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スザンヌさんが1日PR隊長。「空行け!九州キャンペーン2016」開始記念イベントを羽田空港で実施

熊本まで飛んで行ける「HANEDA VIRTUAL TRIP」も28日まで

2016年8月26日 実施

航空券などが当たる「空行け!九州キャンペーン2016」が9月1日スタート

 九州観光推進機構および九州の各県、国内航空会社などは8月26日、九州行き往復航空券や九州の特産品が当たる「空行け!九州キャンペーン2016」のスタートを予告する記念イベントを羽田空港で開催した。

 同キャンペーンは、国内航空会社各社が協賛し、九州各地への旅行者のうち、公式Webサイトからキャンペーンに申し込んだ人を対象に、九州への往復航空券、もしくは九州各地の特産品が総計400名に当たるというもの。併せて、九州人で構成される「九州おもてなし隊」を発足し、九州各地の魅力を伝えていくことも発表された。

 キャンペーンは9月1日から2017年3月31日まで。賞品となる特産品は、福岡県の小倉織「あづま袋」や大分県の銘菓「ざびえる・瑠異沙」、熊本県の「五木村 美味しい詰め合わせ」など7種類を予定。詳細は今後公式サイト上で発表される。

スザンヌさんが「九州おもてなし隊1日PR隊長」に任命

九州観光推進機構 事業本部長 高橋誠氏

 イベントの冒頭では、九州観光推進機構 事業本部長の高橋誠氏が挨拶。平成28年熊本地震による被災状況について「一部に通行止め区間、再開できていない施設などもあるが、基本的には私ども九州は元気に頑張っている」と話し、第2期(2016年10月1日~12月28日宿泊分)となる「九州ふっこう割」による宿泊券などを9月9日に発売することなどを紹介した。

 その後、熊本県在住のタレント、スザンヌさんが登場し、「九州おもてなし隊1日PR隊長」に任命。「九州には観光名所がたくさんありますし、任命されたからにはさらに九州を盛り上げて、皆さんに来てもらえるように頑張りたいなと、身が引き締まる思いです」とコメント。タレント業を控えて東京から熊本に戻ってからは、「学生時代には気付かなかった九州の魅力を再発見して、やっぱりいいところだな、やっぱりみんなに来てほしいな、と思うことが多い」と述べ、「それをいかに皆さんに伝えて、来てもらえるか、というのは自分の使命だと感じている」とも語った。

熊本在住のタレント・スザンヌさん
「九州おもてなし隊1日PR隊長」に任命された

 挨拶が終わったところで、高橋氏やスザンヌさん、各県の代表者、航空会社CA(客室乗務員)らが、「1人1人の願いを託す」紙飛行機を一斉に飛ばし、キャンペーンの成功を祈願した。

紙飛行機を一斉に飛ばした

九州の各県がマスコットキャラクターと一緒に見どころを紹介

福岡県のマスコットキャラクター「ふくおか官兵衛くん」

 九州各県が、マスコットキャラクターとともにその県の観光ポイントなどを紹介するプレゼンタイムも設けられた。

「ふくおか官兵衛くん」が登場した福岡県は、2017年に世界文化遺産への登録が期待されている「宗像・沖ノ島と関連遺産群」を解説。宿泊施設、飲食店、観光施設、土産物店などで割引されたり、プレゼントをもらえたりする「ふくおかよかとこパスポート」もお勧めした。

佐賀県のマスコットキャラクター「壺侍」

 佐賀県はマスコットキャラクター「壺侍(つぼざむらい)」が愛嬌を振りまいた。同県については、伊万里、有田、唐津など多くの焼き物があり、なかでも有田焼は2016年で発祥400年を迎えると説明。人間国宝が作るそれらの器を使って佐賀の食材をいただくという「究極の器で佐賀の食」イベントも8月11日から11月7日まで、九州陶磁文化館で開催されている。また、佐賀空港でレンタカーを1000円で48時間借りられるおトクさもアピールした。

長崎県のマスコットキャラクター「がんばくん」

 長崎県は「がんばくん」とともに、同県内にある2018年の世界遺産登録を目指す資産はなにか、来場者に四択クイズとして出題。答えは「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」で、正解者には記念品をプレゼントしていた。

大分県のマスコットキャラクター「めじろん」

 大分県は「めじろん」が登場。日本一の温泉をもつという同県は、関東7都県の源泉すべてを合わせた約2200カ所の2倍、4400カ所もの源泉を抱えるとし、湧出量についても日本一であると胸を張った。ヒーリング効果が高いとされる別府明礬(みょうばん)温泉、炭酸ガスが湧き出る竹田市の長湯温泉、海の波音を聞きながら入れる別府海浜砂湯 亀川温泉など、ユニークな温泉が多数あり、食の面では関サバをはじめ、秋冬にかけて旬となるものも多いことから、「これから大分は最高のシーズンを迎える」とした。

宮崎県のマスコットキャラクターは“みやざき犬”の「むぅ」

 宮崎県のご当地マスコットキャラクターは、みやざき犬「むぅ」。今後の見どころとして、11月頃から行なわれる伝統神事「神楽」や、11月17日から開催されるゴルフ国際大会「ダンロップフェニックストーナメント」、2月頃から本格化する各種スポーツのキャンプなどを紹介した。

 そのほか、宮崎ならではの完熟マンゴー、日向夏、地鶏に加え、和牛オリンピックで2年連続優勝の宮崎牛、さらには国際線ファーストクラスで採用されているという宮崎キャビアなど、食材の豊富さについても前面に押し出した。

自ら鹿児島県を紹介したマスコットキャラクター「ぐりぶー」

 鹿児島県はマスコットキャラクターの「ぐりぶー」本人自ら、「鹿児島にはいいところがたくさんあるけど、美味しい食べ物を紹介する~」と、見どころを紹介した。鹿児島では“黒”にまつわるものがたくさんあるとし、黒豚、黒牛、黒さつま鶏、黒酢も有名であると説明。桜島はもちろんのこと、離島の屋久島、種子島、奄美群島のように、美しい海や手つかずの大自然に囲まれていることもアピールし、「とにかく癒やされて、心が洗われるようなんだぶー」と話した。

 熊本県はおなじみの「くまモン」。注目スポットとしては、美人の湯、癒やしの湯、子宝の湯をはじめとする118カ所の温泉、天草諸島をつなぐ開通50周年を迎える天草五橋などがあり、野生イルカの観察が可能なところもポイントだとした。

熊本県を愛くるしい姿でPRするくまモン
航空会社12社のCAも集まって記念撮影。CAは左から順にバニラエア、ピーチ、IBEX、スカイマーク、ソラシドエア、ANA、(スザンヌさんを挟んで)JAL、スターフライヤー、FDA、オリエンタルエアブリッジ、Spring Japan、ジェットスター
スザンヌさんとマスコットキャラクターたち

熊本の様子をリアルタイムに伝えてくれる「HANEDA VIRTUAL TRIP」

「空行け!九州キャンペーン2016」のスタート記念イベントは国内線第1ターミナルで行なわれたが、被災した熊本県を応援する羽田空港独自の「HANEDA VIRTUAL TRIP」というイベントも、国内線第2ターミナル5階で8月28日まで行なわれている。

「HANEDA VIRTUAL TRIP」が開催されている国内線第2ターミナル5階

「HANEDA VIRTUAL TRIP」は、羽田空港の運営を担う日本空港ビルデングが主催する、地方創生に向けた取り組みの1つ。2015年も同様のタイトルでVRデバイス「Oculus Rift」を用いたVR体験イベントを6月と11月に開催したが、今回は「それとはまた異なる新たな施策」として、「Microsoft Kinect v2」を用いたゲーム感覚で楽しめる「熊本応援企画」とした。

両手で羽ばたくジェスチャーをして画面内の飛行機を飛ばす「HANEDA VIRTUAL TRIP」
Microsoft Kinect v2を使用

 今回の内容は、大画面の前で羽ばたくジェスチャーをすることで、画面に映し出される横スクロールアクションゲーム内の航空機を操作でき、上手に羽ばたいてステージ途中の特典アイテムをゲットすると“フライトポイント”が加算されるというもの。

 1ゲームにつき3人のプレーヤーが、羽田空港からセントレア(中部国際空港)、セントレアから関空(関西国際空港)、関空から熊本空港へと、バトンタッチしていく形で順にプレーし、最も得点できたプレーヤーが最後のクイズにチャレンジする。

3人がバトンタッチして羽田空港から熊本空港までたどり着く。ただし、ゲームオーバーはない
高得点できたプレーヤーだけが最後のクイズにチャレンジできる

 最後のクイズは、熊本市内や黒川温泉(熊本県阿蘇郡)の現地の様子をライブ中継するボランティアスタッフやマスコットキャラクター、熊本城おもてなし武将隊たちから出題される。クイズは熊本に関わるもので、クイズが終了したあとは、くじ引きでくまモングッズをもらえる。ゲームとライブ中継を通じて熊本の魅力を伝え、熊本への旅行客を増やす狙いだ。

熊本の現地からiPadとFaceTimeを用いたライブ中継の映像が届く。もちろんリアルタイムにやりとりが可能だ。高速通信の容量制限の問題から、現地では複数台のモバイルルーターをあらかじめ用意して中継に臨んでいるという
熊本に関連するクイズが出題。クイズが終わったあとは、くじ引きでくまモングッズをもらえる

 ゲームをプレイできるのは身長100cm以上の子供や大人。担当者によると、今後も「疑似体験シリーズ」として同様のイベントを続けていきたいとしており、年内にももう一度別の形で開催する計画があるとのこと。