旅レポ

物価が安い! ベトナム中部でリーズナブルにグルメ・アクティビティを楽しむ。久しぶりの海外旅行にもお勧め

ベトナムの伝統衣装「アオザイ」。レンタル料は生地やデザインで変わり、1日あたり約15万〜30万VND(約840~1680円、1VND=約0.0056円換算)

 7月3日に関西国際空港からの直行便が再開となったベトナム航空のダナン路線。本稿ではダナン&ホイアンへのプレスツアー第2弾として、2日目〜4日目に訪れた観光スポット、ホテル、グルメを紹介する。ベトナムは他国に比べて物価が低く、リーズナブルに楽しめる体験やグルメは、テンションが上がるお得さだった。

世界遺産の町「ホイアン」でアオザイを着て、写真撮影

 ホイアンを訪れた日本人観光客に人気の体験といえば「アオザイレンタル」。ベトナムの伝統衣装「アオザイ」をレンタルし、世界遺産の街並みで写真を撮るのが定番だ。

 今回は「Maya Tailor Hoi An」を利用した。街の中心地にあり、そのまま日本橋(来遠橋)などダナンの名所に歩いて行ける。

写真映えするスポットで撮影してもらえる
カメラマンが撮影した写真

 そのまま自由に撮影を楽しむのもよいが、カメラマンに頼み、家族や友人と一緒に記念写真を撮ってもらうことも可能。参考までに、現地ガイドおすすめのカメラマンに撮影してもらったところ、料金は2時間で100米ドル(約1万4685円、1ドル=約146.85円換算)だった。

 それよりも安い金額のものも、日本の現地ツアー予約サイトで「プロカメラマン同行 写真撮影ツアー」など販売しているので、チェックしてみてほしい。

 なお、フーンフンの家や福建会館など、ホイアン旧市街にある歴史的建造物で撮影・見学するには入場料が必要。外国人観光客は12万VND(約672円)で、10か所以上ある観光地から5か所を選んで入場できる。

フーンフンの家の2階で撮影
男性用のアオザイもある

ココナッツボート&田んぼに囲まれたレストランでベトナムの文化を学ぶ

 アオザイレンタルとともに、ホイアンで人気のアクティビティが「ココナッツボート体験」。ベトナムの漁業でも使われているボートに乗り、南国ムードあふれる大自然を楽しめる。

 料金は事業者によって異なるが、今回はボート乗り場の位置するココナッツ村の入場料を含め20万VND。日本円にすると約1100円で、値段以上に満足できる体験だった。

一寸法師気分を味わえる「ココナッツボート体験」
ボートを高速回転させるパフォーマンス。一緒に乗ることも可能

「The Field Restaurant&Bar」はココナッツ村近くにある、ランチが食べられるレストラン。ベトナムの主食・米が作られている田んぼに囲まれており、テラス席からは田園風景を一望できる。

 持続可能な取り組みを行なうThe Field Restaurant&Barでは、地元産の食材を使い、米は目の前に広がる田んぼから収穫したものを提供。コンポストなども活用し、廃棄物ゼロを目指している。農業大国であるベトナムの食の多様性も感じられるようなレストランだ。

田んぼに囲まれたレストラン
ライス(3万VND、約168円)、ハーブの蒸し鶏(36万VND、約2016円)など
事前予約でベトナム南部の名物「バインセオ」作りも体験できる

朝食でベトナム料理を食べ比べできる「ノボテル ダナン プレミア ハン リバー」

 ホイアンを後にし、ふたたびダナン国際空港のあるダナン市内へ。2〜3泊目に宿泊したのは、「ノボテル ダナン プレミア ハン リバー」。37階建ての高層ビルで、客室数は328室。年を重ねるごとに発展し続ける都会的なダナンらしいホテルで、1室1万円台〜、2人利用だと1人あたり5000円前後~で泊まることができる。

空港へもクルマで約15分と好アクセス

 ゼネラルマネージャーを務めるのは、ダナンに6年在住しているフランス人のMarc Emmanuel氏。「ダナンはビーチで遊び、人気のバーナーヒルズや世界遺産のホイアン・フエへ足をのばす拠点としても便利。ナイトライフも楽しむことができ、ダナンは女性1人でも夜に歩けるほど治安もよいです。現在、約20便が発着する韓国からのゲストが多いですが、ベトナム航空の関空~ダナン就航はとてもよいニュースなので、ぜひ日本人ゲストが宿泊してくれることを期待しています」と話してくれた。

ゼネラルマネージャーのMarc Emmanuel氏
エグゼクティブルーム(シャワーのみ)
29階のラウンジから見える夜景。ラウンジはエグゼクティブルームやスイートなどが利用可能
スパは60分 99万VND〜(約5544円~)で受けられる。時期によっては割引キャンペーンあり

 おいしい朝食を食べられるのも、ノボテル ダナン プレミア ハン リバーの魅力。ビュッフェスタイルで、細い米粉麺「ブン」や蒸し春巻き「バインクオン」など、日本ではめったに見かけないようなベトナム料理に気軽に挑戦できる。

「バインボットロック」はベトナム中部の「フエ」の郷土料理で、タピオカ粉の生地の中にエビが入った蒸し料理。プルプルとした生地がおもしろく、初めて食べる味わいに好奇心が刺激された。

日本で人気のバイン・ミーやフォーも
エビ入りの「バインボットロック」

伝統料理も、地元の人気店も。ダナンのお勧めレストラン

 米を主食とし、日本人の舌にも合う料理が食べられるベトナム。ダナンでは伝統料理から地元で人気のトレンド感のある料理まで、さまざまなグルメを堪能できる。

「Ngon Thị Hoa」は生春巻きなど、ベトナムに来たら食べたい料理を提供するレストラン。美しい植物に囲まれながら食事をすることができ、観光客に人気だ。

南国らしい風が吹き抜ける「Ngon Thị Hoa」

 注目は米粉の麺料理「ミークワン」(7万5000VND、約420円)。ベトナム中部発祥で、きしめんのような平たい太麺が特徴となっている。フォーと比べるとスープは少なめで、具と混ぜて食べるととても美味しい。甲殻類の旨みも楽しめる「エビ&豚」は絶品だった。

具は牛肉、鶏、エビ&豚から選べる「ミークワン」

 海に面するダナンで食べたいのが「シーフード」。Brilliant Restaurantは店内にある生簀から取り出した新鮮な魚介類を食べられる高級レストランだ。フランス領だったベトナムの文化を感じるベシャメルソースのロブスターや、ほんのりスパイシーな牡蠣など、ベトナムならではの味付けを楽しめる。

料理の料金は10万〜50万VND前後が目安
生け簀から取り出したロブスター

「Nhà Hàng Bếp Xưa」はランタンが灯る店内で、ベトナム料理を楽しめる。甘辛いソースをまとったカリカリの豚バラ揚げ(8万9000VND、約498円)やアワビスープ(45万VND〜、約2520円~)など、選びきれないほど多彩なメニューを提供している。

 ここではダナンの「ラルー」(1万7000VND、約95円)やフエの「フーダ」(1万8000VND、約101円)など、さまざまなご当地ビールが飲めるのもうれしい。

天井にたくさんのランタンが飾られている
約100種類はありそうなほど豊富な料理とドリンク

 週末に行列ができていたほど、地元の人にも観光客にも人気の洗練されたレストランが「Pizza 4ps」。日本人オーナーが手がけており、店内の窯で焼くできたてのピザを堪能できる。

 ベトナムの食材を使って味わうピザは、日本で食べるそれとはどこか違う。特に自家製のチーズを使った料理をぜひ試してほしい。

ピザを焼く様子が見られるオープンキッチン
「サーモン・ミソ・クリーム」(27万8000VND、約1557円)

金・土・日曜の夜は「ドラゴンブリッジ」のファイヤーショーを鑑賞

 週末のダナンに滞在するなら、「ドラゴンブリッジ」のファイヤーショーは見逃せない。ドラゴンブリッジはダナンの象徴的な観光スポットで、毎週金・土・日曜の21時から、ドラゴンが炎と水を吹く。この日は雨が降っていたもののショーは開催され、混雑少なく炎を吹くドラゴンを見ることができた。約10分間の短いショーだが、ダナンの夜をエキサイティングに彩ってくれる。

濡れずに済む、橋の下から鑑賞するのがおすすめ

 古都ホイアンと、現代的なダナンを一度に楽しめた今回のプレスツアー。両方をめぐり特に感じたのは「治安のよさ」だ。もちろん海外旅行をするにあたっての基本的なスリ対策は必要だが、久しぶりに海外に訪れる人にも勧められる場所だった。世界的インフレのなか、日本よりも物価が安いのも魅力。「こんな値段で楽しめるの?」という驚きを、ぜひ体験してほしい。

小浜みゆ