荒木麻美のパリ生活
2024年パリオリンピック記念! ガイドブックに沿ってパリ1周
2021年8月21日 08:00
「Topo guide」という、フランスの長距離ハイキングコースを紹介するガイドブックがあります。フランスハイキング連盟が発行しているこのシリーズを図書館で見ていたところ、パリ編があるではないですか!
2024年に予定されているパリオリンピックを記念して作られたようですが、パリ周辺をぐるりと1周するこのコース、おもしろそうなのでたどってみることにしました。
このコース、全長約50km、徒歩だと約12時間かかるようです。でも私は徒歩にこだわらず、ガイドブックを見て行きたいと思ったところだけをピックアップし、公共交通機関も使いながら、数日に分けて行きました。
ガイドによると、出発地は以前ご紹介したラ・ヴィレットです。ここから20区のシャロンヌ教会に向かいます。
シャロンヌ教会の裏にある墓地を歩いていると、人懐こそうなおじさんが「日本人?」とニコニコと話しかけてきました。このおじさん、日本には10回は行ったことがあるという日本好き。広島を舞台にした日仏合作映画「二十四時間の情事」(または「ヒロシマ・モナムール」)の主演女優エマニュエル・リヴァがここに眠っていることなどを教えてくれ、楽しいひとときでした。
その後ナシオン周辺を通ってブールゴアン通りのすてきな家々を眺めたら、13区の中華街に。中華街の巨大な高層アパート群に圧倒されつつ、ケレルマン公園を通り、14区にある大学都市に到着です。
大学都市に住めるのは学生、研究者、芸術家など、定められた資格を持つ人のみですが、敷地内には自由に入れます。大学都市に来たのは数年ぶりでしたが、各国の特徴を表わした建物を楽しく見て行きました。有名建築家による建物も多いです。日本館もありますよ。
大学都市を出たら、ブーローニュの森へ向かいます。パリの森といえばヴァンセンヌの森とブーローニュの森なのですが、私がよく行くのはヴァンセンヌの森。ブーローニュの森には久々に行きました。
広大な森の中には全仏オープンの会場となるスタッド・ローラン・ギャロス、以前ご紹介したセール・ドートゥイユ庭園、ロンシャン競馬場などがあります。ブーローニュの森の端にあるルイ・ヴィトン財団美術館まで来たら、最後はクリシー・バティニョル - マルタン・ルター・キング公園公園へ。
この周辺は都市再開発が進むエリアで、公園を囲んで新築の高層アパートが建ち並んでいます。中華街の高層アパートエリアとはまったく違う雰囲気。イタリア人建築家のレンゾ・ピアノ設計のパリ市高等裁判所の立派な建物も見えます。この辺も含めたパリ北東部は変化が激しく、訪れるたびに発見があって楽しいです。
ここからはまたラ・ヴィレットに戻り、パリ1周ツアーはこれで終了です。パリに住んでいるといっても毎日同じところをぐるぐるしているので、ガイドのおかげであまり行かない・知らないエリアを訪ねるよい機会となりました!