ニュース

シンガポール航空、ボーイング 787-10型機を福岡線に投入。満席の初便搭乗客向けに記念品を進呈

日本就航50周年、そして福岡就航30周年の節目

2018年12月9日 就航

シンガポール航空は福岡~シンガポール線でボーイング 787-10型機の運航を開始した

 シンガポール航空は12月9日、福岡~シンガポール線にボーイング 787シリーズの最長胴型「787-10型機」を投入し、運航を開始した。

 別の記事でもお伝えしたとおり、福岡空港 国際線ターミナルの4階にはセントレア(中部国際空港)に展示されていた巨大バルーンを設置し、併せてブリヂストン製のメインギア用タイヤも展示している。このタイヤは、地元福岡のブリヂストン久留米工場でも製造されている(関連記事「シンガポール航空とブリヂストン、最新旅客機 ボーイング 787-10型機の福岡就航に合わせ787-10バルーンとタイヤを展示」)。

福岡空港国際線ターミナルの4階に展示されている「787-10型機」の巨大バルーンとブリヂストン製タイヤ
ブリヂストンの久留米工場でも生産が行なわれる
シンガポール航空が使用するCチェックインカウンター

 運航スケジュールは以下のとおり。

SQ655便:福岡(09時45分)発~シンガポール(15時30分)着、毎日運航
SQ656便:シンガポール(01時20分)発~福岡(08時20分)着、毎日運航

 787-10型機のローンチカスタマーとして、5月3日の関空~シンガポール線、5月18日の成田~シンガポール線、7月28日のセントレア(中部)~シンガポール線と、順次日本路線に投入してきたが、今回の福岡線就航により機材刷新が7か月で実現したことになる。

 シンガポールからのSQ656便(登録記号:9V-SCC)は、予定到着時刻よりも20分ほど早い8時1分に福岡空港に着陸。本稿では、福岡発の初便となるSQ655便の搭乗の様子を紹介するが、記者が8時10分ごろに国際線ターミナルの58番搭乗口に到着した時点で、787-10型機はすでにボーディングブリッジに接続されており、乗客や乗務員が降機する姿があった。

シンガポール航空としては3機目となるボーイング 787-10型機(登録記号:9V-SCC)
搭乗口前にはフォトセッション用のバナーが出現。式典などは行なわれなかった
シンガポール行きSQ655便は、ANA(全日本空輸)とのコードシェア便にも設定されていた
787-10型機導入記念となるスタッフ向けの法被も着用体験可能となっていた。下半分の柄の部分はCA(客室乗務員)が着用する制服のバティック柄と同じものがデザインされていた
子供サイズにアレンジされたCAとパイロットの制服着用ができるようになっていた
記念撮影用のフォトプロップス

 搭乗口前には、787-10型機就航のバナーが掲示され、スタッフが着用していた就航記念の法被や、子供サイズにアレンジされたパイロットやCA(客室乗務員)の制服着用体験ができるようになっていた。8時30分を過ぎたころ、搭乗口前のベンチには初便の搭乗客が姿を見せ始め、法被を着てバナーの前で記念撮影に興じる姿が多くあった。

 機内への搭乗案内時刻は、事前に9時15分とアナウンスしており、予定時刻どおりPPS CLUB会員やビジネスクラスからボーディングが始まった。シンガポールからのSQ656便は301名(ビジネス36名、エコノミー285名)、福岡からの初便となるSQ655便は、337名(ビジネス36名、エコノミー301名ほか乳幼児1名)と満席搭乗となった。

 今回の就航を記念して、本日より2019年1月5日まで、期間限定のスペシャルメニュー機内食が用意される。ビジネスクラスはインターナショナルセレクションのメニューから、九州産和牛フィレを使用したメニューを選ぶことができる。また、ビジネスクラスで日本食をチョイスした場合、ミシュランで合計7つ星を獲得している京都と東京の「菊乃井」3代目主人の村田吉弘氏が監修する機内食「花恋暦」と、福岡県久留米市の酒蔵「杜の蔵」の純米大吟醸「颯(かぜ)」も用意する。エコノミークラスではロイヤルの八女茶スイートポテトを提供するとのこと。

9時16分、搭乗受付開始
エコノミークラスとビジネスクラスで搭乗ゲートを分けていた
シンガポール航空のスタッフが記念品を配布
記念品は、バティック柄のミニトートバッグ

 搭乗案内は58番だけでなく59番も使用され、多くの搭乗客がスムーズにボーディング。ゲートの奥ではスタッフから初便の記念品として、CAが着用している制服にも採用されているバティック柄のミニトートバッグとバウチャーカードが配布された。

ボーイング 787-10型機(登録記号:9V-SCC)
オレンジ色のトーバーには「B787」の文字
福岡空港で見かける787-8型機よりも長さが強調されたプロポーション
シンガポール航空のスタッフが地上からお見送り
9時41分、プッシュバック開始
横方向から見ると、長さがよく分かる
手を振るスタッフ
トーバーが外される
グランドハンドリングスタッフと一緒に手を降ってお見送り
誘導路をゆく787-10型機

 すべての搭乗客が機内へと入り、9時41分、定刻より4分ほど早くプッシュバックが開始し、地上からは法被姿のシンガポール航空スタッフたちが手を振って見送る姿があった。9時59分、シンガポール・チャンギ空港へ向けて、34滑走路から離陸した。

9時59分、シンガポール・チャンギ空港へ向けて離陸