旅レポ
シーウォーカーの海中探索と息を飲む絶景ビーチ。ケアンズ・グレートバリアリーフで1日に二度楽しいマリンアクティビティを体験してきた
2026年9月22日 12:00
ケアンズの旅で外せないものといえば、やはりグレートバリアリーフだ。空港からケアンズシティまではクルマで10分~15分。街のすぐそばにマリーナがあり、そこから船に乗れば世界最大級のサンゴ礁の海、グレートバリアリーフへ出られる。
今回は、Sunlover Reef Cruisesの「Reef&Fitzroy Island Full Day Reef Tour」に参加した。マリーナから船で1時間半ほどの外洋リーフに設けられたMoore Reef Pontoonでアクティビティを体験し、そのあとFitzroy Islandへ移動。ランチを取って、島を散策するという1日でリーフと島の両方を巡るツアーだ。
外洋のポンツーンまで双胴船で1時間半
出発は、ケアンズシティのマリーナ沿いにあるReef Fleet Terminal。朝のターミナル周辺には、各社のリーフツアーに参加する人たちが集まっていた。早朝だというのに、みなテンションが高めだ。Reef Fleet Terminalにはリーフクルーズ各社のカウンターや乗船案内などがまとまっている。ケアンズで海へ出るアクティビティは、まずここから始まる。
Terminalで受付を済ませ、Cairns Marlin Marinaへ向かい、案内図で乗り場を確認しながらSunloverの船へ。今回乗船したのは大型のカタマランボート、いわゆる双胴船だ。Moore Reefまでの所要時間は約1時間半。そこからFitzroy Islandへ移動し、最後はケアンズへ戻ってくる。
乗船券を提示して船内へ。船内には売店があり、スナックやドリンク類も販売している。ただ、この日は海が少し荒れ気味。船酔いしやすい人は、朝食や船内で食べる量は少し控えめにしたい。船に乗り込むと席は自由。船は場所によって揺れの感じ方が違う。酔いやすい人は下層デッキの真ん中付近、船の重心に近い場所が比較的酔いにくい。前方は特に縦揺れが、後方はエンジンの排気などのにおいで酔いやすい。また上部デッキは横揺れも強くなる。
席に座るとクルーによるセーフティデモンストレーションが始まる。この辺りはどこか飛行機にも似ている。大型の観光船とはいえ、向かう先は外洋のリーフ。しっかり説明は聞いておこう。英語が分からなくてもジェスチャーで理解できる。
さて、いよいよ桟橋を離れゆっくりと港を進む。港を囲む防波堤を抜けると、船はMoore Reefへ向けて徐々に速度を上げていく。
この日は、むちゃくちゃ揺れた。
筆者は船や飛行機の揺れにはめっぽう強い。むしろ揺れるほど少しワクワクする性分なので平気だった。それでも「おお、今日は揺れるな」と思うくらいには揺れた。滞在中は天気が不安定で、海も少し荒れ気味。グレートバリアリーフと聞くと、穏やかな青い海を思い浮かべがちだが、実際の海は天候や風、うねりに大きく左右される。ただ、今回案内してくれた、Sunlover Reef CruisesのASAMIさんは、「これくらいなら全然大丈夫ですよ?」と揺れをなんとも思っていない様子だった。
船内では、スタッフがエチケット袋を手にして常に見回っている。実際に、船酔いでつらそうな人も見かけたが、スタッフがすぐに声をかけていた。乗り物酔いしやすい人は酔い止めは必須。ただ、万が一でもスタッフがすぐに駆けつけてくれるのが心強い。
船内の冷房はかなり強めに効いている。これは快適性だけでなく、船酔いを起こしにくくするための配慮でもある。ただし、海に入ったあとなどに船内に戻るとかなり寒く感じる。暑がりの筆者でも寒く感じたので薄手の羽織りものを1枚持っておくと安心だ。
約1時間半でMoore Reef Pontoonに到着した。ポンツーンはいわゆる浮桟橋で、外洋リーフの海上に設けられたプラットホームだ。ここを拠点にシーウォーカーやシュノーケリングなどのアクティビティを楽しめる。
呼吸のできるヘルメットを付けて海中探索できるシーウォーカーを体験
到着後、まず体験したのはシーウォーカーだ。フルフェイスヘルメットをかぶり、顔を濡らさずに海中を歩くアクティビティで、メガネをかけたままでも楽しめる。ヘルメットにはホースがつながっており、このホースから空気が供給される仕組みで、水中でもそのまま呼吸できる。ダイビングのようにマスクで顔を覆ったり、レギュレーターをくわえたりしないので、初めてでもすぐに楽しめる人気のアクティビティだ。
海中へ降りると、ポンツーン下に設けられたルートをスタッフの案内でゆっくり進む。階段や手すりがあり、参加者はそれにつかまりながら移動する。水中をまさにゆっくり散歩する感覚だ。
この日、天気は晴れていたが、前日までの天候不良で海中は少し濁っていた。グレートバリアリーフといえば、透明度抜群の海が広がっていると思いがちだが、実際には天候や海況に左右される。特にうねりや濁りは、当日は晴れていても、2~3日残るらしい。
それでも、魚はすぐ近くまで来てくれる。目の前を大きな魚がゆっくり通り過ぎ、カメラのすぐ前まで近づいてくる魚もいる。透明度がわるくても、自分の身体が水中にあり、魚と同じ場所にいる感覚はしっかりと味わえる。
散策デッキを一周すると、再び水面へ戻る。器具の扱いはすべてスタッフがサポートしてくれるので、参加者で難しい操作はない。顔も濡れないので、ダイビング未経験の人や、泳ぎに自信がなくても不安なく参加しやすいアクティビティだ。
次はシュノーケリングへ。このときも必要なウェットスーツや、ゴーグル、フィンなどはすべて貸し出してくれる。ちなみに、筆者は普段メガネなのだが、ありがたいことに度付きのゴーグルも貸し出してくれる。さすがに強い乱視や左右差など、メガネのように完璧に合った度というわけにはいかないが、それでも十分に見える。筆者はこれで十分に助かった。
シュノーケリングはポンツーンのデッキからアプローチする。海中の視界は、シーウォーカーのときと同じく少し白っぽい状態だった。それでも海中を覗くと魚の動きが見えて、海底にはサンゴが広がっている。今回は利用しなかったが、ポンツーンにはグラスボトムボート・半潜水艇(オプション)や、ウォータースライダーなどもある。
シュノーケリングを終えたあとは着替えてポンツーン内を散策してみた。デッキでは、これから海に入る人、休憩する人、写真を撮る人など、みなそれぞれの時間を過ごしている。自分が今いる場所が、日本から遠く離れたオーストラリアの外洋の海上というのが、なんとも非現実的でどこかふわふわした感覚だった。
ポンツーンには海中展望室もある。泳がなくても窓越しに海のなかが眺められる施設だ。地元の子供たちの海洋教室などでも使われることがあるらしい。海に入れない小さな子供連れや、海に入らない同行者がいても、ここならリーフの雰囲気を一緒に味わえる。
言葉を失う美しいビーチへ。ケアンズ沖の島・Fitzroy Island
さて、Moore Reefでの滞在を終えると、船はFitzroy Islandへ向かう。ポンツーンから所要時間は約45分。外洋リーフから島へ移動すると、景色が大きく変わる。海の上に浮かぶポンツーンから、緑に覆われた島へ。1日のなかでこの変化を味わえるのがこのツアーのおもしろいところ。
Fitzroy Islandはケアンズ沖にある島で、島の多くは国立公園に指定されている。桟橋から上陸すると、すぐ近くにビーチやリゾート施設があり、背後には緑の濃い山が迫る。
散策の前に、まずはランチだ。今回のツアーでは、Fitzroy Islandでビュッフェ形式の昼食が用意されていた。海に入ったあとだけに、かなりお腹がすいている。ここでしっかり食べられるのはありがたい。好みの料理を皿にとり、午後の島歩きに備えてしっかり食べた。
ランチのあとは、いよいよNudey Beachへ向かう。Fitzroy Islandの海岸線は、白っぽい浜と青い海、その背後に山並みが続く絶景の宝庫だ。Moore Reefの外洋とはまったく違い、こちらは南国の島らしさを感じることができる。
Nudey Beachへは、Nudey Beach Trackを歩いて向かう。読み方はヌーディービーチ。名前から、男性諸氏はよからぬ想像をするかもしれないが、ヌーディストビーチではないのであらかじめ断っておく。島を代表する美しいビーチだ。
道のりは、片道ゆっくり歩いて30分ほど。単なる海辺の散歩道ではなく、森のなかを進み、岩場や段差もある。雨のあとで足元が濡れている場所もあった。ビーチサンダルだけだと少し歩きにくい。できればスニーカーや、サンダルでもストラップで固定できるものをお勧めしたい。筆者はストラップ付きのサンダルで歩いた。
のんびり30分ほど森のなかを歩くと、急に視界の開けた場所に出る。熱帯雨林のムシッとした空気が、気持ちよく吹き込む海風に変わり、白い珊瑚の浜と青い海が現われる。Nudey Beachはとにかく美しかった。海風と白い浜、青い海を前にしばらく立ち尽くした。
この日は決して天気が完璧だったわけではない。それでも、海の色、白い浜、遠くに見える山が重なった景色には、歩いてきた分だけのご褒美感があった。浜の白さの正体は珊瑚片。足元を見ると、その白さの理由が分かる。
今回のツアーではNudey Beachで海には入らず、散策のみ。Moore Reefで海に入り、Fitzroy Islandでは島を散策。1日で海と島の両方をムリなく味わえるのがこのツアーのいいところだ。ビーチから戻ったあとはバーエリアでつかの間の休憩。海を見ながらぼーっとしているだけでココロが洗われる。なんとも贅沢な時間だ。
桟橋に船が戻ってくるといよいよ島を離れる時間だ。乗客が桟橋へ戻っていく。Fitzroy Islandでの滞在を終え、再び船でケアンズシティへ。Fitzroy IslandからCairns Marlin Marinaまでは約45分。1日の疲れからか、すっかり寝落ちてしまい、気が付くと港に接岸していた。
今回のツアーでは、Moore Reefでシーウォーカーとシュノーケリングを体験し、Fitzroy IslandではNudey Beach Trackの散策を楽しんだ。このほかにもSunlover Reef Cruisesでは1日中ポンツーンで海を楽しむツアーや、ヘリに乗って空からグレートバリアリーフを楽しむツアーなど、いろいろなツアーを用意している。
一方で今回のように、Moore ReefとFitzroy Islandを組み合わせると、海中アクティビティと島歩きの両方を味わえる。体力は少し使うが、ケアンズの海を1日で二度楽しむなら、ぜひオススメしたいプランだ。



















































































