旅レポ
47都道府県で唯一未踏だった山口県へ! 絶景・温泉・ウニ&フグ尽くしで大満足の1泊2日
2026年9月19日 12:00
山口県が主催するプレスツアーに参加してきました。実は私、47都道府県で唯一、訪れたことがなかったのが山口県。行く前の予備知識といえば「フグが有名」「教科書で見た秋芳洞がある」「島耕作の出身地(※岩国市出身設定)」というくらいのキーワードしか思い浮かばなかったのですが、今回1泊2日で巡ってみて、その奥深さにびっくり。今までスルーしていたことを後悔するほど、見どころ満載の旅となりました。
山口県では、10月からJRグループ6社と大型連携した「山口デスティネーションキャンペーン(山口DC)」を開催します。キャッチコピーは「万福の旅 おいでませふくの国、山口」。さらに9月28日からは、山口県岩国市出身の作家・宇野千代さんをモデルにした連続テレビ小説「ブラッサム」(NHK)もスタートします。
これまでに総理大臣を8人も輩出している山口県のポテンシャルの高さを肌で感じつつ、歴史、絶景、グルメ、文化、温泉を満喫した旅の全貌をレポートします!
絶景からスタート! コバルトブルーの海に架かる角島大橋
ツアーはまず、本州の西の端、かつての長門の国エリアからスタート。最初のスポットは、数々のテレビCMやドラマでもおなじみの「角島大橋(つのしまおおはし)」です。
コバルトブルーの海を切り裂くようにまっすぐ伸びる橋は全長1780m。2000年の開通直後からその絶景が話題となり、今や山口を代表する観光スポットになっています。
橋脚の高さを抑え、周囲の自然に溶け込むように設計されたそのたたずまいは、あくまでも“海”が主役。橋自体を目立たせないようなこまやかなデザインが施されています。途中で左へと緩やかに美しくうねるカーブも、実は途中にある小さな島を迂回するためのもの。自然を守るための工夫が、そのままこの絶景につながっているのです。
器が瓦!? 山口のソウルフード「瓦(かわら)そば」を食べてみた
橋を渡って角島へと入ったあとは、島内にある「瓦そばたかせ 角島岬店」へ。熱々の瓦の上に茶そばが乗り、錦糸卵や牛肉、レモンなどが盛り付けられた衝撃のビジュアルの「瓦そば」は、山口県下関市発祥の郷土料理。一般家庭でもホットプレートなどを使って普通に作られている、おなじみのソウルフードなのだそうですよ。
どうやって作るのかお店の方に聞いてみると、乾麺の茶そばを茹でて、冷水でしめたあと、なんと冷蔵庫で丸1日置いてから焼き上げるのだそう。口に入るまでの工程、どんだけ~!?とツッコミたくなる手間暇(笑)。しかも、てっきり焼きそばのようなものかと思いきや、温かい特製つゆにくぐらせて食べるというからびっくり!
口に運ぶと、茶そば独特の強いコシと、瓦に接した部分のパリパリで香ばしいおこげが見事にマッチ。なるほど、この食感の楽しさとシンプルで飽きのこない味が地元で長く愛され続ける所以なのですね~。
ネットで話題の絶景! 123本の朱色の鳥居が並ぶ「元乃隅神社」へ
続いて向かったのは、「元乃隅(もとのすみ)神社」。ここも角島大橋と同じく、ネットやSNSなどの絶景特集で一度は目にしたことがあるという人も多いのでは? アメリカのテレビ局CNNで「日本の最も美しい場所31選」に選ばれたことでも知られる、世界的な人気スポットです。
海に向かって突き出た断崖絶壁を背景に、123本もの朱色の鳥居がズラリと並んでいる様子は圧巻。平日にもかかわらず、境内は世界各国から訪れた外国人観光客の姿でにぎわっていました。
鳥居のトンネルをくぐり抜けた先の突き当たりに広がっていたのは、思わず「火曜サスペンス劇場」のテーマ曲が頭のなかで流れ出しそうなほどの断崖絶壁! ネットの写真を見るだけでは分からない、ダイナミックな大自然の迫力を感じることができました。
世界が認めた「秋吉台&秋芳洞」の壮大なスケールに感動
実は私、山口県に来るまで「秋吉台の真下に秋芳洞が広がっている」という位置関係を知りませんでした。どちらも超有名ですが、大草原とその真下の洞窟が“地続き”だったとは、現地に行くまで想像もしていなかったのです。
そんな驚きを胸に、まずは地上の「秋吉台」へ。日本最大級のカルスト台地は、緑豊かな大草原に白い石灰岩がポツポツと点在するのどかな光景。今年4月に、Mine秋吉台ジオパークが「ユネスコ世界ジオパーク」に正式認定されたばかりの注目スポットです。
大パノラマを大きな窓から一望できるのが、展望台のすぐそばにあるカフェ「Karstar(カルスター)」。のんびり景色を眺めながら贅沢な時間を過ごせる、カウンターの特等席が用意されています。
また、広大なエリアをアクティブに楽しむなら、先ほどご紹介した「Karst Gate(カルストゲート)」に立ち寄るのもお勧め。Eバイクツアーやトゥクトゥクのレンタル、秋芳洞の一般未公開エリアを巡る本格的な「ケイビングツアー(洞窟探検)」の予約などもできる、旅のワンストップ窓口となっています。
秋吉台の景色を眺めたあとは、いよいよ日本屈指の大鍾乳洞「秋芳洞」へ。今回はあえて一般的な順路とは逆のルートをたどりました。
地表に見えている白い岩も、地下にあるこの鍾乳洞も、実はすべて3億5000万年前に誕生した超巨大な石灰岩の層。表面を見ているのがカルスト台地で、雨水によって内側がくり抜かれてできた空洞こそが、いま歩いている地下の世界なのだそうです。
ライトアップされたダイナミックな洞内を見上げながら、「さっき地上で眺めた羊のようなたくさんの岩と、この地下の神秘的な世界は、ぜんぶ地続きでつながっているんですのね~」と、そのスケールの大きさと地球のロマンに圧倒されるばかり。すごいな、秋吉台&秋芳洞!
山口県の新たなご当地グルメ「極み海鮮雲丹しゃぶ会席」がスゴかった!
初日の行程を終えて、今宵の宿である「源泉の宿 萩本陣」へ。城下町・萩にふさわしい格式高いたたずまいの純和風旅館で、地下2000mからくみ上げる自家源泉の温泉が自慢です。
さっそく「湯の丸」と呼ばれる大浴場へ向かうと、そこはまるで一つの温泉街! 中庭をぐるりと囲む回廊に「土塀露天風呂」や「水流の間」「歩の間」など、趣向を凝らした湯船が並び、朝晩の男女入れ替えで、合計14種類もの湯船巡りを楽しめます。
お楽しみの夕食は、料理長が腕を振るう「極み海鮮雲丹しゃぶ会席」。濃厚なウニスープに旬の海の幸をくぐらせて味わう、山口県の新たなご当地グルメです。
テーブルにはなんと丸ごと1枚の新鮮な板雲丹が1人分としてドカンと登場! 濃厚な特製雲丹出汁にイサキや鯛などをさっとくぐらせたら、仕上げにその板雲丹をたっぷりのせて味わうのが正しい食べ方。
ウニの甘みとお出汁の旨味が口のなかでとろけ合う瞬間は、まさに至福のひととき。締めまでその魅力を余すことなく堪能し、完全に胃袋を掴まれてしまいました。
朝一番で厳かな毛利家の菩提寺へ
2日目は、お宿からクルマで約2分の場所にある「東光寺」への参拝からスタート。1691年に長州藩の三代藩主・毛利吉就が建立した黄檗宗の禅寺で、歴代藩主が眠る菩提寺です。
最大の見どころは、本堂の裏手に広がる毛利家墓所。初代吉就公から11代までの奇数代の藩主とその夫人が眠るお墓の前に、左右均等に約500基もの石灯籠がズラリと並んでいます。毎年8月15日の「万灯会」では、これらすべてに火が灯り、幻想的な世界が広がるのだそう。歴史好きの方にもぜひ訪れてほしい東光寺。秋の境内はイチョウや紅葉が美しく色づくそうですよ。
萩の人は“松陰”と呼び捨てにしない!? 「松陰神社」で知った偉人への深いリスペクト
続いては、萩市、いえ山口県を代表する歴史文化スポット「松陰神社」へ。ここでは、とても印象的なお話を伺いました。萩の町の人は、吉田松陰のことを「松陰」と呼び捨てにせず、「松陰先生」や「松陰大士(だいし)」と、必ず敬称をつけて呼ぶのが当たり前なのだとか。ということで、ここからは私も敬意を込めて“松陰先生”と呼ばせていただきます!
境内にたたずむ「松下村塾」は、松陰先生が主宰した私塾。わずか8畳ほどの小さな平屋ですが、ここから高杉晋作や伊藤博文など、誰もが知る幕末・明治の主役たちが誕生したのだと思うと、ジーンと胸が熱くなります。
絵馬に描かれたお顔を見ると大人の落ち着きを感じる松陰先生ですが、安政の大獄で捕らえられ、満29歳という若さで刑死(死刑)しています。まだ20代という若さで、激動の時代を動かすリーダーたちを育て上げたなんて、本当に信じられない思いです。
ちなみに地元の小学校では、朝礼などで松陰先生の遺したことばを朗読する時間があり、卒業までに計18個(3学期×6年間!)を暗唱するのだそう。幼い頃からその教えに触れ、郷土の偉人を誇りに思いながら育つ萩の子供たちをうらやましく思いました。
毛利元就ゆかりの禅寺から、令和の大改修を終えた国宝へ
萩をあとにして、クルマで約1時間。県庁所在地の山口市にある「香山(こうざん)公園」へ到着しました。まず最初に向かったのは、敷地内にある「洞春寺(とうしゅんじ)」です。
こちらは戦国時代の名将・毛利元就公の菩提寺として知られる臨済宗の禅寺。国の重要文化財に指定されている山門は、室町時代に建てられた600年以上の歴史を誇る建築です。
厳かで歴史の深みを感じる境内ですが、奥へ進むとインパクト抜群の巨大モニュメントを発見! 大きな大仏の形をした木製の棚に、小さな仏像がズラリと並ぶ「令和の大仏(コロナ大仏)」です。歴史ある古刹とのギャップがユニークで、今や国内外から多くの参拝客がこれを目当てに訪れる、大人気のスポットなのだそう。
同じ敷地内をのんびり歩いて、お隣にある国宝「瑠璃光寺(るりこうじ)五重塔」へ。「日本三名塔」の一つに数えられるこちらの五重塔は、令和の大改修が完了したばかりの、今もっとも美しいタイミングです。
三名塔のなかで、屋根が「檜皮葺(ひわだぶき)」なのはここだけ。約70年ぶりとなる檜皮の全面葺き替え工事を終えた姿を見ることができました。山口DC期間中には、普段は見られない貴重な内部の特別公開も予定されているそうです。
この日のランチは、瑠璃光寺五重塔すぐそばのお土産・食事処「長州苑」で。こちらでは、透き通る身をさっと炙った香ばしい「ふぐのタタキ」という本場・山口県ならではの、ちょっとめずらしい贅沢な食べ方を堪能しました。
1階ショップに併設のカフェでテイクアウトしたのは、その名も「飲む外郎(ういろう)」! 山口名物の外郎といえば、米粉で作る名古屋のものとは違って、わらび粉を使った独特のとろ~り&もちもちとした食感が特徴。それをなんと、冷たいドリンク仕立てにしたというものです。
いざ吸い込んでみると、外郎ならではの強い粘り気でなかなかの「吸引力」が必要でしたが(笑)、上品な甘みはきな粉やクリームと相性ぴったり。途中で全体を混ぜ合わせると、クリーミーで奥深い味わいに変化して美味しかったです。
錦帯橋を支える「橋守」の伝統技から、街角で宇野千代さんの言葉を探す「ちよ散歩」
旅のクライマックスは、宇野千代ゆかりの地・岩国市へ。まずは、マンガ「島耕作」シリーズのスピンオフ作品「少年島耕作」にも登場した「錦帯橋」へ向かいます。今回は、この美しい木造橋を今の手作業で守り続ける「橋守(はしもり)」さんによる特別なガイドツアーに参加してきました。
伝統的な木組みの技法が使われたアーチ構造をはじめ、約20年ごとに行なわれる大規模な架替工事の歴史、そして観光客が歩くことですり減ってしまう階段の先端を直す「段鼻修繕工事」など、貴重な裏話の連続でした。山口DCキャンペーン期間中も、同じようなお話が聞ける特別限定ガイドツアーが用意されているそうですよ。
錦帯橋の余韻に浸りながら、周辺の城下町をのんびり街歩き。岩国は、小説「おはん」などで知られる作家・宇野千代さんの生誕の地でもあります。
まず訪れた「岩国学校教育資料館」は、藩立岩国学校の校舎をそのまま活かしたレトロな施設。館内には、この学校の卒業生であり、教員として教鞭を執ったこともある宇野千代さんの尋常小学校の卒業写真のほか、愛用品や原稿などが展示されています。
通りに出ると、情緒ある街並みのあちこちに、千代さんの前向きな言葉が刻まれた看板が立っています。これらは錦帯橋周辺から岩国小学校にかけての約1kmの街角に、18か所設置されている「幸福の言葉」。心にじんわり響くメッセージを、宝探しのように見つけながら歩く散策がお勧めです。
明治、大正、昭和、平成を駆け抜けた女流作家・宇野千代さんの生家へ
旅の最後に訪れたのが、錦帯橋から徒歩20分の旧山陽道沿いにある「宇野千代生家」。千代さんが幼少期を過ごした住まいです。
庭園を見渡す縁側沿いには、千代さんが実際に執筆に使用していたという文机が当時のまま置かれています。奥の「鏡台の間」には、千代さんが愛用した着物を展示。
大作家の凛とした美意識とライフスタイルを肌で感じられる空間は、ドラマの放送が始まれば、多くの作品ファンが訪れる聖地になりそうです。
公共交通機関での旅ならこれ! 「山口ふくの国周遊パス」がお得過ぎる
今回のプレスツアーで巡った山口県の王道ルートを、電車やバスを使ってのんびり旅したい方に朗報です! 山口デスティネーションキャンペーンの開催に合わせ、県内のJR在来線や指定バスが3日間乗り放題になるデジタルきっぷ「山口ふくの国周遊パス」(大人5000円)が登場しています。
県内のJR在来線や指定バスが3日間乗り放題になるだけでなく、秋芳洞の入洞料(1600円)や、錦帯橋の往復渡橋券(通常500円)などが、このパスを提示するだけでなんと無料になるそうですよ!
47都道府県の最後に訪れた山口県は、“ラスボス”と呼ぶにふさわしいポテンシャルを持った素晴らしい場所でした。冒頭で紹介したとおり、9月28日からは連続テレビ小説「ブラッサム」もいよいよスタート。皆さんもぜひ今秋、たくさんの「ふく(福)」に出会える山口への旅を計画してみてはいかがでしょうか。





























































































