旅レポ

JALとANAどちらも楽しめる周遊フライト&機内カンファレンスに参加してみた! 767を降りてそのままA380に乗る史上初イベント

2022年2月25日 実施

左のJAL機を降りたら、そのまま隣のFLYING HONUに移動するという史上初のイベント

「STAGE NARITA実行委員会」と成田市観光協会は、クラウドファンディングサイト「C-VALUE」を通じて参加者を募集したイベント「STAGE NARITA JALスペシャル周遊フライト&ANA機内リアルカンファレンス」を2月25日に開催しました。

 参加者は150名と関係者18名の合計168名。JALのボーイング 767-300ER型機による成田発着の周遊フライトのあとに、駐機しているANAのエアバス A380型機「FLYING HONU」に徒歩で移動して機内カンファレンス参加、という2部構成で行なわれた本イベントの様子をレポートします。

史上初に立ち会ってきました!

“航空機を会場”に、成田空港と周辺地域の持つ未来と課題について関心を持ってもらうことを目的とした本イベントは、コロナ禍で打撃を受けている成田空港周辺の地元有志によって2021年6月に発案。JALとANA、NAA(成田国際空港)の全面的な協力のもと、わずか半年あまりで実現したと言います。

 クラウドファンディングで目標額にしていた222万円は販売後数時間で上回り、最終的には656万円が集まって達成率は295%! 当日は北海道からの参加者もあったそうで注目度の高さがうかがえます。ちなみに販売されていた席の料金は、エコノミークラスで窓際ペア2席で10万円(2名分)、ビジネスクラス席(座席指定不可)は1名9万8000円など。

JALの歴代制服を着用したCAや機長と記念撮影する参加者
お見送りダンスを披露したJALのダンスチーム
ゲート前であいさつしたSTAGE NARITA実行委員会長で平山建設株式会社 代表取締役社長の平山秀樹氏。前日に成田山新勝寺を訪れて航空安全祈願をしてきたそうです
平山氏から安全祈願のお札を受け取る日本航空株式会社 成田空港支店副支店長 真行寺誠氏(右)。中央はSTAGE NARIT 総合プロデューサーの萩原勇作氏
お札を受け取った岸機長と歴代制服着用のCA

第1部 JALスペシャル周遊フライト

 第1部の「JALスペシャル周遊フライト」は、11時過ぎに成田空港を出発。機内では成田市長の小泉一成氏によるウェルカムメッセージ動画にはじまり、各界のトップランナーによる収録映像の上映が行なわれました。

 またお楽しみの機内食は、千葉の食材をふんだんに使ったこの日だけの特別メニューが登場。ビジネスクラス、エコノミークラスそれぞれ違ったメニューが提供され、私はエコノミークラスのお料理をいただきました。さらにさらに、目玉コンテンツがもう一つ! それが日本初となる機内ファッションショー。メンズヨガウェアを身にまとったクールな男性モデル6名が機上のランウェイを歩き遊覧フライトの終盤を盛り上げました。

いよいよ搭乗スタート。JALのアバターロボット「JET」もいってらっしゃいとお見送り
成田空港は気持ちのよい青空が広がっていました
皆さんが上から撮影しているのは、水を使ったメッセージアート
離陸を待つ機内。国際線仕様の機材です
ヘッドレストカバーもイベント仕様に
参加者に配られた「STAGE NARITA カンファレンス冊子」
大勢のスタッフによる心温まるお見送り
搭乗証明書。なかには機長のメッセージも
成田ミライ搭乗券と称したカードが一人一人に配られました
遊覧フライトのあとに乗り込むブルーの「FLYING HONU」の姿が
西方に真っ白な富士山が見えます

 本遊覧フライトは成田発着。飛行ルートは当日まで明らかにされておらず、配られた搭乗証明書には2つの航路がマップに記載されていました。一つは札幌付近まで行って戻ってくる東ルート、もう一つは北陸から関西を通って高知あたりで折り返す西ルート。「どちらの航路に決定するかは当日のお楽しみです!」と書かれていましたが、大きなハート形を描く西ルートとなりました。

長野県上空。八ヶ岳連峰と左中央には諏訪湖が見えます
写真撮影に応じるJALの歴代制服を着用したCA。個人的に好きなのはストライプの袖がポイントに森英恵さんデザイン(写真右)。1977~87年に使われたものだそう
いつ見ても美しい富士山
こちらは木曽の御嶽山
右側、左側どちらの人も富士山が見えるようにと長野県上空で旋回しているのが分かります
「今回のプロジェクトを通して、発展し続ける成田の魅力や可能性を感じていただけたら」と事前収録された成田市長 小泉一成氏からのウェルカムメッセージ
お待ちかねのスペシャル機内食
この機内食をプロデュースしたのは成田市にあるイタリアンレストラン「オリベートNARITA」。メインは国産うなぎと海老の創作ひつまぶし御飯
ソフトドリンクはもちろんアルコールの提供も(ただしワンドリンクのみ)。こちらはミニボトルの赤ワイン
気づいたら四国上空
室戸岬がくっきりと
いよいよハイライトのファッションショー。ランウェイと化した通路を男性モデルが颯爽と練り歩きました
モデルさんたちが着用しているのは、トップモデルとして活躍するTakuya Nakamura氏がブランドプロデューサーとしてリリースしたメンズヨガウェア「DOYAVAILA」
CA3人と機長もファッションショーに参加
伊豆諸島の三宅島上空
14時半過ぎに成田空港に到着
大きなハート形を描いたこの日の航路
JAL機を降機したら横断幕で記念撮影
機長もコクピットから手を振ります
隣に駐機しているA380「FLYING HONU」を背景に記念撮影をする参加者
いよいよお隣のウミガメに搭乗です
オリジナルキャラクターのラニ、カイ、ラーとの記念撮影タイムも

第2部 ANA地上機内リアルカンファレンス、最後はA380機内特別内覧会も

A380機内入り口では「ANA Team HND Orchestra」によるバイオリンの生演奏も

 3時間半の遊覧フライトを楽しんだ参加者はJAL機を降りたあと、ターミナルに戻らずに徒歩でそのままANAのA380型機の機内へ。これが本イベントのハイライトであり「史上初」の試みです。

 続く第2部の「ANA機内リアルカンファレンス」では、千葉県選出の衆議院議員 小林鷹之氏からの応援メッセージや、トップスピーカーによる対談、さらにはハワイとの生中継などコンテンツいろいろ。和スイーツのおやつタイムを楽しみながら和やかな雰囲気の機内となりました。

 最後は2階建ての“空飛ぶウミガメ”機内をぐるっと見学して終了。残念ながらコロナ禍でA380型機の運休は続いていますが、「早くこれに乗ってハワイに行きたい!」との声があちこちで聞かれました。

HONU特製オリジナルフォトフレームなどのハワイらしい演出
パーソナルライトやレッグレストが付くプレミアムエコノミー
エコノミークラスのカウチシート「ANA COUCHii」
1階のエコノミークラスに座りました
こちらは搭乗証明書。この日2枚目!
A380の機内ではおやつタイム
成田山表参道の老舗和菓子「なごみの米屋」の美味しいどら焼きでほっこり
焼き印入りのオリジナル。もう一つはANAの文字が刻印されていました
2階のファーストクラスで行なわれた国土交通省 東京航空局の藤田礼子局長と、えちごトキめき鉄道の鳥塚亮代表取締役社長のトークセッション
参加者はこのトークセッションを機内前方のモニターで鑑賞
ANAホノルル支店の後藤勝副支店長がリモート登壇し、「ホノルルの現状と今後の観光再開に向けた動き」を説明。それによるとハワイの飲食店では紙のメニューはほぼなくなりスマホで見るシステムに移行。人気観光地のハナウマ湾はコロナ禍で人が入らなかっため海がとてもキレイになったそうで、今後は予約制になるだろうとのこと
参加者を笑顔で見送ったキャラクター。ブルーの「ラニ(lani)」、グリーンの「カイ(kai)」、オレンジの「ラー(la)」
ホノルル線再開を心の底から待ち望んでいる様子のウミガメたちでした
参加者には成田自慢のお土産も。なごみの米屋×成田国際空港のオリジナル羊羹は「空旅の夜明け」をイメージしたという見た目も美しい羊羹でした

【お詫びと訂正】初出時、日本航空 真行寺氏のお名前に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。