ハワイ現地発

【ハワイ現地発】改装後のホテルにあるスピークイージーなレストラン&バー

ワイキキにいることを忘れるようなバーがある

 ハワイではホテルのリニューアルラッシュが今も続いている。前回のオーシャンフロントのホテル内のレストラン&バーに続いて、今回は超穴場編。通りがかっても気付かない……英語では知る人ぞ知る「スピークイージー」と表現されるバーをこっそり紹介したい。

 ひそかに注目されているのが、カラカウア通り沿いの主要ホテルとは一線を画して、山側のアラワイ通りやクヒオ通りにある小さなブティックホテル。以前は古い印象のあったこれらのホテルが次々と改装し、大変身を遂げている。

ホワイトサンズホテルの入口

ホワイトサンズホテルの「HeyDay」

 1957年に建てられ、大改装を経て生まれ変わった「ホワイトサンズホテル」。なかでも、隠れ家でありつつも、あまりに素敵で友人だけに教えたくなる……とささやかれているのが、外からは想像もできない空間にあるバー「HeyDay(ヘイデイ)」だ。

 インターナショナルマーケットプレイスからさらにアラワイ運河に向かって歩いていくと、右手にホテルの入口が現われる。

この入口を入ってためらわずに直進を!
オールドハワイの雰囲気が漂っている

 ひたすら入口をまっすぐ進むとホテルの受付がある。そこには、長期滞在のサーファーにとっては欠かせない、その日の波の高さを書いたボードが置かれている。

波のコンディションをここでチェックできる
Have a nice dayにかけた遊び心たっぷりのインテリア

 そしてたどり着いたところがプールエリア。ほんの1分でワイキキとは思えない空間が出現する。パラソルとやデッキチェアが置かれていて、宿泊者がくつろいでいる。

低層階の建物に囲まれたレトロな雰囲気
混み合うこともなく落ち着いた空間が広がる

 そこにあるのが「HeyDay」。1960年代の古きよきハワイの時代にタイムスリップしたかのような茅葺き屋根のバーがある。

南国情緒あふれるバーはワイキキの喧騒を離れた空気感に浸れる

 ノスタルジックな気分に浸りながら、イスをスイングさせながらカクテルを飲むのもよし、プールサイドでくつろぎながら一杯飲むのもよし、テーブル席で食事をするのもいい。

4種類のマイタイなどハワイのフレーバーを味わえるカクテルが揃う

 実はここはダウンタウンにある人気レストラン「Fete」を経営するチャック・バスラー氏と、料理界のアカデミー賞とされるジェームズ・ビアード賞を受賞したロビン・マイイ・シェフ夫妻がオープンさせたバー。地元の食材を使った繊細でクリエイティブな料理を、プールサイドで気軽につまめる一品として楽しめる。

アヒ(ツナ)をディップするトーストや、アジアンなフレーバーのスライダーなどクオリティの高い料理がメニューに並ぶ

 旅行客に限らず、ステイケーションとして1週間滞在するローカルがいるなど、まさに地元に根差したホテル&バー。ちょうど今、HeyDayの2周年記念として、9月30日までの予約で(宿泊は12月21日まで)宿泊料金が17%~30%オフ(部屋による)、毎日HeyDayで使える30ドル券などが付くキャンペーンを実施している。詳細はWebサイトで見られる。

ウェイファインダー・ワイキキの「レッドフィッシュ・ポケバー」

 続いて、こちらはアラワイ運河の目の前にあるホテル。こちらも大改装後、「ウェイファインダー・ワイキキ」と名前を変えてオープンした。外観は地味だが内装が粋で、足を踏み入れるとかなり好印象を受ける。

決して華美ではない外観
ロビーはクラシカルな雰囲気

 コーヒーと雑貨を扱う「B-サイド」やハワイの定番ポケを提供する「レッドフィッシュ・ポケバー」がオープンした。

ロビーまわりはカジュアルなアジアンな空間
細長く奥まで続く「レッドフィッシュ・ポケバー」

「レッドフィッシュ・ポケバー」の奥にはカウターもあり、ここでトロピカルなカクテルやハワイの地ビールなどのメニューをオーダーできる。

室内にあるので涼しく快適でありつつ、右は外、左はプールサイドというオープンなバー

 ハワイアンスタイルアヒやしょうゆアヒなどスタンダードなものから、ゆず味噌アヒなどのクリエイティブなポケが揃う。宿泊者以外でも利用できるので、ワイキキのホテルで気軽にポケを食べられる穴場として知っておくと便利だと思う。

フレッシュなアヒ(マグロ)のポケに舌鼓を打てる(写真は試食用)
14時から17時、20時から22時はお得なハッピーアワー

 このほか、プールサードバー「ロスト・アンド・ファウンド」も新たにオープンし、カクテルとともにハワイならではのフムス&タロチップスなどの軽食も味わえる。プールの利用は宿泊者のみだが、プールサイドでの食事は誰でも可能なので、静かな隠れ家で軽く一杯カクテルを飲みにいくのもよさそうだ。

こじんまりしたプールを囲み、プライベートなリゾート空間にいるような気分に
プールサイドにはパラソルとテーブル席があり、ここで食事ができる

 エキゾチックな雰囲気が漂うおしゃれなホテルとして生まれ変わったウェイファインダー内の最新スポット。まだローカルにもあまり知られていない。

大澤陽子

ハワイで発行している生活情報誌「ライトハウスハワイ」編集長。日本ではラジオアナウンサー、ライターとエディターとして活動。2012年にハワイへ移住。新聞やハワイのガイド本などの編集に携わる。ハワイのビーチとビールをこよなく愛している。