旅レポ

“野外建築博物館”ことプラハを街歩き! 中世と最新が共存するチェコ共和国に行ってきました

チェコ共和国に行ってきました!

 5月下旬にチェコ政府観光局主催のプレスツアーに参加してきました。訪れた街は首都プラハ、温泉保養地として知られるマリアーンスケー・ラーズニェとカルロヴィ・ヴァリ。

 フランスやスペイン、イタリアすら行ったことがない私が、ヨーロッパのなかでも日本人にはややマイナーな「チェコ」に行くことになって、まず最初にしたことはGoogleマップを見ること! ドイツ、オーストリア、スロバキア、ポーランドの4か国と隣接するチェコ共和国は欧州の中心に位置しています。

チェコのガイドブックなどに載っている“これぞプラハ!”という景色に感動でした。丘の上にそびえるのはプラハ城

チェコは世界でもトップクラスのビール消費国です

 チェコって何語? 通貨は? 広さはどのくらい? 気候はどうなの?と、旅の予習をしていくうちに、唯一チェコ関連で知っている“あるもの”を思い出しました。それが「ピルスナー・ウルケル」! ピルスナービールの元祖として知られる、チェコで一番有名なビール銘柄です。ということで(予習はほどほどに)「ウルケルたくさん飲むですわ~!」と意気揚々で向かったチェコの旅レポをこれから数回にわたってお伝えしていきます。

黄金色に輝くタップから注がれるピルスナー・ウルケルは独特な苦味と香りが特徴。このどっぷりした専用グラスでゴクゴクいきます

チェコへはどう行く? 今回はエミレーツ航空を利用

成田空港第2ターミナルのエミレーツ航空カウンター

 チェコへのアクセスですが、残念ながら日本からプラハへの直行便はないので、周辺諸国を経由して行くことになります。フィンエアーでヘルシンキ経由や、ソウル経由の大韓航空、ルフトハンザドイツ航空でミュンヘン経由など、航空会社の選択肢はいろいろありますが、今回はドバイ経由のエミレーツ航空を利用しました。

エミレーツ航空 EK319便、機材はボーイング 777-300型機
USBポートはType-AとType-Cの両方あって便利でした
機内ではまずマスクとハンドジェルが配られます
エコノミークラスなのに歯ブラシやアイマスク、靴下などが入ったアメニティキットも!

 ドバイまで約11時間半、ドバイ空港で超ヒマな3時間半をやり過ごしたあと、ドバイからプラハまで約6時間半。水曜の22時半に成田を発ってプラハに到着したのは日本時間で翌日の20時なのでかなりの長旅。幸いにして往復4区間とも横2席が空席で、ゴロンと横になってひたすら寝て過ごせたので身体の疲れはそれほど感じませんでした。

天井の照明は星空を模した素敵な演出
ドバイまでの飛行ルート
ナスカの地上絵の未来版のような光景が見えたドバイ上空
ペルシャ湾、黒海を経てヨーロッパへ。プラハ空港へは緑のパッチワークを敷きつめたような美しい田園風景に感動しながらの着陸でした。成田出発から21時間半かかってようやくチェコ共和国に降り立ちました

 ところで皆さま、2021年に誕生したチェコ政府観光局の公式マスコットキャラクター「レフ丸」をご存じでしょうか? チェコの国章に描かれている2つの尾を持つライオンがモチーフで、チェコの国樹である菩提樹の形をした王冠とチェコ伝統衣装を着ているというジェントルマンなライオンです。今回はこのレフ丸くんも旅の仲間。一緒に撮った記念写真が登場するかもしれませんのでお楽しみに~♪

チェコ政府観光局の公式マスコットキャラクター「レフ丸」。王冠に付いている緑色の玉はビールの主な原料の1つ「ホップ」なんですって。さすがビール王国!

プラハの街あるき雑感。道行く人はマスクしている? していない?

チェコ語で書かれている案内看板

 まず最初にスマホのSIMカードですが、今回は事前にAmazonで購入した「ヨーロッパ周遊プリペイドSIMカード(5.5GB)」を持っていき、プラハ到着後にSIMを入れ替えて使っていました。Googleマップを頻繁に見そうな気がしたので、4Gデータ通信と謳っているものをチョイス。日本語で説明が書いてあったので設定もすんなりできて、現地での通信も問題なく快適にできました。

Amazonで買っていったヨーロッパ周遊プリペイドSIMカード。データ通信のみで通話はできないタイプで価格は約3000円でした。3G通信や容量の少ない3GBならもっと安いものも

 続いてチェコの新型コロナ関連情報です。国内の感染状況は減少傾向にあり、チェコ入国に関しては4月9日付で検疫などに関する制限は解除されているので、事前のPCR検査やワクチン接種証明書の提出など一切なし。実にあっさり入国できて「えっ? これでいいの?」と思ったほどです。

 医療機関などではマスク着用義務はあるようですが、街なかではマスクを付けている人は見かけませんでした。郷に入っては郷に従えということで、私も初日から実に約2年3か月ぶりの24時間ノーマスク生活! 丸々1週間、別世界のような開放感で過ごしてきました。

街なかでマスクをしている人はまったく見かけなかったのにはびっくり

 今回プラハの街歩きにあてられた時間は、到着した日の午後と翌日の午前中のトータル6時間ほど。施設内のガイドツアーなどに参加しない限り、丸1日あれば主要な観光スポットは歩いて見て回れるサイズ感でした。

“野外建築博物館”とも言われるほどさまざまな時代の建築様式を見ることができる首都プラハ。石畳の路地、オレンジ色の屋根が広がる光景は中世そのもので、まるでおとぎの国のようでした。プラハ観光で外せない名所は次稿でご紹介するとして、本稿では街歩き雑感を一気にご紹介します。

プラハはどこもかしこもこのような石畳。靴底のしっかりした履き慣れた靴がオススメ
街なかでよく目にした電動キックボードのシェアサービス。ときどき「えっ? ここ(駐車)ポートなの!?」と思う場所に乗り捨てられていたりも。石畳の街はちょっと乗りにくそう?
市内を走るトラム(プラハ市電)。今回は120CZK(約700円、1CZK=約5.8円換算)の1日券を利用して数回乗りました。初めて乗車する際に機械に入れて時間を刻印。以後24時間以内はトラムのほかバス、地下鉄にもこれで乗車可能です
ワクワクする街並み。緑色の間口の狭い建物はなんとホテル!
住所というものがなかった大昔は建物に目印となるレリーフを飾ったのだそう
建物の素敵な装飾を見つけては撮りまくっていましたがキリがないので途中で止めました
1232年に始まったという歴史ある「ハヴェルスカー市場」。見て回るだけでも楽しくてお土産探しにもGood
生花にフルーツ、ジンジャークッキー、ハンドメイド雑貨など。くるみ割り器は300円くらいで売っていました
観光客が多い旧市街にはこんな感じのお土産屋さんをいたるところで目にしました
こちらはチェコの人気アニメ「もぐらのクルテク」。ゆるい感じがなんともかわいいキャラ
「アイ ラブ ○○○」系は世界共通ですね
ロシアのマトリョーシカがどさくさ紛れで売られているのがナゾ
自然派化粧品ブランド「MANUFAKTURA(マヌファクトゥーラ)」。ビールを使ったシャンプーやハンドクリームなどはお土産に最適
チェコの人形劇はユネスコの無形文化遺産にも登録されるほどの歴史ある伝統芸術
私の誕生石(1月)であるガーネットはチェコの定番土産。買いませんでしたが
チェコで人気のお菓子「トゥルデルニーク」。くるくる回しながら焼いているお店がたくさん
トゥルデルニークをアイスクリームのコーン代わりにしたスイーツが大人気
イチゴ味のトゥルデルニークの上にマンゴー味のビーガンジェラートが乗ったスイーツは160CZK(約930円)
新聞やタバコ、飲み物などなんでも売っているいわゆるコンビニ。海外に行くといつも買うベタなご当地マグネットを購入

開業ほやほやのNEWホテル「THE JULIUS(ユリウス)」はプラハ観光に便利な立地

プラハで泊まったホテルをご紹介します

 今回プラハでの宿泊は到着日の1泊のみで、滞在したのは開業したての「THE JULIUS(ユリウス)」(Senovazne nam. 3, 110 00 Nove Mesto)というホテルでした。フロントでいつオープンしたですの?と聞いたら「last week!」と言っていたような。そんなわけで館内やお部屋はピッカピカ。通りに面した1階のカフェ(レストラン?)はまだ完成していなくて“coming soon”となっていました。プラハ国際空港からは約18km、クルマで35~40分ほどで到着します。

青空に映えるアールデコ様式の堂々たる建物
フロント横の壁にあったデジタルパネル。今回は対人でチェックインをしましたが、これでセルフチェックイン・アウトが可能
超スタイリッシュでおしゃれなロビーにはバーカウンターも。奥に近々カフェ&レストランができる予定
客室のカーテンを開けると中庭が臨めます。今後ガーデンに緑が増えていくことでしょう

 泊まったのは45m2の「1ベッドルームスイート」です。キッチン付きのリビングとは別に独立したベッドルームがあって、まるでおしゃれなアパートメントのよう。こんなホテルで10日間くらいのんびり滞在できたら素敵!

くつろげるやさしい色合いでまとめられた客室。全室がキッチン付きのようです
食器やカトラリーなどが一通り揃っているキッチン。長期滞在にも向いています

 さすが新しいホテルだけあってテレビはスマートテレビだし、枕元はもちろんソファのすぐ近くにもUSBポートが備わっていたりと至れり尽くせり。チェックアウトもメールがスマホに届くので、オンラインでサクッと。フロントではカードキーを手渡すだけで完了です。アフターコロナ時代、ソーシャルディスタンスが確保できるこのようなサービスのホテルはありがたいですね。

よく眠れたベッド。写っていませんがベッドルームの壁にもスマートテレビがありました
リネン類もパリっとしていて気持ちよかったです
今の時代なくてはならないUSBポートが左右の枕元に
大理石の美しいバスルーム。バスタブはありませんでしたがレインフォレストシャワー付き。アメニティはビーガンフレンドリーなタイプ
朝7時からオープンしているスペースは朝食会場でもあります。ここで終日コーヒーやワイン、そのほかドリンクも。カフェスペースは広くて、さらにお隣にはコワーキングスペースのような場所も
ベリーの乗ったシリアルヨーグルトなどヘルシー系が充実
日が落ちるとさらに美しさが際立っていた「THE JULIUS」
ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。