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フィンエアー、札幌(新千歳)~ヘルシンキ線就航。北海道~欧州の定期運航は17年ぶり

JALとコードシェア

2019年12月16日 就航

フィンエアーは、新千歳空港(札幌)~ヘルシンキ・ヴァンター国際空港線を就航した

 フィンエアーは、新千歳空港(札幌)~ヘルシンキ・ヴァンター国際空港線を週2往復4便で就航した。北海道からは17年ぶりとなるヨーロッパ直行の定期運航となる。

 フィンエアーでは成田国際空港、関西国際空港、セントレア(中部国際空港)、福岡空港に続く、日本5か所目の就航地となる。使用機材はエアバス A330型機で、JAL(日本航空)とのコードシェアで運航する。

 ヘルシンキからの初便は12月15日発、その折り返しとなる新千歳発の初便は16日の11時35分出発で、その前に記念セレモニーが開かれた。

フィンエアーの新千歳空港(札幌)~ヘルシンキ・ヴァンター国際空港線

AY066便: 新千歳(11時35分)発~ヘルシンキ(14時10分)着、月・金曜運航
AY065便: ヘルシンキ(17時05分)発~新千歳(翌09時00分)着、木・日曜運航

ヘルシンキから196名(乳幼児2名含む)を乗せて新千歳へ8時47分に到着したフィンエアーのAY65便。使用機材はエアバス A330型機(登録記号:OH-LTO)

フィンエアー 新千歳~ヘルシンキ線就航記念セレモニー

 新千歳空港 国際線ターミナルビル3階の68番ゲート前でセレモニーが開かれた。ヘルシンキからの初便に乗って到着したばかりのフィンエアー グローバルセールス担当副社長 ミッコ・トゥルティアイネン氏があいさつに立ち、「ヘルシンキまでの飛行時間は約9時間と非常に短く、ヘルシンキからヨーロッパのどこへでも簡単に接続が可能です。もちろんヘルシンキも文化やデザイン、グルメなど沢山の魅力がありますので、ぜひ皆さんにも訪れていただきたい」とアピール。

フィンエアー グローバルセールス担当副社長 ミッコ・トゥルティアイネン氏

 駐日フィンランド大使 ペッカ・オルパナ氏は祝辞を述べ、「今年はフィンランド・日本友好記念(友好関係樹立)の100周年を迎えた。直行便が飛ぶことにより北海道とヘルシンキに新しいページが開かれる。両国の間で友好関係と協力が進み、観光やビジネスの活性化を望みたい」とコメントした。

駐日フィンランド大使 ペッカ・オルパナ氏

 北海道副知事 中野祐介氏は「ヘルシンキ~新千歳線、今後多くの方に愛され末永く運航されることによって、観光や経済や文化などさまざまな分野でフィンランドと北海道が交流がより一層深まってくれれば」と述べた。

北海道副知事 中野祐介氏

 最後に、就航を記念した初便のAY66便を担当したキャプテンのミカ・コルテ氏への花束贈呈、参加者9名によるテープカットが行なわれ、セレモニーは終了した。ヘルシンキ行きの新千歳発の初便AY66便には163名が搭乗。乗客にはフィンエアーのスタッフからフィンレイソン製のタオルが記念品としてプレゼントされた。AY66便は定刻の11時35分にブロックアウトし、ヘルシンキへ向けて飛び立っていった。

JALスタッフから花束を贈呈される初便AY66キャプテンのミカ・コルテ氏
最後にテープカットが行なわれた。左からフィンエアー 日本支社長 永原範昭氏、新千歳空港ターミナルビルディング株式会社 代表取締役社長 阿部直志氏、千歳市長 山口幸太郎氏、北海道副知事 中野祐介氏、フィンエアー グローバルセールス担当副社長 ミッコ・トゥルティアイネン氏、駐日フィンランド大使 ペッカ・オルパナ氏、札幌市副市長 吉岡亨氏、国土交通省 東京航空局 新千歳空港事務所 新千歳空港長 山田修氏、日本航空株式会社 北海道地区支配人 山崎健太郎氏
初便の乗客にフィンランド最古のテキスタイルブランド「フィンレイソン」のタオルがプレゼントされた
離陸するAY66便。「ウニッコ」柄の特別塗装はフィンエアーがデザインパートナーシップを結んでいるフィンランドを代表する人気ブランド「マリメッコ」によるもの

フィンエアー 新千歳~ヘルシンキ線就航共同記者会見

北海道庁 知事会見室で共同記者会見を開いた

 新千歳発初便を見送ったあと、フィンエアーと北海道は、北海道庁 知事会見室で共同記者会見を開いた。出席者は駐日フィンランド大使 ペッカ・オルパナ氏、フィンエアー グローバルセールス担当副社長 ミッコ・トゥルティアイネン氏、フィンエアー 日本支社長 永原範昭氏、JAL 北海道地区支配人 山崎健太郎氏、北海道副知事 浦本元氏、北海道総合政策部 航空局長 髙野瑞洋氏。

 オルパナ大使は、北海道とフィンランドの四季がはっきりしている環境、同じような人口、生活環境など似ている点を挙げ、「こういった面ではフィンランドの企業にとって、初めて日本でビジネスを展開するうえで素晴らしい環境が整っている。これは北海道の企業にも同じことが言えるのではないか」と、就航により観光だけではなくビジネスチャンスへの広がりにも期待を寄せた。

駐日フィンランド大使 ペッカ・オルパナ氏

 トゥルティアイネン副社長は、北海道の大自然や冬の素晴らしいコンディションでのスキー、夏のさまざまなアウトドアアクティビティ、海鮮やラーメンなどの食の体験を挙げ、「この札幌新千歳路線はヨーロッパの方々にとっても非常に魅力的なものになると確信している」「我々は皆さまに北欧のおもてなしで空の旅を過ごしていただきたい。サービスでは常に日本のお客さまのことも想定している。和食や日本語の話せるスタッフ、Wi-Fi、マリメッコのデザインで日本の方やすべての国の方に喜んでいただきたい」とコメントした。

フィンエアー グローバルセールス担当副社長 ミッコ・トゥルティアイネン氏

 浦本副知事は、「北海道の知名度が欧州で徐々に上がってきている。道民にとってもダイレクトに渡航できることから、インバウンドそしてアウトバンド双方に需要があるものと考えている」「道としてもこの路線の安定的かつ継続的な運航に向けて、道民をはじめとする日本国内への積極的なプロモーションを行なっていきたい」と意欲を見せた。

北海道副知事 浦本元人氏

 山崎支配人は、「新千歳~ヘルシンキ線は当初、冬期限定での運航を計画していたが、2020年夏期の継続運航が発表されている。当社もフィンエアーさんと両社で協力してこの路線を盛り上げていきたい」と話した。

日本航空株式会社 北海道地域支配人 山崎賢太郎氏

 会見の最後に、記念品交換として浦本副知事から北海道産のワインとアイヌ紋様のワイングラスが、トゥルティアイネン副社長からフラワーグラスが贈られた。

記念品の交換
左からフィンエアー日本支社長 永原範昭氏、フィンエアー グローバルセールス担当副社長 ミッコ・トゥルティアイネン氏、駐日フィンランド大使 ペッカ・オルパナ氏、北海道副知事 浦本元氏、北海道総合政策部 航空局長 髙野瑞洋氏、日本航空株式会社 北海道地区支配人 山崎健太郎氏