旅レポ

青森ねぶた祭に行ってきた。闇夜に映える大型ねぶたが目の前に! 送迎付きプランでノーストレス

青森ねぶた祭観覧バス送迎付プランで青森の夏を満喫!

 日本の夏と言えばお祭りだ。全国各地で大小さまざまなお祭りが開催され、参加者はもちろん多くの観光客でにぎわいを見せる。本州最北の地、青森の夏を熱く盛り上げるのが「青森ねぶた祭」だ。例年、8月2日から8月7日にかけて開催され、期間中100万人(2023年度)を越える観客が巨大な灯籠を目当てに全国から集まる。

 今回は「星野リゾート 青森屋」の「青森ねぶた祭観覧バス送迎付プラン」を利用して、ねぶたを見に行くことができた。宿の詳細については別記事を参照していただきたい。

大迫力のねぶた祭を満喫!

 夕方になるといよいよねぶた祭の観覧に出発だ。受付で有料観覧席のチケットと公式ガイドブック、それにうちわやウェットティッシュといった観覧グッズを受け取り、横付けされた観光バスに乗車。16時にバス2台を連ねて青森屋をあとにし、途中トイレ休憩を挟みつつ1時間ほどで青森市内に。バスは指定された観覧席の目の前に到着するため本当にラクチン。

 ただ、一般道を通行止めにしてから観覧席の設営を開始するため、祭の始まる19時直前までは着席することができない。そのため、夕食の弁当を受け取ったあとは、しばしの自由時間となる。周辺では多くの屋台が青森グルメを提供しているので、弁当を摘まみつつそれらをプラスして堪能するもよし、出発を待っているねぶたを眺めてみるのもよしと、あっという間に時間は過ぎて行ってしまう。

 19時直前に観覧席が解放され、青森屋スタッフの案内で着席。薄暮のなか、花火が打ち上げられるといよいよねぶた祭のスタートだ。それぞれのねぶたはおおまかに「先導係、前ねぶた、跳人(ハネト)、ねぶた、囃子方」という構成となっており、祭り囃子とともに姿が見えてくる。祭の華といえる大型のねぶたは幅9m、奥行き7m、高さ5mほどもあるというだけに、目の前に近づいてくると大迫力。時にはその場で方向を変え客席側に迫ってくることもあり、大盛り上がりすること請け合いだ。

 ちなみに、大型のねぶたは日によって参加台数が異なっており、今年は8月5日と6日がもっとも多く22台が登場。8月2日と8月3日は大型は15台と少ないものの、子供ねぶたが参加しているといった陣容だった。

 21時少し前にすべてのねぶたが通り過ぎると同時に、スタッフからバスに戻るように案内される。ちょっと慌ただしい感じがしないでもないけれど、ここでの時間短縮が渋滞を避けるために重要なのだろう。少し歩いてバスに乗車、22時30分前には青森屋に到着した。ねぶた祭の期間中は大浴場や売店が営業時間を延長しており、ツアーから帰ってきてから利用できるのはうれしい心配りだ。

 ツアーに参加して感じたのは、すべてがスムーズだったこと。時間をムダにせず現地での案内も適切、徒歩での移動距離もごくわずかと、ねぶた祭のよいところだけをギュッと凝縮して楽しむことができた。例年、開催しているノウハウと、スタッフの“おもてなし力”はさすがというほかなく、リピーターが多いとの話もうなずける。もちろん、とにかくねぶた祭を見てみたいなんてビギナーにも間違いなくオススメできる。

大型観光バス2台で出発
公式ガイドブックなどの観覧グッズが配られた
指定された有料観覧席は青森市役所の目の前
18時30分を過ぎると道路が通行止めに。歩道では観覧席を設置する準備が始まった
駅前の通りも通行止めに。手際のよさがスゴイ
市役所前のスペースでは「あおもりねぶたマルシェ」を開催。青森グルメが楽しめる出店には長い列ができていた
スタート地点のそばでは準備中のねぶたを見ることができる
スタート直前の有料観覧席からの眺め
最初のねぶたが近づいてきた
先導係のあとに前ねぶたや跳人が続く
大型ねぶたが闇夜を彩る
時には観覧席の目の前まで迫ってくる
小回りが利くためか小型のねぶたは軽快に動き回る
星野リゾートのねぶたも!
変わり種のANAねぶた
こちらも変わり種エネオスねぶた。LPガスで発電した電気を使っているようだ

館内はもちろん公園内でも夏のイベントが満載

 敷地内で青森の文化を満喫できるのが青森屋のウリの1つ。本館と西館を結ぶ1階部分が広いホールになっており、「じゃわめぐ広場」や「ヨッテマレ酒場」、青森土産が並ぶ売店があるほか、温泉にもアクセスできる。ここでは春夏秋冬季節に応じてさまざまな催しを開催しており、この8月31日までは「しがっこ金魚まつり」と題して夏を満喫できるイベントを行なっている。順序が前後してしまうが、ねぶた祭に出かける前にちょっと立ち寄ってみた。

 夏祭りのグルメと言えばかき氷。青森の方言で「氷」を意味するしがっこ、それに青森の夏の風物詩となっている金魚型の灯籠「金魚ねぷた」、そのふたつを組み合わせたイベントで提供されるのは「金魚ねぷたかき氷」だ。

 かき氷部分はりんごシロップとチョコレートで金魚ねぷたの顔を、りんごや苺といったフルーツで尾びれを表現しており見た目にも楽しい仕上がり。かき氷を掬うとなかに青森が生産量日本一を誇る夏の味「カシス」のジャムが飛び出すサプライズも。さっぱりとした味わいはもちろん、オリジナルの金魚鉢型の器は見た目にも涼しげで、まさに夏にピッタリの一品に仕上がっている。

 そのほかにも金魚灯籠を模したりんご飴屋台では、飴細工で作った大きい尾びれを付けた金魚ねぷたスタイルのりんご飴を提供。こちらもお祭り気分満点だ。

 ここで紹介している夏のイベントは8月31日で終了となってしまうが、秋には「じゃわめぐりんご祭り」、冬には「わっつど開運まつり」を予定している。季節に応じた青森の文化を楽しめるような取り組みが行なわれているので、夏は間に合わないなんて場合でも、ぜひそちらを楽しみにしてほしい。

夏祭り会場らしい飾り付けが行なわれたじゃわめぐ広場
大きな金魚ねぷた
21時から23時営業のヨッテマレ酒場。営業時間外も客席として利用できる
青森の地酒が豊富に用意されている
イカの照明やにんにくのクッションがかわいい
1日10食限定の金魚ねぷたかき氷(1100円)。提供時間は15時から18時(ラストオーダー17時30分)まで
金魚ねぷたスタイルのりんご飴は550円(ちなみに写真はサンプル)。こちらは1日30個限定。提供時間は15時から18時まで
金魚すくいで使う「ポイ」の形をしたおみくじも。こちらの提供時間は15時から20時まで。料金は1本550円
じゃわめぐ広場と西館をつなぐ通路は金魚ねぷたで埋め尽くされる。青森屋オリジナルのデザインでその数はなんと350個!
全国にはいろいろな蛇口が登場しているけれど、ここ青森はもちろんりんジュース。提供時間は15時から20時まで
さまざまな青森アイテムを購入できる売店
アパレルからお菓子まで豊富な品揃えだ
りんごジュースはこんなに種類があるのかとビックリ
オリジナルのりんごジャムも。朝食ビュッフェで味わうことができる
「浴衣処いろは」ではいろいろな柄の浴衣をレンタルできる
灯籠のレンタルもある
通路には日本酒の展示なども
安田 剛