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フィンエアー 副社長 トゥルティアイネン氏に、札幌(新千歳)~ヘルシンキ線開設について聞く

JAL 北海道地区支配人 山崎氏は、「フィンエアーをサポート」と

2019年2月4日 開催

フィンエアー グローバルセールス担当副社長 ミッコ・トゥルティアイネン氏$$

 フィンエアーとJAL(日本航空)は2月4日、北海道庁 知事会見室において札幌(新千歳)~ヘルシンキ線開設について高橋はるみ知事、窪田毅副知事らと共同記者会見を行なった。

 記者会見後質疑応答が行なわれ、札幌(新千歳)~ヘルシンキ線開設について、フィンエアー グローバルセールス担当副社長 ミッコ・トゥルティアイネン氏、JAL 北海道地区支配人 山崎賢太郎氏に話を聞くことができた。

左が日本航空株式会社 北海道地区支配人 山崎賢太郎氏。JALとフィンエアーは、ワンワールドアライアンスに加盟している
フィンエアー 新千歳空港(札幌)~ヘルシンキ・ヴァンター国際空港線(2019年12月15日~2020年3月27日)

AY066便/JL8301便:新千歳(11時35分)発~ヘルシンキ(14時10分)着 ※月・金曜運航、2019年12月16日就航
AY065便/JL8300便:ヘルシンキ(17時05分)発~札幌(翌09時00分)着 ※木・日曜運航、2019年12月15日就航

 フィンエアーの新千歳空港(札幌)~ヘルシンキ線の就航は2109年12月半ば。航空券の予約・販売は2月4日に開始されたが、就航は次の冬シーズン、10か月以上先になる。フィンエアーは欧州に多数のネットワークをもっており、当初はそれらを利用し、ヘルシンキ経由で北海道に訪れる人が利用者の中心となるだろう。その利用者へのプロモーションをトゥルティアイネン氏に聞いたところ、「まず、ヨーロッパに対してですが、近年ファンタスティックなスキーエリアとして有名になっているニセコエリアを語りかけていきたいと考えています。そして札幌(新千歳)~ヘルシンキ線ができることで、そのエリアにダイレクトにフライトできることを語っていきたいと思います」といい、欧州でもパウダースノーという世界最高レベルの雪質が知られているニセコエリアへのダイレクトフライトであることを強く伝えていくという。

 そして、欧州からの利用者だけでなく、北海道からの利用者も視野に。「同様に北海道の人たちに対しても、(フィンエアーは)ヘルシンキからヨーロッパの100都市以上に就航していますので、あらゆるヨーロッパの行き先にアクセスしていただきたいと思っています」と、日本と欧州を効率よく結ぶ便であることの理解を図り、日本と欧州の人に「双方に行きやすいということを全面的に伝えていきたい」と語る。

 今回の就航発表は2019年12月~2020年3月と限定的だが、これまでの同社の活動を踏まえた長期的な視野で取り組んでいるとのこと。2020年3月以降については、「もちろん初めての就航地ということで、どのような結果が出るかまだ分かりません。ただ、過去の我々の結果を見ていただくと、日本に36年間就航しています。これをご覧いただくと、我々が長期にわたって日本にコミットしているのがお分かりいただけるかと思います。もちろん札幌に関しても、長期的な視野をもったうえでスタートさせていただいています」と、まずは結果が大切との認識を示した。

 この新規路線について、JALは2月4日にコードシェアを行なうことを発表。JAL 北海道地区支配人 山崎賢太郎氏は、共同事業者としてフィンエアーを日本においてサポートしていくと語る。週2便の就航と発表されているほか、日本のほかの4地域(東京[成田]、大阪[関西]、名古屋、福岡)に就航しているため、札幌からそのほかの地域にという需要は当初は強くないだろう。しかしながら、欧州と日本を結ぶ最短距離路線であること、新千歳からは日本各地に航空路線が張られていることなどを考えると、新千歳から日本に入り、その先へ旅行という欲求が強まる可能性もある。

日本航空株式会社 北海道地区支配人 山崎賢太郎氏

 札幌(新千歳)~ヘルシンキ線開設後の新千歳からの国内ネットワーク増強についてJAL 北海道地区支配人 山崎賢太郎氏に聞いたところ、夏ダイヤにおいてすでに新千歳~羽田線については1日1便~2便の増強を行なっており、冬については未定とのこと。すでに発表しているもの以上については、両社とも「まずは初期需要を見極めて」となる。

 なお、2月4日は「さっぽろ雪まつり」の開幕日にあたるほか、2019年は日本とフィンランドの外交関係樹立100周年となることから、さっぽろ雪まつりでは「ヘルシンキ大聖堂」の大雪像がお目見えしている。トゥルティアイネン氏は、記者会見前にこの大雪像を見てきたといい、「とても美しいものだった」と強く語っていた。

さっぽろ雪まつりに飾られた「ヘルシンキ大聖堂」。夜は美しいライトアップが行なわれる