週末駅弁

仙台駅「伯養軒の炙りえんがわずし」

「伯養軒の炙りえんがわずし」

 東北地方最大の都市・仙台の主要駅であるJR仙台駅では、地域性豊かで個性的な駅弁が数多く販売されています。そのなかでも筆者が以前から気になっていたのが今回紹介する「伯養軒の炙りえんがわずし」です。

 普段はお店に並んでいるさまざまな商品のなかから選ぶのが1つの楽しみなのですが、今回は最初からこのお弁当が目当てで来店しました。

 夕方だったためか残りわずかだった目的の駅弁を購入し蓋を開けてみると、笹の葉に包まれた炙りえんがわの押し寿司が1本入っています。ほかには醤油と生姜甘酢漬け(がり)と塩、ライムが添えられているだけのとてもシンプルなお弁当です。

炙りえんがわの押し寿司が1本入っているだけのシンプルな駅弁

 駅弁の食材としてはちょっと珍しい主役のカレイのえんがわは、かなり脂がのっていて味もしっかりしたものです。光の当たり具合によってはギラギラして見えるくらいです。少し淡白な味をイメージしていましたので意表を突かれました。

光の当たり具合によってはギラギラするくらい脂がのってます

 酢飯には生姜の甘酢漬けとしその葉がまぶしてあり、とてもさっぱりした組み合わせ。それがカレイの炙りととてもマッチしています。添付された醤油のほかに塩でも楽しめますし、ライムの果汁をつけて食べても美味しくいただけます。

 個人的には醤油が1番好みでしたが、カレイの味がしっかりしているので何もつけずに食べるのも個人的にはアリだと思います。6つに切れているので、いろいろな味のバリエーションを楽しみながら食べるのがよさそうです。

押し寿司は6つに切れています
酢飯は生姜の甘酢漬けとしその葉がまぶしてあり、とてもさっぱりしています

 押し寿司を包んでいる笹の葉はもちろん本物です。笹の香りが寿司にそれほど移っているようには感じませんでしたが、食後にほんのりと香るのがイイものをいただいたという満足感を一層引き立ててくれたような気がします。

本物の笹なので香りはもちろん、視覚的にもなんとなく高級感があります

 ちなみにこの伯養軒の炙りえんがわずしは、「JR東日本 駅弁味の陣2017」で味覚賞を受賞しています。味覚賞というのはハガキの投票で最も「味」の評価が高かった駅弁に与えられる賞。今回いただいてみて、納得の美味しさでした。

「伯養軒の炙りえんがわずし」

価格 :1600円
販売駅 :仙台駅
購入場所 :駅弁屋 祭(改札外2階コンコース)
購入日 :2022年8月19日