北海道の空に新しい翼」という言葉とともにATR 42-600のHAC初号機のイラストが描かれた横断幕をHACスタッフたちが広げて到着便を出迎えた。

 HC4250便にはこの初号機の特別塗装のデザインを手掛けたライトパブリシティ所属の北海道出身デザイナー、鈴木奈々瀬氏がお披露目式に出席するため搭乗していた。

横断幕でATR 42-600のHAC初号機を出迎えるスタッフたち
R/W14への着陸態勢に入り、徐々に降下してくる
無事、機体がタッチダウンすると拍手をして喜ぶスタッフたち
初号機が着陸、誘導路をタキシング
HAC格納庫前のエプロンへ到着
機体後方にはHACの就航地を表わす6つの大きな雪の結晶や赤いキタキツネが描かれている
特別塗装のデザインを手掛けた鈴木奈々瀬氏が降りてきた

ATR 42-600型機のHAC初号機(登録記号:JA11HC)

特別塗装のコンセプトは「北海道の豊かな海と美しい雪が舞い降る大地」
機体右後方には3匹のシャケのほか、北海道の海産物ホタテ、ウニ、コンブがデザインされている
就航地を表わす6つの大きな雪の結晶のほかにもデザインに奥行きを持たせるためライトグレイで描かれた小さな雪の結晶もちりばめられている

ATR 42-600型機の機内

機内へは機体後方のドアから
機内に入ってすぐ右側にはラバトリー
座席数は48席で、現行のSAAB340Bよりも12席多い
座席テーブル
オーバーヘッドコンパートメントはSAAB340には片側にしかなかったが、ATR 42-600では両サイドに設けている
機内右側最前列1C・1Dの席は後方を向いており、2C・2Dと対面レイアウト
コックピット
現行SAAB340では丸かったウイスキーハッチはATR 42-600では四角に

ATR 42-600型機のHAC初号機お披露目式

 お披露目式ではHAC 代表取締役社長 大堀哲(おおほり てつ)氏があいさつに立ち、「4月の就航日に向けてまだまだ乗務員の訓練、それから地上での受け入れ作業等々続いてまいりますが、安全運航、これを大前提に万全の態勢で就航日を迎えたいと思っております」と述べた。

 来賓・祝電の紹介ののち、デザイナー鈴木奈々瀬氏が紹介され、根室市で生まれ育ったことや、具合がわるくなったときにJALのCA(客室乗務員)が親切に対応してくれたという昔のエピソードを話し、特別塗装機のデザインを担当したことで「自分のデザインで北海道のお役に立てたこと」と「JALさんのお役に立てたこと」をすごくうれしく思っているとコメントした。

株式会社北海道エアシステム 代表取締役社長 大堀哲(おおほり てつ)氏
株式会社ライトパブリシティ所属 デザイナー 鈴木奈々瀬氏

今後のスケジュール

 初号機は2月18日から4月上旬まで就航路線で飛行訓練を実施。当初は3月29日の就航を予定していたが、受領が遅れたため、4月12日から釧路線、函館線を中心に運航する予定だ。

 休日やゴールデンウィーク、夏休みなどには順次、三沢線、利尻線へ投入し、4月19日に利尻線初就航、4月29日に三沢線初就航を予定している。また、2号機(登録記号:JA12HC)については9月受領、10月就航予定。そしてオプション発注の3号機について大堀社長は、2号機就航予定の10月から半年後にできるよう準備を進めていると述べた。