JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛
杜の都を彩る仙台七夕まつり ~JAL客室乗務員が七夕飾りをデザイン~
2025年8月20日 12:00
全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。
今回お話を聞いたのは、宮城で仙台七夕まつりに携わるJALふるさとアンバサダーの佐藤奈々絵さん。
――取り組みについて教えてください。
皆さまは「仙台七夕まつり」をご存じでしょうか?
毎年8月6日から8日にかけて宮城県仙台市で開催されるこのまつりは、東北三大まつりの一つであり、さらには日本三大七夕まつりの一つとも称される、東北の夏を代表する風物詩です。
まつりの期間中は、いろいろな色の美しい七夕飾りが仙台の街を華やかに彩り、例年、国内外から200万人以上の人が訪れます。商店街をはじめとする市内のあちこちが、鮮やかな吹き流しで埋め尽くされる光景は、まさに圧巻です。
この仙台七夕まつりの歴史は古く、始まりは仙台藩主・伊達政宗公の時代にまで至ります。400年以上にわたり地域に根ざし、市民の手によって大切に受け継がれてきました。その長い歴史のなかで育まれてきた文化と誇りは、今なお仙台の街に深く息づいています。
「七夕」と聞くと7月7日を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、仙台七夕まつりは旧暦の七夕を基準としているため、新暦の1か月遅れの8月に開催されます。
真夏の青空のもとで行なわれる七夕まつりは、どこか懐かしく、どこか幻想的な空気をまとっています。
このまつりの大きな特徴の1つとして、一般的な七夕のように願いごとを書いた短冊を笹の葉に飾るのではなく、「七つ飾り」と呼ばれる7種類の縁起物を飾ることです。無病息災や健康長寿、商売繁盛、豊漁祈願など、それぞれの飾りには人々の思いと願いが込められています。
今年の仙台七夕まつりも8月6日から8日まで開催され、平日にもかかわらず多くの人々でにぎわいました。晴天に恵まれた日には、陽の光に透けるいろいろな色の飾りが風に揺れ、その美しさに思わず足を止めて見入る方も大勢見られました。
これまで一度も仙台七夕まつりを訪れたことがない方も、ぜひ来年の夏には足を運んでみてはいかがでしょうか。受け継がれてきた伝統の美しさと、夏の仙台ならではのにぎわいを、きっと五感で味わっていただけるはずです。
――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。
JALでは、地域の皆さまとともに仙台七夕まつりを盛り上げ、伝統文化を未来へとつなげたいという思いのもと、今年も七夕飾りを制作・展示し、仙台七夕まつりに参加しました。
今年は、宮城県出身のJALふるさとアンバサダーの私が七夕飾りのデザインを担当しました。子供のころから親しんできた大好きな地元のおまつりに、このような形で携われることができてとてもうれしく思います。
今回の七夕飾りも、「JALらしさ」と「日本のこころ」を大切に、細部にまでこだわって仕上げました。飾りには約800羽の折り鶴を使用しており、東北6県と新潟県、計7つの支社・支店・空港で働く504名のメンバーが一羽一羽心を込めて折り上げました。
それぞれの思いと願いが重なり合い、1つの大きな作品として形になったこの飾りには、地域の皆さまへの感謝と、「これからもともに歩んでいきたい」という私たちの思いが込められています。
飾りはまつり期間中、仙台駅近くのハピナ名掛丁商店街に展示され、多くの方に楽しんでいただきました。皆さまのなかには、実際に見つけてくださった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ふと立ち止まり、空を見上げるように飾りを見つめてくださるその姿に、私たちの思いがそっと届いたような気がして、胸がいっぱいになりました。
JALの七夕飾りを通して、少しでも笑顔や幸せな気持ちを届けられていたらうれしいです。
――旅行者に向けてメッセージをお願いします。
今年の仙台七夕まつりは終了しましたが、JALオリジナルの七夕飾りは場所を移し、仙台空港2階のJALカウンター付近で展示しています。心を込めて作られた美しい七夕飾りが皆さまをあたたかくお迎えし、旅の思い出に彩りを添えます。
展示期間は8月10日~9月1日までの期間限定ですので、仙台にお越しの際はぜひお立ち寄りくださいませ!
東北はこれから秋へと季節が移り変わり、美しい紅葉のシーズンを迎えます。色づく風景を眺めながら、温泉でゆったりとくつろぎ、旬の味覚に舌鼓を打つ――そんな豊かなひとときは、東北の秋ならではの楽しみです。
季節が移ろうこの時期にこそ味わえる東北の魅力を、ぜひ感じにいらしてください。皆さまのお越しを心よりお待ちしております。

























