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ノックスクート、副CEO来日会見。関空~バンコク・ドンムアン線を10月就航、記念セールは片道8900円から

タイのLCCが成田に続いて2つ目の日本路線

2018年8月22日 発表

2018年10月29日 就航

LCCのノックスクートは、関空~バンコク線を10月29日に就航すると発表した

 タイに拠点を置くLCC(格安航空会社)のノックスクートは8月22日、都内で会見を開き、関西国際空港~バンコク・ドンムアン空港線を10月29日に就航すると発表した。

 ノックスクートは6月1日に成田~バンコク線を就航しており(関連記事「ノックスクート、成田~バンコク・ドンムアン線就航記念式典。毎日運航で片道9800円から」)、関空への就航は日本で2か所目となる。使用機材はボーイング 777-200型機で、ビジネスクラスのスクートビズが24席、エコノミークラスが391席の計415席。片道運賃はエコノミークラスが9800円から(税別)。

 航空券は販売を開始しており、8月24日23時59分までの期間限定でエコノミークラスが8900円から、スクートビズが2万1900円から(いずれも諸税込み)のセールを行なっている。対象旅行期間は10月29日から2019年3月30日まで。

ノックスクートの関西国際空港~バンコク・ドンムアン空港線

XW111便:関空(08時30分)発~バンコク(12時45分)着、月・火・木・土曜運航
XW112便:バンコク(23時50分)発~関空(翌07時10分)着、月・水・金・日曜運航

日本へ約100万人のタイ人が、タイへ約150万人の日本人が訪問し、拡大市場

タイ国政府観光庁 東京事務所 所長 パッタラアノン・ナチェンマイ氏

「タイ王国大使館 駐日タイ王国特命全権大使 バンサーン・ブンナークの名代としてお祝いを申し上げます」とあいさつしたタイ国政府観光庁 東京事務所 所長のパッタラアノン・ナチェンマイ氏は、2013年からタイで始まったビザ免除制度により、2017年に日本へ約100万人のタイ人が、タイへ約150万人の日本人が訪問し、2国間の直行便はチャーター便を含まず月間820便、合計約28万席に達しており、拡大市場であることを紹介。

 2018年にタイ国政府観光庁は「新しい色合いへのいざない」をテーマに観光促進を行なっており、「外国人観光客に知られていないタイのさまざまな新しい体験をしていただける機会になることを願っています」と新路線に期待を寄せた。

観光はもちろんビジネスでも日本からのアウトバウンドを支えていただけたら

独立行政法人日本貿易振興機構 対日投資部長 高島大浩氏

 続いて登壇したJETRO(日本貿易振興機構)対日投資部長の高島大浩氏は、機構が国内外のビジネス交流のサポートを行なっており、これまでに10社近くの海外航空会社の日本参入に関わっていることを紹介し、海外航空会社の経営者との会話ではしばしば「日本人が海外に出かけない」ことが課題として挙がると述べ、LCCであるノックスクートの新規就航はよいきっかけになるのではと話した。

 タイと日本のビジネス面での関わりは深く、タイにある日系企業数は2017年時点で5444社。タイが海外から受け入れている投資額の約35%が日本からのものであり、「日本企業のプレゼンスは非常に大きなものがある」とし、「ビジネス上も非常に強い絆が2国にあり、関空への就航で、観光はもちろんビジネスでも日本からのアウトバウンドを支えていただけたら」と述べた。

フレキシブルなサービスやワイドボディ機などで差別化

ノックスクート・エアラインズ・カンパニー・リミテッド 副最高経営責任者 ギャン・ミン・トー氏

 ノックスクート 副最高経営責任者のギャン・ミン・トー氏は、同社の概要について説明した。

 ノックスクートはタイ国際航空が出資するLCCのノックエアと、シンガポール航空の子会社のスクートによる合弁会社(出資比率はノックエア49%、スクート49%、フエアンナミトルカンパニー2%)。バンコク、南京、成田、青島、瀋陽、台北、天津、西安に就航しており、これに関空が加わることになる。スクートも関空~バンコク線を週3往復6便(TR867/868便、ボーイング 787-8型機)で運航しており、グループとしてはデイリー運航になる。関空のほかにインドや韓国への新規就航、中国のエリア拡大を近い将来には実現したいとのこと。

 所有機材は5機で、すべてボーイング 777-200型機。第4四半期には新機材を追加したい考えだという。シート幅はスクートビズは38インチ(約96cm)、エコノミークラスは31インチ(約78cm)で、「31インチもLCCのなかではだいぶ広い作りになっている」という。6月に就航した成田~バンコク線については、6月の1か月で1万9441人の乗客を運び、搭乗率は78%という結果で、「7月もこれに近い数字」と紹介した。

 タイから日本への旅客数はプラス12~13%で成長を続け、日本からタイへも6%程度で成長が続いているという数字があることから、こういった数字を根拠に2国間の市場について今後の拡大も見込んでいるとし、同社が提供するフレキシブルなサービスやLCCではめずらしいボーイング 777型機というワイドボディ機による運航などの優位性で差別化し、成長していきたいとした。

ノックスクートのボーイング 777-200型機