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JR西日本、特急「はるか」の新型車両「271系」を公開。全席にコンセント、Wi-Fiサービス提供

2020年春ごろ導入。米原駅/京都駅~関西空港駅を結ぶ

2019年7月10日 報道公開

2020年春ごろ 導入予定

JR西日本は2020年春ごろの導入を予定している特急「はるか」の新型車両「271系」を報道公開した

 JR西日本(西日本旅客鉄道)は、2020年春ごろの導入を予定している特急「はるか」の新型車両「271系」を東大阪市の近畿車輛本社で報道公開した。

 1994年にデビューした「はるか」は、米原駅/京都駅~関西空港駅を結ぶ特急列車。現在主に6両編成で運行しているが、増加する訪日外国人旅客に向け、増結用の新型車両を追加投入することで、一列車あたりの座席数を現在の約1.5倍にすることが可能となる。

 導入を予定しているのは3両編成が6本の計18両。東海道本線/大阪環状線/阪和線/関西空港線などでの運行を予定している。

東大阪市の近畿車輛本社で公開された271系

 新車両はJR西日本の車両の基本コンセプト「明るく、広く、静かで快適な車両」や、現行281系の「ダイナミックでなめらかなフォルム」「カラープラン」を踏襲。乗客がホームで「はるか」だと認識しやすいようにしている。また、増結を見越していることから、前面貫通扉を備えている。

271系は増結を見越していることから、前面貫通扉を備えている

 インテリアも281系を踏襲したブラウン系のシートに黄色のカバーをあしらい(取材時はカバーなし)、「はるか」ブランドとしての統一感を演出。従来の車両より70mm高い天井高2220mmの広い客室空間を実現している。

 荷物置場は大きなスーツケースにも対応できるように3段から2段に変更。車椅子の乗客も利用できる大型トイレも設けている。

 各車両の両端に大型ディスプレイを搭載し、停車駅案内などを日本語/英語/中国語/韓国語で表示。セキュリティ強化のために客室、荷物置場、デッキなど、1両あたり8~9台の防犯カメラを搭載。各シートの肘掛けの1席1口ずつ電源コンセントを備えている。これらはJR西日本の在来線特急では初搭載とのこと。

 また、281系と同じく無料のWi-Fiインターネット接続サービスを提供。訪日外国人旅客向けではあるが、日本人も利用可能だ。

281系を踏襲したブラウン系のシート
荷物置場は大きなスーツケースにも対応できるように3段から2段に変更
車椅子の乗客も利用できる大型トイレ
各車両の両端に大型ディスプレイを搭載し、停車駅案内などを日本語/英語/中国語/韓国語で表示
セキュリティ強化のために客室、荷物置場、デッキなど、1両あたり8~9台の防犯カメラを搭載
各シートの肘掛けの1席1口ずつ電源コンセントを備える
281系と同じく無料のWi-Fiインターネット接続サービスを提供
271系の運転台