旅レポ
中部ジャワのジョグジャカルタとボロブドゥールに行ってみた。ガルーダ・インドネシアで行くジャワ島の旅
2025年7月23日 06:00
ガルーダ・インドネシアで行くジャワ島旅。今回は中部にある古都・ジョグジャカルタを紹介する。
雄大なムラピ山(2911m)の麓にあり、古来より栄えていたエリアだ。今はジョグジャカルタ特別州となっており、代々統治している王族が知事となって治めているとのこと。また、歴史的遺産が数多く残ることから京都府と姉妹提携を結んでいたり、学術都市として学校も多い地域なので若者も多く、いろいろな店舗も多いらしいなどなど、とにかく興味深い街であることを教えてもらった。非常に楽しみ!
ガルーダの国内線でジョグジャカルタに向かう
ターミナル3の国内線エリアを探訪
そのジョグジャカルタまでは、ガルーダ・インドネシア航空の国内線がデイリーで数多く飛んでいる。今回は昼前に出発するGA208便(11時30分ジャカルタ発~12時50分ジョグジャカルタ着)を利用した。
今回もスカルノハッタ空港で利用したのはターミナル3で、国際線で到着した左側ではなく、国内線は右側のエリアになる。ターミナルの正面から入って、左は国際線、右は国内線と、シンプルで分かりやすい。空港内に続くゲートは1~5番まであり、国際線に近いのは1番、国内線に近いゲートは5番になる。
無事に保安検査も通過して搭乗まで時間があったので、国内線エリアを散策してみた。まずは、国内線の入口からすぐ近くにあるガルーダ・インドネシア航空のラウンジを見学させてもらえたので紹介しよう。
落ち着きのある室内には一人掛け用ソファや二人掛け用ソファが数多く設置されており、ゆっくりとくつろげる。ホットミールをビュッフェスタイルで潤沢に提供しており、インドネシア版チャーハンの「ナシ ゴレン」や、鶏を使ったお粥「ブブル アヤム」、スパイシーなフライドチキン「アヤム ゴレン」などが楽しめる。
ジャカルタから広大なインドネシアの各都市に向かう場所柄であるため、時計はWIB(西部標準時)、WITA(中部標準時)、WIT(東部標準時)の時刻を示すものが設置されており、改めて大きな国だなぁと思った。ちなみにジャワ島やスマトラ島はWIB、バリ島やスラウェシ島などはWITA、日本と時差のないWITはパプアなどが含まれる。
ラウンジを見学したあと、搭乗時間まで1時間ほどあったのでターミナル3の端っこまで行ってみることにした。メイン通路ははるか遠くまで伸びているが、まぁなんとかなるだろうと歩いてみたら、戻ってくるまで30分近くかかった。それもそのはずで、“コ”の字形に近い形のターミナル3の長辺は1.46kmで、半分だとしても730mもある。そして曲がり角から先端にある28番ゲートまでは300m。分速80mで計算しても約13分はかかる距離だ。興味と時間がある方は歩いてみてください。
ジャワ島の景色を眺めながらジョグジャカルタ空港へ
GA208便でジョグジャカルタまでは約1時間20分のフライト。窓側の席を用意してもらえたので、大都会のジャカルタから緑豊かな山々、インド洋沿いの美しい海岸線などを眺めることができた。短いフライトだったが、機内で軽食(パン、ミックスナッツ、ミネラルウォーター)を提供してもらえたのはうれしい限り。
到着したジョグジャカルタ空港は2019年に完成し、2020年より本格的に運営を始めただけあって建物などはかなり新しい。以前は市内にあったが、手狭になったので海沿いに移転したとのこと。建物はインドネシアらしいアートや造形が施されており、古都の玄関口としてふさわしい感じだ。
ジョグジャカルタの中心街を散歩
クルマに乗ること1時間30分ほどでジョグジャカルタの市内に到着。先にも紹介したとおり、市内には王宮があり、そこに続いているのがメイン通りの「マリオボロ通り」。お店なども集まっており、とてもにぎやかで人通りも多い。観光客向けの馬車も頻繁に行き交っており、カポカポと蹄を鳴らしながら目の前を通り過ぎていく。
ジョグジャ(ジョグジャカルタの通称)と言えば、バティック(ろうけつ染めの服飾製品)がとにかく有名だそうで、いたるところにバティックを扱ったショップがある。価格は500円以下の格安品から1万超えまでとさまざまで、リーズナブルな製品は図柄がプリントされたものが多いとのこと。本格的なものは裏地まで染まっているそうなので、袖口などをめくって確かめてみるといい。
翌日に郊外のバティックの工房を見学させてもらったが、専用の道具で溶かしたろうを生地に付着させていくという、とんでもなく緻密な作業には感心することしきりだった。
ボロブドゥール観光に便利なプラタランに泊まる
ジョグジャカルタを見たあとは、目的地のボロブドゥール寺院に向けて出発。今回宿泊したのは「プラタラン ヘリテージ ボロブドゥール(Plataran Heritage Borobudur)」で、プラタラン インドネシア(Plataran Indonesia)が運営する高級ホテルだ。
プラタランはインドネシア各地にリゾートホテルやレストランを展開しており、コモドやバリ島、次の目的地であるブロモ山近郊にもホテルがある。
プラタラン ヘリテージはボロブドゥール寺院から1kmほど離れた高台にあり、寺院観光のロケーションとしては最高だ。ちなみに同じ敷地内には「プラタラン ボロブドゥール リゾート&スパ(Plataran Borobudur Resort&Spa)」もある。ヘリテージはコンベンションセンターも備えた統合型ホテル、リゾート&スパの方はその名のとおりバカンス向けという違いがある。
リラックスできる落ち着きのある客室
宿泊したの部屋はデラックス プレミアルームで、広い室内にはキングサイズのベッド(ツインタイプもあり)、寝転ぶことができるソファ、デスクが設置されていた。インテリアは草花をモチーフにしたデザインで落ち着きがあり、自然を大切にしているコンセプトが伝わってくる。コンセントはインドネシア標準のCタイプなので、変換プラグは忘れずに。
ディナーでインドネシアらしさを体験する
ディナーはリゾート&スパにあるダイニング「パティオ コロニアル ホール(Patio Colonial Hall)」でいただいた。こちらのレストランでは、インドネシアの伝統的な料理から各国の料理まで幅広く提供している。今回サーブされたのはインドネシアの伝統料理で、ガドガドやテンペ、サテ・カンビン(ヤギの串焼き)など、バリ島でもヘビロテで食べていた懐かしく感じるメニュー。もちろん、ワイルドな屋台とは違い、洗練されたシェフが腕を振るっているので上品な味わいだ。
夢中で食べていたら、そのうちガムランの音楽とともに舞踊が始まった。この辺りがインドネシア的な魅力であり、隣のオーストラリア人らしい家族も興味深く鑑賞していた。そして数分後、今度はテラスでファイヤーダンスが始まった。実はこのとき、外は結構な雨が降っていたのだが、そこはプロフェッショナル。にこやかに妙技を披露していた。
世界最大級のうたい文句はダテではないボロブドゥール
そして待ちに待ったボロブドゥール寺院へ向かう。ボロブドゥールは世界文化遺産として登録されていることもあり、1日の入場人員は1200人まで、さらに遺跡内は1時間150人までと制限がある点は要注意。近づくとその大きさに誰もが圧倒されることだろう。思っていた以上に「デカイ!」というのが偽らざる感想だ。
精密なレリーフや彫刻、仏像などなど、見どころはそこかしこにあり、仏教の三界(欲界・色界・無色界)を表現した建物は下から上へと登っていくたびに視界も変わってくる。ストゥーパが立ち並ぶ無色界は悟りの境地を表わしており、そこから見える景色に感動を覚えることだろう。
ホテルが経営する高台のレジャー施設で絶景とともに朝食をいただく
翌朝はホテルのオプションアクティビティにも掲示されていた「マジェスティック サンライズ ブレックファースト」に参加した。この特別な朝食は、ホテルがある場所よりもさらに高台にある複合施設「プラタラン シャイエンドラ(Plataran Shailendra)」内のレストラン「エナム ランギット(Enam Langit)」でいただくものだ。
名前からしてすごい朝焼けが見れる感じだが、当日はあいにくの空模様で雲のなか。そう、標高400m以上にあるので、本当に雲のなかのようだった。それでも参加メンバーの日頃の行ないのおかげか、うっすらと陽光も射して壮大なムラピ山の姿が現われたときは、誰もが無心にシャッターを切っていた。自分ではない誰か、ありがとう!
明るくなってきたところで朝食タイム。テラスの特等席とも言える場所にスペシャルなシートが用意されていた。まさに絶景を楽しみながらいただく朝食だ。食事タイプはコンチネンタル、アメリカン、インドネシアンから選べたので、迷わずインドネシア料理を選択。ナシゴレン、ミーゴレン、ブブルアヤムなど、朝からインドネシアの味を楽しめた。
次の記事では、巨大なカルデラが圧倒的な景色を生み出す大人気のブロモ山と、これまた便利な場所にあるプラタランのホテルを紹介する予定だ。ジョグジャカルタからスラバヤまでは鉄道にも乗車したので、その模様もお伝えする。
























































































