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TOA、騒音が大きくても駅構内アナウンスを聞き取りやすくする「音声明瞭化技術」を都営地下鉄 五反田駅で実用化
2019年4月15日 17:58
- 2019年4月15日 発表
音響機器の製造・販売などを行なうTOAは4月15日、同社独自技術の「音声明瞭化技術」を都営地下鉄 五反田駅で実用化したことを発表した。
音声明瞭化技術は、高齢者を対象とした聴取実験により、加齢による難聴者でも「はっきり聞こえる」という印象を得られる度合いや、了解度(聞き間違いの度合い)が、音声の周波数や音圧の違いで変化することを実証。これにより、健聴者にとっても、騒音が大きい環境下における聞き取り内容の了解度が改善する調査結果も得ている。
この技術を、1日の乗降客数7万人、乗り換え客が改札口に集中することから、騒音が大きい環境となっている都営地下鉄 五反田駅改札口の構内アナウンス放送に適用。これまでスピーカー増設などをしたことはあるものの、十分な効果を得られなかったという。
TOAは、アンプなどの既存設備はそのまま使用し、了解度を補償するために施す「音声フィルタ処理」の効果を得やすくするためのスピーカー増設など、音響設計の見直しと音響調整を行なったうえで試行。“聞こえる”だけではなく“聞いて理解できる”放送を実現できたという。
TOAでは、本件について論文を公開している。詳しくは同社ニュースリリースを参照されたい。