旅レポ
インドネシア・ラブハンバジョーでリゾート感あふれる隠れ家的ホテルステイ。この国はずんぐりしたバナナが美味い
2025年1月24日 12:00
ガルーダ・インドネシア航空によるインドネシア・フローレス島周辺への視察ツアー。その第2回をお送りしよう。
グランドハイアット ジャカルタの贅沢なスイートで(寝るだけの)一夜を過ごし、ラブハンバジョーへと向かうべく再びスカルノ・ハッタ空港へ。ガルーダ・インドネシア航空の国内線は国際線と同じターミナル3からの発着になる。
西側を占める国際線とは逆の東側を使用しており、チェックインカウンターは中央からアイランドA~Fと6つに分かれ、そのもっとも東側にある「アイランドF」が同社のそれ。もっとも、搭乗口に向かうセキュリティチェック(日本でいうところの手荷物検査場)も東側にあるので空港内をムダに歩き回らずに済むのはうれしい。制限エリア内にある多くのショップを見て回ろうとすれば、そちらで歩き回ることにはなってしまうけれど。
いざ、フローレス島ラブハンバジョーへ
ラブハンバジョーへのGA452便はもっとも中央にある11ゲートから。使用機材は日本でもおなじみのボーイング 737-800型機だ。
ガルーダ・インドネシア航空のジャカルタ~ラブハンバジョー線
GA452便: ジャカルタ(11時10分)発~ラブハンバジョー(14時35分)着、木・日曜運航
GA453便: ラブハンバジョー(15時25分)発~ジャカルタ(16時45分)着、木・日曜運航
機内は前方が2-2配列のビジネスクラス、後方に3-3配列のエコノミークラスの2クラス仕様。
エコノミークラスのシートは昨日乗ったエアバス A330-300型機と違い、ブルーのモケットとオレンジのヘッドレストの組み合わせで、そこにトスカグリーンのヘッドカバーがつく。見るからに南国っぽく明るい感じでリゾートへ行く気分が盛り上がる。
そうそう、上に挙げたタイムテーブルを見ると所要時間にめちゃくちゃ差があるけれど、これはジェット気流の影響……ではなく時差が1時間あるため。要は2時間20分ほどが実質的な所要時間ってワケ。日本でいえば羽田~那覇ぐらいのイメージだと思うと、ジャカルタからはけっこう遠いエリアなんだなと実感できる。
国内線ながらしっかり提供されるランチに舌鼓を打っていると、まもなく到着のアナウンス。窓の外へと目をやると残念ながら南国の太陽は厚い雲に隠れてしまっていて、なんともはっきりとしない天気だけれども、雨期なのだからこればかりは仕方がない。
こじんまりとしたコモド国際空港からは送迎車に乗り、ツアーの宿泊先となる「Plataran Komodo Resort&Spa(プラタラン コモド リゾート&スパ)」へ。第1回でも触れたけれどプラタランはインドネシアのホスピタリティグループで、リゾートホテルだけでも8か所を展開している。コモド リゾート&スパはそうしたホテル群の1つだ。
空港からクルマで10分ほどのWaecicu(ワエチク)ビーチの入り江に位置しており、小さな山を背に伝統的な建築のヴィラやプライベートな雰囲気満点のレジデンスが合計21棟並んでいる。つまり、わずかな宿泊客だけに滞在が許されたなんとも隠れ家的なリゾートなのだ。
今回宿泊した「エコツーリズム サンクチュアリ レジデンス(Ecotourism Sanctuary Residence)」の「レジデンス105」は、ビーチフロントに位置する伝統的な建築の1棟。
ソファが置かれたベランダを通って客室に入ると2人用ながら90m2もある広い空間で木製の太い柱や梁、そして板張りの高い天井の下にはキングサイズのベッドや大型テレビのあるリビングが広がる。さらにクローゼットを横目に奥に向かうとちょっとびっくりなバスルーム(伝わりにくいけど写真参照)まで備わっていて、ひとりで過ごすのはもったいない感じ。
アメニティも充実しており、コーヒー&ティーメーカーはもちろんボトル入りの飲料水、それにウォーターサーバーまで用意されている。「喜ぶのそんなとこかよ」って突っ込まれそうだけど、蒸し暑い屋外から戻ってきて冷えた水をグイっと飲るのはホントに爽快なのだ。いや、まぁ、もちろん冷蔵庫も完備されているから、ボトルを冷やしておけばいいだけなんだけど。後日、ほかの部屋も見学することができたので、そちらもあわせて紹介しておこう。
デュプレックス プール レジデンス(Duplex Pool Residence/112)
離れにある一軒家といった趣。2階建てでベッドルームも2つありファミリーやグループにピッタリ。ビーチからはわずかに離れる(といっても徒歩1分もかからないけど)ものの、大きなプライベートプールが用意されている。
ハンギング プール レジデンス(Hanging Pool Residence/119)
2棟のみしかない斜面を利用した2階建てのレジデンス。1階は専用のプールと広いダイニング、2階はベッドルームのほか専用のベランダを備えておりワエチクビーチに沈む夕日を眺めることができる。
夕方は宿泊客以外も利用できるレストラン&バー「アトランティス オン ザ ロック(Atlantis on the Rock)」横にあるテラスでのアフタヌーンティータイム。テーブルにはコーヒーや紅茶などに加えお菓子やデザートが並び、穏やかな海を眺めながらのんびりとした時間を過ごすことができる。
また、この時間帯は宿泊客を交えてのライブクッキングが行なわれるようで、この日は中華菓子「チーマーカオ(ゴマ団子)」を作り、その場で揚げたてが振舞われた。
そして夜は「ザナドゥ」へ。こちらは宿泊客専用でインドネシア料理を中心としたアジア料理が楽しめるレストラン&バー。この日は目の前のビーチに用意されたテーブルで楽しむバーべーキュースタイルのディナーとなった。
あたりがだんだんと暗くなっていくとともにコンロからは肉や野菜の焼ける香りが漂ってくる。キャンプっぽくて素敵な雰囲気だったものの、残念なことに上空は曇り空。瞬く星々を見ることはできなかった。雨期なのが恨めしいものの、雨が降らないだけ上々といえるのかも。
ラブハンバジョーでインドネシアの文化にも触れてみる
ラブハンバジョー2日目。ザナドゥで朝食をいただいたあと、桟橋までぶらりと散歩しながら海を眺めてみると魚が泳いでいる姿を確認することができた。朝方に雨が降った影響で若干濁っている状況ではあるものの、満潮少し前の時間帯とあって水深もちょうどよさそう。ということで、シュノーケリングに挑戦してみることに。
ライフジャケットを含めたギアはレンタルできるので手ぶらでOKだ。桟橋の先端から「Underwater Kingdom」と名づけられたエリアに入ってみると、そこはまさに魚たちの王国。名前は分からないけれど小指ほどのサイズの魚が群れをなしていたり、20cmほどの美味しそう……、もといグッドサイズの魚が悠々と泳いでいたりと魚影の濃さに圧倒される。
この日は出会うことができなかったが「ベイビーマンタもときどき見られるよ」ってことなので、訪れることがあったらぜひ体験してみてほしい。湾内なので波も穏やかだからビギナーでも楽しめるはずだ。
午後はホテルのクルマで島内の視察に。最初に向かったのはクルマで1時間ほど離れた山腹にある「メロビレッジ(Melo Village)」。ここはインドネシアの文化と伝統を体験できる施設で、音楽や踊りなどのパフォーマンスや伝統的な家屋におジャマして伝統衣装の試着などが行なえるスポット。
今回は時間的に試着のみとなり筆者も着させていただいた……が、おっさんの写真など見たくないだろうからは掲載は控えておきたい。ただ、ツアーの参加者が全員試着したのだけれど、同行していたホテルのスタッフに「インドネシア人みたいだ」とサムズアップでほめられた。解せぬ……。
続いてはホテルへの帰り道に位置する「Rumah Tenun Baku Peduli」へ。こちらはインドネシアの伝統的な織物「ソンケット」のプロセスを知ることができる施設で、英語では「BAKU PEDULI CENTER」と呼ぶようだ。日本語なら「バク ペドゥリの機織り工房」みたいなイメージだろうか。
見学には予約が必要になるものの、天然染料の種類について解説してくれるほか、手織りの様子を実際に見ることができたり、インドネシア各地域での手織り手法の違いだったりと詳しく知ることができる。ただ、ここでの実際の手織り手法は母子相伝であることから撮影禁止だという。ちなみに、ショップも併設されているので購入も可能だ。
次に訪れたのは空港の東側にあるマーケット「Pasar Rakyat Batu Cermin」。Batu Cermin(人民市場)の名前のとおり、生産者が直接品物を販売する市場で、地元の市民が日常の買い物に利用している感じ。買い物客で大変なにぎわいとなっているものの観光客は姿はまったくなく、ツアー参加者が歩いていると子供たちにめずらしがられてしまうほど。ざっと眺めた感じでは野菜や果物、香辛料を並べているお店……、というか人が多い感じだった。
さすがに市場で生ものを購入しても日本に持って帰ることはできないので、空港の目の前にある「Kado Bajo Souvenir Store」でお土産を物色。こちらは完璧にツーリスト向けのお店で、アパレルやお菓子、コーヒー(豆)などを販売しており、クレジットカードも利用可能だ。
というわけで、この日も無事に終了。次回はコモドドラゴンに会いに行くのだ。