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JAL、「空港サービスのプロフェッショナルコンテスト北海道地区大会2017」開催
大雪時などの対応力を披露。291名から東京大会に出場する2名が決定
2017年10月31日 12:32
- 2017年10月24日 開催
JAL(日本航空)千歳空港支店は10月24日、「空港サービスのプロフェッショナルコンテスト北海道地区大会2017」を実施。新千歳空港の地上旅客スタッフ207名のなかから選ばれた6名が、2018年1月22~23日に東京で行なわれる接客コンテスト「第6回 空港サービスのプロフェッショナルコンテスト」への出場権をかけてスキルを披露した。
2016年に続き、北海道地区の6空港(函館/丘珠/釧路/帯広/旭川/女満別)の本戦出場者6名も参加。それぞれの空港スタッフと交流し、そして現場の対応を知ることで出場者と応援をするスタッフらがともに明日からの接客へ活かすことのできる場ともなっている。
旅の始まりと1日の業務のスタートを飾るアナウンス審査
チェックインカウンターでのロールプレイ審査でスキルを披露
開会式では、審査委員長のJAL 北海道地区支配人中島喜一氏が挨拶。「どの地区よりも厳しい北の大地の環境に根ざし、冬のイレギュラーに対応する我々の真の底力。そして各代表の誇りを胸に一人一人が日頃の経験を活かし、お客さまに寄り添う意識を体現し、自らのサービスマインドやスキルを、思い切り表現してもらいたいと思っています。
応援に駆けつけた皆さんも、今日のコンテストを通じて自らの日々の接客を見つめ直し改善、または向上するためにそれぞれ努力をするきっかけにしてください。
経験年数や職場の違いから生まれる違い、そしてよい点、わるい点を明日からの自らの接客にフィードバックする心意気で望みましょう。また、お客さま目線での審査員のコメントや評価をさらなるサービスの向上に結び付けてください」と会場全員を激励した。
開会式が終了すると、全員でまずはくじ引きによる順番決め。その後、アナウンス審査がスタートした。審査は約4分間。カウンターオープン時の「搭乗手続き開始のアナウンス」。そして降雪による遅延などをお知らせする搭乗口付近での「イレギュラー時のアナウンス」を、日本語と英語で行なう。
基本要素の「正しさ」「優しさ」「分かりやすさ」をしっかり押さえた上で、イレギュラー時でもお客さまに寄り添ったアナウンス力が求められる。
全員がアナウンス審査を終えると、続いてチェックインカウンターでの接客が中心の約8分間のロールプレイ審査へ。出場者は日々の業務と同様に事前に、どのようなお客さまが訪れるのかは分からない状態。その場の臨機応変な対応力が試される。利用客は3組。設定は以下のとおりとなっている。
1組目:ハワイ旅行のためにホノルルへ出発する女性2人組。成田国際空港で国際線に乗り換え。1人がパスポートを送迎の車内に忘れてしまい焦っている。主に日本語。
2組目:羽田空港まで国内線を利用し、成田国際空港からシンガポールへ向かうアジア系の女性。時間に厳しい。主に英語。
3組目:羽田空港へ向かう車椅子を利用する高齢の夫婦。孫がチケットの手配を行なった。空港の利用は初めて。主に日本語。
対応力やアナウンスの技術とともに、挨拶/身だしなみ/表情/言葉遣い/立ち居振舞い(コンテスト中の様子も含む)が採点基準となる。
新千歳空港国際線旅客グループの三杉毬華氏は「とても緊張しておりますが今日のために一生懸命練習してきましたので、その成果をここで発揮できるように頑張ります」と挨拶。アナウンスは以下のとおり。
「おはようございます。日本航空よりご案内いたします。ご出発のお客さま、早朝からのご利用ありがとうございます。ただ今よりお手続きを開始いたします。日本航空カウンターまでお越しください。今日も、ワンワールドアライアンスメンバー、日本航空をご利用くださいましてありがとうございます」とカウンターオープン時のアナウンス。
「日本航空より15時発台北行きのお客さまへ出発便の遅れについて、お知らせとお詫びを申し上げます。台北空港行き、15時発5131便は今朝から降り続いております、新千歳空港大雪による滑走路封鎖のため、皆さまにお乗りいただく飛行機が到着できず成田空港へ臨時着陸をいたしました。
今後も新千歳空港の天候の回復の見込みがないため、大変残念ではございますが皆さまの出発が明日へと変更することが決定されました。大変申し訳ございません。
明日の出発時間など今後のご案内につきましては只今調整中でございます。詳しいご案内は20分後の14時50分の予定でございます。大変恐れ入りますが、次のご案内まで14番搭乗口でお待ちください。
なお、ご不明な点、ご心配な点がございましたら私、三杉までお知らせください。本日は、皆さまの大切なお仕事やご旅行の折り、出発が大幅に遅れますことをお詫び申し上げます」とイレギュラー時のアナウンス。
カウンターオープン時は明るくハキハキ、朝から気持ちのいい旅に出られそうな印象。表情豊かで、聞いている側も笑顔になれる時間だった。
イレギュラー時のアナウンスは声のトーンが低めに設定し、より聞きやすい、そして落ち着いており、お詫びの気持ちが言葉の一つ一つに込められていると感じた。決定事項を簡潔に伝え、必要な情報がしっかりと入っており、運航が中止になったのにもかかわらず安心感も内包していた。
ロールプレイでは、パスポートが見当たらないと焦る利用客に、「ゆっくりで大丈夫なのでもう一度ご確認ください」と案内。座席の調整を先に行ない、パスポートの登録はそのあとに行なうことを伝えて、業務をスタート。
ハプニングで慌てている利用客にハワイ滞在のワクワク感を引き出す会話術で笑顔に。また、10分後に届くと分かると成田国際空港でパスポートの登録を行なうので、再度カウンターへと案内。
なお、2組目が時間を気にしていることに気付くとすぐに一言かける一幕も。シンガポールへ向かう女性客に「そのまま直接到着空港までに荷物はいくの?」と質問され、別空港のため羽田空港でのピックアップが必ず必要であることなどもしっかりと説明。目の前の利用客だけでなく周囲にも心を配る対応が光っていた。
続いては、新千歳空港国内旅客第3グループの岡田奈津美氏。「今日はいつものように楽しく頑張りたいと思います」と短めに挨拶。アナウンスは以下のとおり。
「おはようございます。日本航空よりご案内いたします。ご出発のお客さま、早朝からのご利用ありがとうございます。ただ今よりお手続きを開始いたします。日本航空カウンターまでお越しください。今日も、ワンワールドアライアンスメンバー、日本航空をご利用くださいましてありがとうございます」とカウンターオープン時のアナウンス。
「日本航空より出発の遅れについて、お詫びとお知らせを申し上げます。本日新千歳空港周辺の降雪による滑走路除雪のため、すべての便の離発着ができない状況でございます。そのため東京・羽田空港行き21時20分発530便は、滑走路除雪のため出発が遅れることとなりました。
申し訳ございません。ただ今のところ、新しい出発時間は1時間遅れの22時20分、22時20分を予定しております。飛行機への案内は22時ちょうどを予定しております。また、今後の天候によってはさらなる遅れも予想されます。
東京・羽田到着後の地上交通手段に間に合わない可能性もございます。あらかじめご了承のうえご搭乗いただけますようお願い申し上げます。次のご案内まで12番搭乗口付近にてお待ちください。
何かご心配な点、ご不明な点がございますお客さまは、どうぞお気軽にお声がけください。本日は、大切なお仕事やご旅行の折り、皆さまの出発が遅れますことをお詫び申し上げます」とイレギュラー時のアナウンス。
カウンターオープン時は、朗らかなで笑顔が印象的。柔らかな口調でとても聞きやすかった。イレギュラー時は、表情がガラリと変化し、出発時間を2回繰り返し強調するなどの配慮も。到着先の移動手段にも言及し、利用客の不安を少しでも軽くするための工夫が随所に詰まっていた。
ロールプレイでは、1組目のパスポートが見当たらない利用客に対し、一緒に心配し、そして見付かった瞬間にともに喜ぶ姿も。また、2組目の女性が「時間がないのに、すごく待った」と申告した際には、「お待ちいただきありがとうございます」とお詫びと待ってもらえたことに感謝も。非常口近くの座席を希望した際には非常時のお手伝いについても説明する姿も見られた。
3組目の車椅子利用のゲストに対しては、空港や飛行機利用が不慣れであったため、搭乗口まで手伝いも可能であることを提案。孫の話などで笑顔を引き出す場面もあった。
釧路空港の竹崎安紗美氏はスタート前に「至らない点が多々ございますが、今日は楽しんで自分らしくできたらと思っております」と挨拶してスタート。アナウンスは以下のとおり。
「おはようございます。日本航空よりご案内いたします。ご出発のお客さま、早朝からのご利用ありがとうございます。ただ今より出発便の搭乗手続きを開始いたします。1階日本航空カウンターまでお越しください。今日も、ワンワールドアライアンスメンバー、日本航空をご利用くださいましてありがとうございます」とカウンターオープン時のアナウンス。
「日本航空よりお知らせとお詫びを申し上げます。東京・羽田空港行き20時5分発544便は、釧路空港大雪のため安全な出発のために滑走路を閉鎖せざるおえない状況でございます。天候を見ながら除雪作業を行なっておりますが、あいにく作業には1時間ほどかかる見込みでございます。
そのため皆さまの出発も1時間遅れの21時5分、21時5分を予定しております。しかしながらとても強い降雪のため、このまま雪が降り止まずに除雪が追いつかないと判断された場合には、さらにご出発が遅れることも予想されます。お急ぎのところ大変申し訳ございません。
明日以降に便をお振り替えになるお客さま、大幅な遅れに伴い羽田空港到着後地上交通へのお乗り換えに間に合わないお客さまもいらっしゃると思います。皆さまが無事に目的地に到着できますよう宿泊先や地上交通へのお乗り換え手段など、最善を尽くしお調べいたしますので、ご不明な点がございましたら日本航空係員までお声がけください。
なお、カウンター前ではリムジンバスの時刻表、釧路市内のホテルの電話番号が記載されているものをお配りしておりますので、ご活用ください。また、出発時刻が1時間遅れておりますので、出発時刻までにお身体が冷えないよう毛布もご用意しております。ぜひご利用ください。
新しい情報が入り次第、アナウンスにてすぐに皆さまにご案内致します。お疲れのところお待たせしてしまいまして、申し訳ございません」とイレギュラー時のアナウンス。
カウンターオープン時は常に笑顔を絶やすことなく、見ている、聞いているこちらも笑顔になれるパワーを持っていた。
イレギュラー時のアナウンスは、落ち着いたトーンでゆっくりめ。具体的な状況説明によりアナウンスだけで今の状況がはっきりと分かる印象だ。リムジンバス時刻表や札幌市内のホテル、待っている際の毛布利用の呼びかけなど使える情報もたっぷり入っていた。
ロールプレイでは、積極的に利用客とコミュニケーションを取る姿勢が感じられた。パスポートがない1組目には、まず身分証明書の提示をお願いしつつ、基本的な手順をしっかりと進めながら、利用客の滞在日数についてなど笑顔で会話を楽しんでいた。また、パスポートが手に入った際に再度カウンターへ訪れてほしいこともプラス。
3組目では、車椅子利用と杖を利用していることに気付き、すぐに声かけ。車椅子を押す際も「このスピートで大丈夫ですか?」や付き添いの方に「椅子のご利用をされますか?」なども。常に、相手の状態を把握してスムーズに手続きを進めていた。
続いては、帯広空港の星田彩氏。「とても緊張しておりますが、ここは帯広空港だと自分に言い聞かせて頑張りたいと思います」とコメント。アナウンスは以下のとおり。
「おはようございます。日本航空よりご案内いたします。ご出発のお客さま、早朝からのご利用ありがとうございます。ただ今より全出発便のお手続きを承ります。日本航空カウンターまでお越しください。今日も、ワンワールドアライアンスメンバー、日本航空をご利用くださいましてありがとうございます」とカウンターオープン時のアナウンス。
「日本航空よりご出発のお客さまへ、出発便の遅れについてお詫びとお知らせを申し上げます。東京・羽田空港行き定刻20時10分発576便は、帯広空港周辺雪による除雪作業のため、滑走路を一時閉鎖することとなりました。
除雪作業には、1時間ほど時間を要す見込みのため、皆さまの新しい出発は21時10分、午後9時10分を予定しております。なお、今後の雪の状況によりましては、さらに出発が遅れる見込みもございます。出発の皆さまには、ご迷惑ご心配をおかけし大変申し訳ございません。
新しい情報が入り次第、すぐにアナウンスにてお伝えせいたします。次のご案内まで3番搭乗口付近にてお待ちください。また、羽田空港到着後の地上交通に関してご不明な点、ご不安点がございますお客さまは、どうぞお気軽にお近くの日本航空係員までお問い合わせください」とイレギュラー時のアナウンス。
カウンターオープン時は、キリッとした雰囲気で、はっきりした口調で聞きやすくアナウンス。イレギュラー時は、今後の降雪状況ではさらに遅れてしまう可能性も示唆。地上交通の案内についてもシンプルにまとめた。
ロールプレイでは、30分後の出発であることを1組目に告げられると「パスポート受け取り次第チェックインしますのでご安心ください」と伝え、利用客の不安をなくしてくれる心強いフレーズが。利用客がハワイに何度か行ったことがあるなどの会話も弾み、常に楽しい時間が流れていた。2組目についても質問事項に素早く答え、スムーズに3組目に。車椅子利用客の目線の高さで会話するなど、スマートに対応する姿が目立っていた。
新千歳空港国内旅客第2グループの和田紗知那氏は「このような大勢の方々の前でアナウンスとロールプレイを見ていただけるのは大変緊張しますが、自分らしく、普段どおりにできたらと」と挨拶。アナウンスは以下のとおり。
「おはようございます。日本航空よりご案内いたします。ご出発のお客さま、早朝からのご利用ありがとうございます。ただ今よりお手続きを開始いたします。日本航空カウンターまでお越しください。
季節は足早に巡っておりますが、私たちはお客さまとの一瞬一瞬の出会いを大切にし、お客さまの思いに心を込めてお応えして参ります。今日も、ワンワールドアライアンスメンバー、日本航空をご利用くださいましてありがとうございます」とカウンターオープン時のアナウンス。
「日本航空より東京・羽田空港行き20時発526便のお客さまへ、お知らせとお詫びを申し上げます。本日こちらの便は新千歳空港周辺大雪による滑走路閉鎖のため出発が遅れることとなりました。新しい出発時刻は1時間遅れの21時、21時を予定しております。天候がわるいなか、お越しいただいたのにもかかわらず、お待ちいただくこととなり申し訳ございません。
ただ今のところ滑走路の除雪作業には1時間ほど見込んでおりますが、非常に強い雪が降り続いているため、除雪作業に時間を要する場合もございます。その際には、皆さまの出発時刻がさらに遅れてしまう可能性もございます。
このあと、新しい情報が入り次第お知らせいたしますので、東京・羽田空港行き526便のお客さまは、出発ロビー内にてお待ちいただけますようお願い申し上げます。なお、出発時刻の遅れに伴いまして、羽田空港到着後地上交通へのお乗り継ぎに間に合わないお客さまには、後日交通費の一部をお支払いさせていただきます。領収書をお送りいただくための用紙をお渡しいたしますので、11番搭乗口までお越しください。
そのほか、ご不明な点やご心配な点がございますお客さまは、私、和田までご遠慮なくお申し付けください。本日は、大切なお仕事やご旅行のおり、皆さまの出発が大幅に遅れますことを重ねてお詫び申し上げます」とイレギュラー時のアナウンス。
ふわりと柔らかな雰囲気で季節の移り変わりについてアナウンスにプラスし、季節感も演出。通常のアナウンスとともに、お客さまへの思いも短いフレーズのなかにしっかりと入れていた。イレギュラー時は、落ち着いた声と表情で、頼れる&安心ができる印象。遅延が発生し到着が遅れた際の対応など事前告知していたのも好印象だった。
ロールプレイでは、1組目のパスポート紛失でパニックの利用客には「ご搭乗できるようにお待ちいたしますので」とまずは安心感を。パスポートの行方が判明後は、乗り継ぎの確認を行ない、バケーションならばと天気のよさを含め、窓からの景色に翼がかからない後方の窓側を提案。ハワイに向かうということでお揃いの南国風の洋服を着ていることに、感想や天気などちょっとしたことも含め、てカウンターでの時間を楽しめるようにしていた。
また、ラストに「何かありましたら声かけを」とダブルで安心感を与えていたのも二重丸。2組目の座席指定やラウンジ利用ができるかどうかの質問にも的確に回答し、時間がないという利用客に対し、非常にスムーズな手続きを行なっていた。
新千歳空港国内旅客第1グループの堀佳澄氏は「本日はとても緊張しておりますが、今まで練習にたくさん付き合ってくれた方々への感謝の気持ちを忘れずに、自分らしく精一杯頑張りたいと思います」と挨拶。アナウンスは以下のとおり。
「おはようございます。日本航空よりご案内いたします。ご出発のお客さま、早朝からのご利用ありがとうございます。ただ今よりお手続きを開始いたします。日本航空カウンターまでお越しください。本日も1日どうぞお元気でお過ごしください。今日も、ワンワールドアライアンスメンバー、日本航空をご利用くださいましてありがとうございます」とカウンターオープン時のアナウンス。
「日本航空より大阪伊丹空港行き18時5分発2016便をご利用のお客さまへ、お詫びとお知らせを申し上げます。私はこちらの便を担当する堀でございます。現在、新千歳空港に降り続いている雪のため、滑走路が使用できない状態であり、除雪作業を行なっております。そのため皆さまの出発が1時間ほど遅れる見込みでございます。天候がわるいなか、空港にお越しいただいたのにもかかわらずお待ちいただくこととなり申し訳ございません。
ただ今懸命に除雪作業を行なっておりますが、雪の状況によりましてはさらに出発が遅れる場合がございます。また、出発時刻の遅れにより大阪伊丹空港に到着したのち、その先の地上交通にお困りのお客さま、いらっしゃいましたらお知らせ下さい。できる限り、皆さまのご要望にお応えできるようお手伝いをいたします。
また、地上交通に限らずご不明な点、ご心配な点のあるお客さま、どうぞご遠慮なく14番搭乗口におります私、堀までお尋ねください」とイレギュラー時のアナウンス。
カウンターオープンでは常にスマイルで、元気を朝からもらえる印象。表情も豊かで、さらっと一言プラスして、1日の始まりと利用客が素敵な1日を過ごせるようにという心配りも。イレギュラー時は、深めのお辞儀のあとに自身の名前をまずは名乗り、必要な情報を簡潔にまとめている部分もよかった。
ロールプレイでは、1組目にはしっかりとした口調で「あと10分ならば間に合いますのでご安心ください」と伝え、不安感を払拭。窓側希望を伝えると、翼を避けて指定。帰国日の確認や荷物の危険物の有無についての確認もスムーズに行なった。出発口も手を使って分かりやすく案内。2組目も待たせてしまったことにお詫びと感謝を伝え、時間を気にする姿を見て、効率よく手続き。3組目も車椅子移動をお手伝い。常にゆっくりと話しかけて、相手が聞き取りやすいようにしていたのも印象的だった。
審査の合間には、後輩・先輩による応援も。手作りのほんかわした雰囲気の漂うボードやうちわなどで声援を送り。出場者にパワーを送っていた。
函館空港の武井翼氏は「本日はとても緊張しておりますが、練習してきたことを発揮できるように笑顔で頑張りたいと思います」とコメント。アナウンスは以下のとおり。
「おはようございます。本日も早朝より日本航空をご利用くださいましてありがとうございます。ただ今より、すべての出発便の搭乗手続きを開始いたします。手荷物をお預けのお客さまは、1階日本航空カウンターへお越しください。私ども日本航空係員が、笑顔で心より皆さまのお越しをお待ちしております。
また、タッチ&ゴーサービスをご利用のお客さまは2階保安検査場へそのままお進みください。ご出発の皆さまがJALの翼で実り多き秋を存分に楽しめますように。本日も、ワンワールドアライアンスメンバー、日本航空をご利用くださいましてありがとうございます」とカウンターオープン時のアナウンス。
「日本航空より出発便の遅れにつきましてお詫びとご案内を申し上げます。現在、函館空港周辺強い降雪が続いておりますため、滑走路を一時閉鎖し除雪作業を行なうことが決定しました。除雪作業はただ今より1時間程度要する見込みでございます。そのため東京・羽田空港行き19時35分発588便は、出発が遅れる見込みでございます。
新しい出発予定時刻は定刻よりも1時間遅れの20時35分、午後8時35分を予定しております。
なお、今後も強い降雪が続くことが予想されますため、除雪作業が延長となり出発がさらに遅れる可能性もございます。皆さま、お疲れのところ、長い間お待たせすることとなり大変申し訳ございません。
東京・羽田空港への到着が22時を過ぎた場合、羽田空港から地上交通へのお乗り継ぎが間に合わないお客さまがいらっしゃると思います。到着のご移動方法につきましては、ただ今羽田空港と調整を行なっておりますため、改めてのご案内がございますまで今しばらくお待ちください。また、ご心配な点、ご不明なことがございますお客さまは、どうぞお気軽にお近くの日本航空係員までお知らせください」とイレギュラー時のアナウンス。
カウンターオープン時は、カウンターを訪れる利用客に対してのメッセージもプラス。JALタッチ&ゴーサービス利用客は、保安検査場へ直接向かえることも追加。また、秋を感じさせるフレーズもあり、季節感もあった。
イレギュラー時は、全体的にゆっくりで聞きやすいトーンに。長く待たせてしまっている現状に対し謝罪、暗くなりすぎない配慮もしていた。到着先と調整中であることも加え、不安点を解消するための一歩先ゆく内容だった。
ロールプレイでは、利用客とのコミュニケーション力の高さが光っていた。1組目では「ハワイは2人で初めてですか?」や「パンケーキや海、ぜひ楽しんできて下さい!」など、相手の笑顔を生み出す会話を楽しんでいた。
2組目に対しては、荷物がダイレクトでシンガポールまで届くのか、ラウンジは自分のステイタスで使えるのか、座席は非常口がよいなどの質問や要望に対してスムーズに回答。しっかりと相手の言葉を聞いたうえで、的確な返事をし、業務を行なっていた。
新千歳空港国内線プレミアサービスグループの竹内綾香氏は「アナウンスでは、普段お客さまと接することができない部署の方の思いも届けられるように意識したいと思います」と意気込みを話してくれた。アナウンスは以下のとおり。
「おはようございます。日本航空よりご案内いたします。ご出発のお客さま、早朝からのご利用ありがとうございます。ただ今よりお手続きを開始いたします。3番カウンターまでお越しください。皆さまの今日という1日が、素晴らしい1日になりますよう社員一同心よりお祈り申し上げます。本日も、ワンワールドアライアンスメンバー、日本航空をご利用くださいましてありがとうございます」とカウンターオープン時のアナウンス。
「日本航空より東京・羽田空港行き21時20分発530便をご利用のお客さまへ、お詫びとお知らせを申し上げます。ただ今新千歳空港周辺大雪のため除雪作業を行なっております。そのため滑走路が一時閉鎖されております。
東京・羽田空港行き530便は只今のところ1時間遅れる予定でございます。新しい出発時刻は22時20分、午後10時20分を予定しております。本日はお足下のわるいなか、ご出発の時刻に合わせてお越しいただいたのにもかかわらずお待ちいただくこととなり大変申し訳ございません。
なお、ただ今懸命に除雪作業を続けておりますが、このまま雪が降り止まない場合、さらに遅れる可能性もございます。夜遅く、お疲れのところ大変ご迷惑をおかけしますが、次のご案内まで12番搭乗口付近にてお待ちください。
また、この遅れに伴い東京・羽田空港到着後の地上交通がご心配のお客さま、そのほかにも何かご不明な点、ご不安な点があるお客さまは、12番搭乗口、私竹内までお申し付けください。本日は、皆さまの大切なお仕事やご旅行の折、出発が大幅に遅れますことを心よりお詫び申し上げます」とイレギュラー時のアナウンス。
カウンターオープン時は、言葉に強弱をつけていたのがポイントで、感謝の気持ちがフレーズから響いてくるような力強いアナウンス。イレギュラー時は、表情に申し訳ない気持ちがとても出ていた印象。雪が降り続くなか、空港に足を運んでくれた利用客へのお詫びの気持ちが、ひしひしと伝わってきた。
ロールプレイは、1組目の利用客には安心させる言葉を積極的に使い落ち着いてもらえるような配慮が見られた。搭乗に間に合うので「私が責任を持ってお手続きさせていただきます」と伝え、10分後に待っていることを伝えた。3組目に対しても、「なんだか忙しそうだね」と話し声が聞こえた時点で声かけを行なうなどの心配りも。「空港が初めてで」という利用客から話を聞くと「安全に目的地までご案内します」の言葉も。常に初めての利用客でも理解できるように、話を分かりやすく説明していた。
続いては、旭川空港の長谷川ひより氏がコメント。「まだ2年目で新米なのですが、自分らしいアナウンス、接客ができるように精一杯頑張ります」と話した。アナウンスは以下のとおり。
「おはようございます。日本航空よりご案内いたします。ご出発のお客さま、早朝からのご利用ありがとうございます。ただ今よりお手続きを開始いたします。お客さまは1階日本航空カウンターまでお越しください。今日も、ワンワールドアライアンスメンバー、日本航空をご利用くださいましてありがとうございます」とカウンターオープン時のアナウンス。
「日本航空より出発便の遅れについて、お詫びとご案内をいたします。本日、旭川空港周辺大雪により、ただ今滑走路除雪作業を行なっております。ただ今のところ、除雪作業に約1時間ほど時間を要す予定でございます。
そのため出発便になります羽田空港行き定刻20時10分発558便は、定刻より1時間ほど遅れまして21時10分の出発を予定しております。また、皆さまの機内へのご案内は20時55分を予定しております。本日は出発便が遅れまして大変申し訳ございません。
なお、このまま雪が降り止まない場合は、さらに滑走路の除雪を延長する場合がございます。本日出発便の遅延に伴いまして羽田空港到着後、地上交通につきまして何かご不明な点やご不安な点がございましたら、どうぞ日本航空係員までお知らせください」とイレギュラー時のアナウンス。
カウンターオープン時は、無駄のないシンプルな構成でしっかりと必要事項のみを伝える内容。イレギュラー時は表情と声、ともに落ち着いた雰囲気でこちらも無駄のないシンプルな内容。必要な情報だけをしっかりと入れていた。
ロールプレイでは、1組目にパスポートが間に合わない場合は振り替えも可能であることを伝え、旅を断念することなく出発できることを説明。次の旅行のためにマイレージについての案内も。2組目の質問や希望にも素早く対応。3組目には、車椅子の足置き部分を、待っている間ラクな姿勢が取れるように上げる配慮も見られた。利用客の思いもくみつつ、現時点で最適な案内をしている印象だった。
そして、札幌・丘珠空港の森有希氏に。「普段の丘珠空港のスタッフよりもたくさんの方に囲まれとても緊張しております。今、ちょっと笑いが取れたので、緊張がほぐれました」と笑顔で挨拶。アナウンスは以下のとおり。
「おはようございます。日本航空よりご案内いたします。ご出発のお客さま、早朝からのご利用ありがとうございます。ただ今よりお手続きを開始いたします。日本航空カウンターまでお越しください。今日も、ワンワールドアライアンスメンバー、日本航空をご利用くださいましてありがとうございます」とカウンターオープン時のアナウンス。
「日本航空より出発便の遅れについてお知らせとお詫びを申し上げます。三沢空港行き、10時10分発2817便は三沢空港周辺強い降雪のため、滑走路の除雪が必要となりました。ただ今のところ除雪作業は約1時間ほどかかる見込みです。そのため新しい出発時刻は定刻よりも1時間遅れまして11時10分を予定しております。
しかしながら今後も降雪が予想されているため、状況によりましてはさらに除雪作業が必要となる可能性もございます。除雪が延長となりますと2817便がさらに遅れ、三沢空港到着後、シャトルバスにお乗りいただけない可能性がございます。
皆さまにはお急ぎのところご心配、ご迷惑をおかけしますが、どうぞご了承のうえ、次のご案内をお待ちください。なお、こちらの便を担当いたしますのは森でございます。本日は出発便の時間に来ていただいたのにもかかわらず出発が遅れることとなり、大変申し訳ございません。ご不明な点がございますお客さまはどうぞお知らせください」とイレギュラー時のアナウンス。
カウンターオープン時は、爽やかな雰囲気。聞き取りやすく、朝にぴったりな印象。イレギュラー時は、シャトルバスに乗れない可能性などを具体的に伝え、簡潔な内容。知りたい情報のみを伝える構成が好印象だった。
ロールプレイでは、1組目のパスポート紛失について、「ギリギリまで待たせていただきますので届き次第案内します」と約束。安心感を利用客に与えていた。2組目の希望に対して、最大限の配慮をしつつ、3組目を待たせていることに気付くと声かけも。空港が初めての利用客に対してはゆっくりと話しかけ、会話も楽しんでいた。係員が機内へと案内することも伝えるなど、常に心配りがキラリと光る時間だった。
新千歳空港国内線プレミアサービスグループの廣原美樹氏は、「今とても緊張していますが、最後まで笑顔を絶やさずに頑張りたいと思います」と挨拶。アナウンスは以下のとおり。
「おはようございます。日本航空よりご案内いたします。ご出発の皆さま、早朝からのご利用ありがとうございます。ただ今よりお手続きを開始いたします。日本航空カウンターまでお越しください。また、北海道の山々から初雪の便りが届く季節となりました。ご出発のお客さま、どうぞお体ご自愛ください。今日も、ワンワールドアライアンスメンバー、日本航空をご利用くださいましてありがとうございます」とカウンターオープン時のアナウンス。
「日本航空より東京・羽田空港行き21時発528便ご利用のお客さまへお詫びとお知らせを申し上げます。東京・羽田空港行き528便は新千歳空港雪による滑走路閉鎖のため出発が遅れることが決定いたしました。皆さまの新しい出発時刻は定刻よりも1時間遅れの22時、羽田空港への到着は23時30分を予定しております。夜遅くお疲れのところをお待たせしてしまい、大変申し訳ございません。
なお、ただ今懸命に除雪作業を行なっておりますが、このまま雪が降り続いた場合、さらに出発時刻が遅れる可能性もございます。さらに出発が遅れた場合、羽田空港到着後地上交通機関へのお乗り換えが難しくなることもございます。
地上交通機関などご心配の点がございますお客さまはどんなことでも構いません。どうぞご遠慮なく11番搭乗口、私廣原までお知らせください。本日は雪でお足下がわるいなかお越しいただいたのにもかかわらず皆さまのご出発が遅れることをお詫び申し上げます」とイレギュラー時のアナウンス。
カウンターオープン時は、北海道ならではの初雪にちなんだフレーズを加えた季節感ある構成に。温かな雰囲気に引き込まれるアナウンスだった。イレギュラー時は、現時点での空港の状況を余すことなく伝え、到着先の交通についても言及。どんなことでも構いませんと、質問をしやすくする言葉も入っており、利用客に寄り添っていることが実感できる内容だった。
ロールプレイは、1組目に対しゆったりした口調、焦った気持ちを落ち着かせてくれる印象。そして、しっかりとした対応で頼もしさも。利用客のファッションに関しても会話に取り入れ不安がっている利用客を笑顔にする魔法も。
また、2組目に対しては並んでいる最中に一言&対応でチェックインの際もスムーズに進み、よい雰囲気に。3組目にもすぐに声かけし、椅子の用意するなども。周囲を常に見ている印象。業務中笑顔を絶やさず対応をしており、ホッとできる雰囲気が漂っていた。
女満別空港代表の今野笑香氏は、「すごく緊張しておりますが、一生懸命頑張りたいと思います」と挨拶。アナウンスは以下のとおり。
「おはようございます。日本航空よりご案内いたします。ご出発のお客さま、早朝からのご利用誠にありがとうございます。ただ今より全出発便のお手続きを開始いたします。1階日本航空カウンターまでお越しください。今日も、ワンワールドアライアンスメンバー、日本航空をご利用くださいましてありがとうございます」とカウンターオープン時のアナウンス。
「日本航空より、東京・羽田空港行き20時10分発566便をご利用のお客さまへご案内いたします。現在、女満別空港は大雪により滑走路を閉鎖しております。そのためただ今より除雪作業を行ないます。除雪作業には1時間ほどお時間がかかると情報が入りました。
また、本日はとても強い降雪のため除雪作業が延長となる可能性もございます。本日は足下がわるいなか、お時間に合わせて空港へお越しいただいたのにもかかわらず、お待ちいただくこととなり大変申し訳ございません。情報が入り次第速やかにご案内させていただきます。
なお、羽田空港到着後の地上交通など何かお困りのことがございましたら、どうぞご遠慮なくお近くの日本航空係員までお声がけください」とイレギュラー時のアナウンス。
カウンターオープン時は、シンプルで簡潔な構成。ハキハキした印象で、とても聞きやすかった。イレギュラー時も、簡潔で無駄を省いた構成。必要な情報が素早く届くようになっていた。また落ち着いた口調で、質問しやすい雰囲気がアナウンスに漂っていた。
ロールプレイは1組目については「お待ちしますので大丈夫ですよ!」としっかりした口調で安心感もたっぷり。3組目の車椅子の利用客には保安検査場まで移動をお手伝い。機内食が出るかの質問には、エコノミークラスのため提供がないことと、空港で購入して機内持ち込みも可能なことをご案内。お礼に札束を渡されそうになり、「ご旅行でたくさん使ってくださいね!」とやんわり断りつつ、旅の楽しみに変換する機転も。
アナウンス審査終了後には、審査員のHAC(北海道エアシステム)代表取締役社長の桑野洋一郎氏がコメント。「お客さまに語りかけて、寄り添っている部分がとても素晴らしいと感じました。イレギュラーの際の対応は本当に重要で、お客さまが求めているのは何よりも情報。それをしっかりと伝え渡すのがプロの仕事です。
いろいろ不安のあるなかでアナウンスを行なう場合もありますが、間違いなく頼りにされていますので、しっかりとそのあと何が起こっても大丈夫なように、ストーリー立てをしておくのもいいと思います。何分後に何が起こるかを予想しておけば、さらにイレギュラーなことが起きても冷静に対応できるはず。そして安心感もお客さまに感じてもらえると思います」とイレギュラー時におけるアドバイスを伝えた。
ロールプレイ審査後には社外審査員の旅行綜研 代表取締役の石井光彦氏が講評。「自分自身もサービスの最前線にいますが、接客時には目の前のお客さまとともに2番目、3番目のお客さまへの心配り、目配りの重要性を改めて感じました。そして何よりも笑顔が大切。全体的に、とてもよい接客になっているとコンテストの審査で思いました。JALファンの1人として、今後も応援したいと思います」とコメント。
続いて西鉄エアサービス 空港事業本部 新千歳空港所長の香田直美氏もコメント。「自身もJALの北九州にて接客していましたので、とても懐かしいなと当時のことを思い出しました。日本らしい対応といいますか、皆さん一歩前に出て接客し、一言を付け加えて安心感を与えている部分がとてもよいと思いました」と話した。
イオン北海道 管理本部 総務部長の前田晃示氏は「私どもも“すべてはお客さまのために”をスローガンに接客していますが、丁寧さとスピード、正確性を兼ね備え、日々努力されているJALの接客の素晴らしさを改めて実感しました。イレギュラー時でも、スタッフの皆さまの笑顔とおもてなしで、大概の困難は解決できるのだとも感じました。当社の接客にも活かしていきたいですね」と語った。
JRタワーホテル日航札幌 料飲部長 木村尚志氏は「お客さまをお迎えする一番最初の場所が、チェックインカウンター。ホテルの場合はフロントです。旅の満足度や印象を左右するとても大事なセクションであり、今回のコンテストを審査させていただき、そのレベルの高さと対応力が年々上がってきていると感じました」とコメント。
新千歳空港の代表者2名が決定。思わず涙があふれる場面も
アナウンス審査、ロールプレイ審査がすべて終了し、いよいよ結果発表に。5つの賞が用意されており、アナウンス賞は函館空港の武井翼氏、グッドサービス賞は釧路空港の竹崎安紗美氏、審査員特別賞は新千歳空港の岡田奈津美氏が受賞。
そして新千歳空港の代表として1月の「第6回 空港サービスのプロフェッショナルコンテスト」への出場権は、準優勝の堀佳澄氏、優勝の三杉毬華氏が手にした。
優勝の三杉毬華氏は涙をこぼしつつ、「アナウンスでは、笑顔を絶やすことなくできたので本戦でも活かしたいです。ロールプレイは少し考える時間がありましたが、考えれば考えるほど緊張してしまったので、次回その緊張をよい方向に向けることができればと考えています。1月のコンテストに向け、いつもどおりの自分が出せるように日々の業務を通じて自信につなつなげていきたいです。
目の前のお客さまだけではなく、2組目、3組目をはじめ、カウンター周辺をに配慮した対応も課題だと痛感しました。今後は自分の接客を見て後輩に活かしてもらえるような業務をしていけたらと考えています」と話してくれた。
準優勝の堀佳澄氏は、「いつもの自分すぎたのが逆に反省点だと感じました。ただ、笑顔を絶やさずに接客ができたことはよかったと思います。私は本当にこの仕事が大好きで、接客業務ができて毎日幸せだなと感じています。
今後も楽しみながら接客し、決して飾らない接客をもっと後輩に見せて、自分がサービスのお手本となる先輩に成長できたらと。私が新人の時もサービスのお手本となる先輩がいましたし、自分もスキルだけではなくサービスとはどのようなものなのかを、どんどん後輩に普段の業務から体現できたらと考えています」と今後の展望も含め語ってくれた。
閉会式では副審査員長のJAL 千歳空港支店長の篠原龍二氏が挨拶。「顧客満足度指数では都市部は高評価ながら、地方はまだまだ努力するべき部分が残っています。北海道内の空港一丸となって、チームワークでさらにご利用いただくお客さまの満足度をアップできるようにいたしましょう」と激励。
アナウンスに対しては「やはり大事なことは、情報を正確に分かりやすく伝えること。イレギュラー時は特に状況が刻々と変化しますので、タイムリーな情報を整理し、素早く伝えられることが最低限のスキルでもあります。現場の応用力に関しては、お客さまの目線に立って、寄り添ったサービスであるとともに、周りのスタッフから見ても楽しんでいると感じられるような朗らかで伸び伸びとした接客を目指していきましょう」と話した。
約5時間ほどの時間をかけてアナウンス審査とロールプレイ審査を行なった「空港サービスのプロフェッショナルコンテスト北海道地区大会2017」。北海道だからそこのシチュエーションで、イレギュラー対応への臨機応変な対応力とともに、雪解けのような温かな雰囲気のアナウンスが光ったコンテストだった。1月の「第6回 空港サービスのプロフェッショナルコンテスト」では代表者がさらに技術を磨き、どのような活躍を見せてくれるのか、今から楽しみだ。