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関空特急「はるか」を「ハローキティ」でラッピング! JR西日本、「ハローキティはるか」の車両を公開

2019年1月28日 実施

報道陣に公開された「ハローキティはるか」

 JR西日本(西日本旅客鉄道)は1月28日、「ハローキティ」とコラボした関空特急「ハローキティはるか」の内外装を報道陣に公開した。

「ハローキティはるか」は、JR西日本とサンリオ(サンリオエンターテイメント)がコラボして実現したラッピング列車で、500系「ハローキティ新幹線」に続くもの(関連記事「ハローキティも祝福! JR西日本、ピンク色の500系新幹線『ハローキティ新幹線』運行開始」)。

 今回は「和のおもてなし」をコンセプトに、内外装を和装のハローキティであしらった。関空特急「はるか」のうち1編成6両をこの仕様に改装しており、1月29日より関西空港駅~京都(米原)駅間で定期列車として運行を開始する。また、同様のコンセプトでさらに2種類のラッピングが登場する予定で、最終的にデザインの異なる3編成の「ハローキティはるか」が走る予定(時期などは未定)だという。

 報道公開は吹田総合車両所日根野支所(大阪府泉佐野市)で行なわれ、車両の外観および1~3号車の車内を取材した。

ハローキティはるか

外観

 ボディがシンプルな白一色の「はるか」をキャンバスに、車両前面や側面全体におしゃれな配色で草花や蝶をあしらい、ドア付近などの目立つ部分には和装の「ハローキティ」を配置している。500系「ハローキティ新幹線」のようなハデさはないものの、関西空港から古都・京都まで訪日外国人を「和のおもてなし」で結び、旅の始まりをわくわくさせる和モダンのデザインだ。「ハローキティ」の着物は「はるか」のストライプにも使用されている紺色を基調とするなど、嫌みのない色使いとなっている。

関西空港方面の先頭車両(6号車)
散りばめられた花や蝶のなかで「ハローキティ」が遊んでいるようなデザインだ
京都方面の先頭車両(1号車)
6号車。普通車自由席(クハ281-4)
5号車。普通車自由席(モハ281-7)
4号車。普通車自由席(サハ281-104)
3号車。普通車指定席(サハ281-4)
2号車。普通車指定席(モハ281-8)
1号車。グリーン車指定席(クロ280-4)

内装

 客室内の妻壁に近い場所や窓間、全号車のドア、洗面台、お手洗いなどに、外装デザインと同じアートを施している。決してハデではないが目に留まりやすいところにさりげなく配置されていて、乗車中も「ハローキティはるか」の世界観が楽しめる。妻壁に近い場所や窓間のアートはそれぞれ数種類あるというこだわりようだ。

普通車の車内。一見、目立つような「ハローキティ」はない
客室内は、妻壁に近い場所と窓間に「ハローキティ」がデザインされている
妻壁に近い場所の「ハローキティ」は計4種
窓間の「ハローキティ」は計6種
グリーン車の「ハローキティ」
普通車の「ハローキティ」
乗降扉の内側。左右のドアでデザインが異なる
1編成に3か所ある洗面所にも「ハローキティ」が
更衣室も兼ねている3号車の洗面台で、おむつ交換台にも……
車いすでの利用も可能な3号車の多目的トイレ内
1号車のトイレ内
デッキと客室を仕切るドア。1~5号車の関空方には「ちょうちょ」
2~6号車の京都方には「お花」が描かれている

 車両公開と並行して、鉄道営業本部の尾﨑真由子担当課長から話を聞くことができた。このなかで尾﨑氏は列車のデザインについて、「伝統的な和のモチーフと『ハローキティ』を組み合わせた、まったく新しいものとしました」という。また「ハローキティ新幹線」とのコラボレーションについての質問には、現在のところ未定であるとしながらも、「『ハローキティ新幹線』も多くのお客さまにご利用いただいており、この列車が実現したきっかけの一つとなっています。新大阪で『ハローキティはるか』から『ハローキティ新幹線』に乗り換えることで、旅の選択肢が広がりますので、ぜひいろいろなシーンでご利用いただければと思います」と述べた。

 なお、「ハローキティはるか」の第2弾、第3弾については、「和のもてなし」というコンセプトは共通で、デザインは少し異なるものになるとのこと。登場時期についても未定とのことだが、次のデザインも楽しみだ。

西日本旅客鉄道株式会社 鉄道本部営業本部 担当課長 尾﨑真由子氏

「ハローキティはるか」は1月29日以降、関空特急「はるか」の定期列車として運行するが、時刻は日により異なり、運行しない日もあるとのこと。運行情報は前日の18時を目途に「ハローキティはるか」Webサイトで告知する。

関西空港駅でウェルカムイベントを開催

 また、2月5日13時から関西空港駅にて「ハローキティはるか」の記念イベントが開催される。「ハローキティ」が「ハローキティはるか」をお見送りするほか、華道「未生流笹岡」家元の笹岡隆甫氏や京都市によるおもてなしが実施される。同日より関西空港駅のきっぷ券売機もオリジナルデザインで装飾されるという。