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「レッドブル・エアレース千葉 2017」開催地の千葉市長 熊谷俊人氏らが記者会見
千葉市はイベント招致ノウハウの蓄積などが2020年に向けてのブレイクスルーに
2017年6月5日 13:37
- 2017年6月3日~4日 開催
千葉市美浜区の幕張海浜公園を舞台に6月3日~4日に行なわれた「レッドブル・エアレース千葉 2017」。6月4日の決勝レース前には、レッドブル・エアレースのゼネラル・マネージャーと、レース開催にあたって会場や用地提供で協力した千葉市と浦安市の代表者による記者会見が開かれた。
この開催にあたって、千葉市がレーストラックと観戦エリア、レースの体制作りやプロモーション、千葉県浦安市が臨時滑走路とハンガーの設営に協力した。
最初に発言したレッドブル・エアレース ゼネラル・マネージャー エリック・ウルフ氏は「今シーズンのレッドブル・エアレース・チャンピオンシップの3戦目の開催地として千葉に戻って来られたことをうれしく思う。日本のメインパートナーとともに日本でこの競技をさらに広めていきたい。千葉では3度目の開催となるが、今回はレッドブル・エアレースが2004年に発足以来、通算77戦目になる。そして昨年(2016年)は9万人のファンが見守るなかで日本人パイロットの室屋義秀選手が見事に優勝を飾った。我々にとっても日本のファンは特別な存在。金曜日(6月2日)にはパイロットとのサイン会に1000人ものファンが集まった。今朝も会場内を見てまわると、非常に多くの観客が集まっており、非常に成功したイベントだと実感している」と挨拶。日本開催にあたってのパートナーとの継続的な協力関係を期待。
千葉という開催地の印象については、「非常によくオーガナイゼーションされている」点を挙げたほか、早朝から観客が入場のために列を成すことにも驚きと喜びの言葉を述べた。
会見後にスタートする決勝レースについては、「レースに参戦するチームは高い集中力と固い決意をもってレースにやってきた。今シーズンは2回以上表彰台に立ったパイロットがいないので、非常に接戦になると思う。さらに、一新されたレーストラックで見応えのあるレースが繰り広げられるだろう」とし、世界138カ国で生中継され千葉・幕張で行なわれるレースを世界中が熱く見守ることや、会場でのさまざまな催しなどで楽しいイベントになるとアピールした。
千葉市 市長の熊谷俊人氏は、国土交通省、総務省、海上保安庁、警察、消防などの関係機関に感謝を述べたうえで、「エアレース3年連続開催のなかで、千葉市にとって一番大きいのは、この招致、開催にいたるまでの間に民間の方々がさまざまな形で関わって、有志の方々が後援会を地元で立ち上げ、機運醸成も含めて取り組んでいただいた。官民連携の形でイベントを招致することは、千葉市にとってよいレガシーとして、2020年の東京オリンピック・パラリンピックも含めて、千葉のさらなる活性化に向けて大きなレガシーになるものだと思っている」と挨拶。
レッドブル・エアレースのような大規模イベントを3年間開催したことで千葉市が得たものを尋ねると、「1つは、千葉市の行政として、こうした大きなイベントを誘致するにあたってのノウハウが蓄積されたこと。2点目が挨拶でも申し上げたとおり、地元の皆さま方がイベント開催に積極的に関わってこられ、ボランティアも含めて、こうした民間のノウハウや人材の蓄積が千葉市において進んできたことも大きな財産。そして3つ目が全市民が“私たちの千葉市がこういう立ち位置にある、幕張メッセもあり幕張新都心もあり、国際的なイベントを招致、誘致することに千葉市本来の魅力や強みがある”という、自分たちの街を知るきっかけになった。この3点が非常に大きいと思っている。2020年も含めた形で、千葉市が積極的な役割を担ううえでブレイクスルーになったことは間違いと思っている」と答えた。
このほか、「実行委員会の方々が、サイドアクトや、レースそのものの魅力を高めるものを作っていただいている。千葉としても、千葉の食材をテーマにしたフードフェスティバルや、地元の子供たち向けのガイドツアー、開催地の幕張にとって伝説になっている20万人のライブを実施されたGLAYのテーマソング。そして、地元の市民の皆さま向けのパブリックビューイング、ビジョンカーなど多くの形で観戦できるフェスティバルエリアの新設など、3年目は前進を図って多くの方に楽しんでいただける流れができたこともうれしく思う」と話し、会場では、千葉市の歴史、民間航空発祥の地としての歴史、そのほかの楽しみ方を紹介する小冊子「千葉市のトリセツ」を配布。「あらためてレッドブル・エアレース開催を機に千葉市の魅力を全国に発信していきたい。そして、私たちはこの開催を機に、さらなる千葉市としての盛り上がりを続けていけるように努力していきたい」とした。
千葉県浦安市 副市長の石井一郎氏は、「これから行なわれる決勝レースでは、主催者の皆さまのご配慮をいただき、浦安市ではハンガー近くにある3万5000m2の浦安市総合公園で、2016年同様に大型ビジョンを設置、今大会では表彰式の会場を加えたパブリックビューイングを設けていただいた。このエリアには、約3000名の浦安市民を招待いただき、多くの市民が迫力あるレースに魅了されることと思う。金曜日には特別企画としてハンガーエリア内でサイン会を開催していただいた。約1000名のエアレースファンの皆さんが、各チームの選手からサインをいただいたり、写真に収まったりと大いに盛り上がり、エアレースが3回目を重ねることでより身近になったと感じている」と話し、表彰式では3月に当選した内田悦嗣 浦安市長が優勝トロフィーを贈呈することを紹介。
そして、「レッドブル・エアレースの千葉大会は世界各国に配信されると聞いているので、こうしたことを通じて千葉市や浦安市の街全体のクオリティがさらに高まり、ブランドイメージ上昇につながるものと考えている」と期待した。
このほか、記者会見では千葉県知事の森田健作氏からの祝電が披露された。内容は以下のとおり。
「究極の3次元モータースポーツ、レッドブル・エアレース千葉 2017が、3年連続、ここ千葉・幕張の地で開催されることを歓迎いたします。このレースをとおし、幕張新都心の街並みや、成田国際空港を有する千葉県の魅力を世界中の多くの方々に知っていただけることをうれしく思っています。世界の最高の飛行技術を持ったパイロットの皆さんによるエキサイティングなレースが展開されることを期待しています」。