ニュース

JALがリニューアルオープンしたフィリピン・マニラ(ニノイ・アキノ)国際空港「サクララウンジ」レポート

面積が約1.7倍に拡大、ラウンジスペースはAC電源完備

2017年9月12日7時(現地時間) リニューアルオープン

JALはマニラ空港のサクララウンジを9月12日7時(現地時間)にリニューアルオープンした

 JAL(日本航空)は、フィリピン・マニラにあるニノイ・アキノ国際空港の「JALサクララウンジ」を9月12日7時(現地時間)にリニューアルオープン。報道向けに内覧会を実施した。

 2000年以来となるラウンジのリニューアルは、完全なスケルトンからの本格的な工事となり、7月1日から9月11日まで行なわれた。ラウンジの総面積がこれまでと比べて約1.7倍に、席数は33席から58席に拡大している。

マニラ(ニノイ・アキノ)国際空港の「JALサクララウンジ」

オープン日時:2017年9月12日7時(現地時間)
営業時間:7時~14時30分(現地時間) ※出発スケジュールに応じて変更あり
場所:第1ターミナル 出国エリア3階
施設:ダイニング、ラウンジ、喫煙ブース、化粧室
席数:58席(ダイニング22席、ラウンジ36席) ※全席の約9割にAC電源コンセント(220V)と充電用USBポート(DC5V2Aまで)を設置、Wi-Fiサービス提供
Webサイト:マニラ(ニノイ・アキノ)国際空港JALサクララウンジのリニューアルオープンについて

利用基準

・ファーストクラス搭乗客
・ビジネスクラス搭乗客
・プレミアムエコノミークラス搭乗客(空港当日アップグレートよる搭乗者を除く)
・エコノミークラス普通運賃(予約クラスY)搭乗客
・JMB(JALマイレージバンク)ダイヤモンド会員
・JMBサファイア会員
・JGC(JALグローバルクラブ)プレミア会員
・JGC会員
・ワンワールドエリートステータス(エメラルド、サファイア)会員

飲食メニュー

ホットミール:特製ビーフカレー(常時提供)、メンチカツ or マーボ豆腐(午前提供)、鶏のから揚げ or くわ焼き(午後提供)
スープ:チキンコンジー(お粥、午前提供)、ミネストローネ(午後提供)
サンドイッチ:ハムチーズサンドイッチ、バーベキューチキンのミニソフトロール
パン:シナモンロール、アップルデニッシュ
ドリンク:ビール、焼酎、ワイン、ウィスキーなどのアルコール飲料、ソフトドリンクなど

JALのサクララウンジは、第1ターミナル 出国エリア3階、15番ゲートと9番ゲートの間にある
サクララウンジの位置(画像提供:日本航空)
新ラウンジのレイアウト。レセプションを過ぎると右に化粧室、左に喫煙ブース、奥にダイニングスペース、ラウンジスペースへと続く。リニューアルでは奥のラウンジスペース分面積が拡大された
日本航空株式会社 マニラ支店 支店長 石田和宏氏

 内覧会ではJAL マニラ支店 支店長の石田和宏氏が、マニラ線が堅調のなか、利用客からラウンジの改善を求める声があり、「やっとよいラウンジを作ることができました」と挨拶。

 ラウンジで提供するカレーは、今回のリニューアルを機にマニラ空港サクララウンジの「特製カレー」と命名。このカレーは、JALの国際線機内食を担当するジャルロイヤルケータリングのシェフに監修してもらい2015年に刷新した「ダシの取り方、米の炊き方からこだわったもの」だと説明。米はフィリピン産だが日本米を使用しているとのこと。

 2015年より以前に提供していたカレーも不評ではなかったが、例えるなら「日本の家庭風」だったものが、「ホテルの欧風」カレーになったという。1便出発するごとに、「米が10kg、カレーが10kgなくなってしまう」ほど好評だと紹介した。ちなみにJALが成田/羽田空港のラウンジで提供している「JAL特製ビーフカレー」とは異なるものだ。

 JALのマニラ線はフィリピン人の利用客が多いことも特徴で、新しいラウンジは日本人にもフィリピン人にも好まれるよう留意したという。日本人はAC電源コンセントを、フィリピン人はUSBポートを求める傾向があり、全席の9割に設けられた電源は、コンセントとUSBポートを併設した形になっている。また、フィリピン人は甘いものがとても好きなため、甘いシナモンロールを提供メニューに加えているといったことを紹介し、挨拶を終えた。

日本航空株式会社 商品・サービス企画本部 開発部 空港サービス・客室仕様グループ グループ長 藤島浩一郎氏

 続いてJAL 商品・サービス企画本部 開発部 空港サービス・客室仕様グループ グループ長の藤島浩一郎氏が、サクララウンジの詳細を解説した。

 これまでのラウンジ面積は新しいラウンジの入口からダイニングスペースまでしかなかったが、空港公団と折衝し、新しいラウンジスペース分を拡大。席数を25席プラスした58席に増加。これは「悲願だった」と語った。

 これまで9席の分煙した「喫煙室」を用意していたが、煙や匂いのクレームが多かったため、二重扉と空調を備えた「喫煙ブース」を新設。喫煙ブース近くに座っていた利用客に藤島氏が聞いてみたところ、「煙も匂いも気にならないとの声を頂戴した」と紹介した。また、以前は空港のトイレを使用してもらっていたそうだが、ラウンジ内に温水洗浄機能付きの個室トイレを2つ新設している。

 さらに藤島氏は、ラウンジ内のアートワークにも注目してほしいと言及。入口にはサクララウンジの名前にちなみ、奈良吉野の山桜を描いた絵画を掛け(羽田空港国際線ラウンジのものと同じ作者)、またマニラヤシが風に揺らぐイメージを表現したスチール素材のオブジェが壁を飾り、空間にアクセントを与えている。

 最後に「マニラ線ご利用のお客さまが年々増えているなか、悲願のサクララウンジオープンをうれしく思っております。今後もますます新しくて、よいサービスを提供して多くのお客さまに喜んでいただけるよう努力してまいります」と述べて、説明を終えた。

日本航空株式会社 マニラ空港所 所長 山崎晃司氏

 また、JAL マニラ空港所 所長の山崎晃司氏は、サクララウンジ自慢の特製カレーなどを紹介しつつ、「我々には、新しいラウンジをお客さまにご満足いただけるよう運営していく責任がございます。精一杯努めてまいりますので、よろしくお願いします」と挨拶した。

サクララウンジの入口
レセプション
奈良吉野の山桜を描いたという絵画
喫煙ブースは二重扉と空調を備えている
温水洗浄機能付きの個室トイレを2つ設けている
ダイニングスペースは22席
Wi-Fiサービスを提供している
窓側の席は全席AC電源コンセントとUSBポートを備える
ソファー側の席は足下に電源が設けられている。テーブルを挟んだ対面のイス席にだけ電源はないが、連れとソファー席側の電源をシェアすれば問題なさそうだ
ダイニングスペースのイス
ダイニングスペースの窓からは14番ゲート方面が見える
ラウンジスペースは36席
ラウンジスペースは全席AC電源を備える
ラウンジスペースのイス
ラウンジスペースのアートワークは、マニラヤシが風に揺らぐイメージを表現したスチール素材のオブジェが、コーポレートカラーの赤色の上に飾られている
ラウンジスペースの窓からの景色
マガジンラックには日本の日経、朝日、読売新聞なども用意している
ダイニングで提供される料理
特製カレーは肉がごろごろと贅沢に入った欧州風カレー
ミネストローネ
鶏のから揚げ
ハムチーズサンドイッチとバーベキューチキンのミニソフトロール
シナモンロール
アップルデニッシュ
カップラーメンとシリアル
スナック類
ビール、焼酎、ワイン、ウィスキーなどのアルコール飲料
ソフトドリンク類
コーヒーやお茶
フィリピンで圧倒的なシェアを誇るサン・ミゲルのビール