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星野リゾート、横浜市庁舎再開発のホテル事業者に。「歴史的に価値のある建物をちゃんと残して、それをホテルの機能にコンバージョンしていこう」と星野代表

2019年10月9日 発表

星野リゾートは、横浜市の現市庁舎街区活用事業に参加。「レガシーホテル」を担当する

 星野リゾートは10月9日、都内で定例プレス発表会を開催し、開業施設やさまざまな取り組みについて説明した。

 星野リゾート 代表の星野佳路(よしはる)氏は発表会のなかで、横浜市が9月4日に発表した現市庁舎街区活用事業について、星野リゾート(全額出資子会社「関内ホテルマネジメント」がプロジェクト構成員)が参画していることに言及した。

星野リゾート 代表 星野佳路(よしはる)氏

 現市庁舎街区活用事業は、2020年に予定している横浜市庁舎移転後の関内・関外地区の賑わい創出を図るための再開発事業で、9月4日の発表で三井不動産を代表者とするグループが事業予定者に決定している。

 星野リゾートは横浜市庁舎・行政棟を保存活用した建物の3階~8階に入る「レガシーホテル」(1万7000m 2 )の運営を担当する予定で、横浜市の発表資料では「地元の人が通うガイドブックに載っていない特別な場所へ宿泊者を案内する『地域探訪ツアー』を実施するなど、地元との交流を通じて、地区のファンやリピーターを醸成します」と、横浜観光の拠点となるホテルの設定としている。

 星野リゾートが展開するホテルブランドのなかでは、ホテルスタッフが地元ならではの飲食店や観光スポットを案内するサービスなど提供する都市観光ホテルブランド「OMO」がこの設定に近いが、星野代表はホテルのブランドや仕様などは「まだまだの段階」とし、「歴史的に価値のある建物をちゃんと残して、それをホテルの機能にコンバージョンしていこう、ということをご提案しています。その中身をどうしたら採算の合うプロジェクトになるかを、今まさに企画している段階です」と現状を説明した。

横浜市庁舎再開発事業の完成イメージ。中央が新築のタワー棟。右下が保存活用する行政棟。「レガシーホテル」はこの行政棟の3階~8階に入る(横浜市の記者発表資料より)
行政棟の完成イメージ(横浜市の記者発表資料より)
現横浜市庁舎の位置図(横浜市の記者発表資料より)