ニュース

シンガポール航空、シート+独立ベッドの個室型スイートなどA380型機の機内装備を全面刷新

12月納入の5機から

2017年12月 導入

シンガポール航空、スイートをはじめエアバス A380型機の機内装備を全面刷新する

 シンガポール航空は、12月に同社へ納入されるエアバス A380型機について、全面刷新した機内装備を導入すると発表した。先行して12月納入の5機に導入し、保有する既存の14機にも順次導入する。

 これにより、座席構成は4クラス471席となり、上部デッキにスイート6席、ビジネスクラス78席、メインデッキにプレミアムエコノミークラス44席、エコノミークラス343席となる。この機内装備刷新にかかる費用は約8億5000万米ドルとのこと。

スイート

 上部デッキの前方に用意する6席のスイートは、スライド式ドアで個室化してあり、革張りのリクライニングシートとは別に独立したベッドを用意する。隣接するスイートを同行者が利用している場合は、2室のベッドを連結してダブルベッドにすることができる。ベッドを使わない場合は、格納して居室空間を広げることもできるという。

 シートはポルトローナ・フラウ製で、リクライニング角は45度。135度から270度まで回転する。このほか、フルHDの可動式32インチモニター、フルサイズの専用ワードローブ、ハンドバッグ収納部、ソフトレザーのアメニティボックスなどを備えている。また、スイート利用者のためだけに2室の化粧室を用意する。

 スイートのデザインはピエールジャン・デザイン・スタジオ、製造はゾディアックシート(Zodiac Seats)が担当。

スライド式ドアによって個室化されているスイート
隣接する2室を結合して利用することも
スイートのみに用意した化粧室

ビジネスクラス

 ビジネスクラスは全席が通路に面した1-2-1配列の78席。座席幅25インチ(63.5cm)で、フルフラットに倒すと78インチ(約198cm)。スイート同様ポルトローナ・フラウ製の革張りで、バックシェルを大きくしたことで包まれるようなプライベート感を生み出したという。なお、キャビン中央の2席は、仕切りを下ろすことでダブルベッドとして利用できる。

 各席に18インチのタッチ式モニター、シート下に収納スペース、USB充電ポート、電源、読書灯、間接照明などを備える。デザインはJPA Design、製造はジャムコが担当する。

大きく囲むようなバックシェルを備えるビジネスクラスシート
中央の2席を連結してダブルベッドにすることが可能

プレミアムエコノミークラス

 革張りの座席幅は19.5インチ(約49.5cm)、シートピッチは38インチ(約96.5cm)で、リクライニング角は8インチ(約20.3cm)。ふくらはぎにカーフレスト、足元にフットバーを設ける。各席にフルHDの13.3インチモニターを備え、USB充電ポート×2、電源、読書灯、カクテルテーブル、収納スペースなどを持つ。デザインはJPA Designで、ZIM Flugsitzが製造を担当した。

プレミアムエコノミークラス

エコノミークラス

 6段階の調節と折りたたみ可能なヘッドレストと、調整機能付きフットレストを備える。11.1インチのタッチ式モニター、読書灯、収納スペース、コートフック、電源などがあり、デザインと製造はレカロが担当した。

11.1インチタッチ式モニターを備えるエコノミークラス